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【いくら】♀アルケミたんに萌えるスレ【ひまわり】

[232:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/06/11(金) 13:44 ID:0gfm8Jl.)]
「製薬ケミなんて、弱くて使えない」
 私が露店を出している近くで、その人たちは話し始めた。かなり高レベルの冒険者達らしく、装備も良いものだったし、体つきが違った。
 ちょうどその時お客さんが来てくれたから、私はその場を移動できなかった。ただ、話を聞くことしか出来なかった。
 次々と、アルケミストの欠点が言われていく。私たち、製薬専門の、アルケミストの欠点。
 これ以上聞きたくなかったけれど、お客さんは、まだ店の商品を手に取ってみていた。私が作った、ポーションを。
 その間にも次々とアルケミストの欠点を笑いながら言う、冒険者達。全て当たっているだけに、悲しくて、悔しかった。

「ど、どうしたの!?」
 お客さんが急に声を上げた。何事かと思って顔をあげると、ぽた、と涙が地面に落ちた。
 私、泣いちゃってる。
「ごめんなさい、なんでもないです!」
 溢れる涙を手で拭い、笑顔を作った。
「じゃあ、この白ポーションくださいな。30個ね」
「はい、わかりました」
 白ポーションを30個、お客さんに渡す。そして、お金を渡される。その時に、お客さんは笑顔でこう言った。
「大変だろうけど、頑張ってね」
 私は、うなずく事しか出来なかった。口を開くとまた泣いてしまいそうで。
 応援してくれる人もいるのだと言う事が、とても、とても、嬉しかった。それは一言だったけれど、私を励ましてくれた。

 私は、涙をもう一度拭った。私は、私のやり方で人の役にたっている。劣っている所もあるけれど、他の人より秀でている部分もあるのだから、頑張らなくちゃ。
「さてと・・・材料、集めに行こうかな」
 私は、私らしく、精一杯やればいい。いまさらだけど、それを再確認できたってことは、良い経験だったって、ことだよね!


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