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ときめきラグナロク Episode4.0

[105:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/05/22(土) 20:25 ID:VfvxVY06)]
                  のりしろ
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『……ふぃい、つかれたなぁ』
アコたん「そうだねー、お疲れ様」
まーちゃん「収集品は売ってきちゃうよ」
♂シフ「お、たのまあ」
あちゃたん「でも今日は本当に疲れたねえ、ね、剣士たん」
剣士たん「あ。う…うん、そうだね」
? なんか元気ないな・・・・・・
しふたん「でも、あちゃたんとマジたん他2名のおかげで助かったよねー」
マジ君「え。俺たちその他大勢?」
しふたん「何、文句ある?」
その言葉にあっけなく引き下がるその他2名
南無
あちゃたん「それほどでもないよ、シフたんとかが前衛張ってくれてたからきっちり狙えただけだよー」
はにかんだ表情で可愛く舌を出すあちゃたん。
しふたん「いや、アコたんとアコきゅんがヒールをきちんとしてくれてたからね」
そういいながらもまんざらじゃない表情を浮かべているしふたん。
あこたん「あわわ、私はやれることやってただけだよ」
赤面して手をわたわた振るあこたん。
ざっ
・・・?
何も言わず立ち上がる剣士たん。
あこたん「あれ?剣士たん?」
タッタッタッタタ
何も言わず軽い足音を立てて走っていく剣士たん。
・・・・・・もしかしてあいつ、泣いていた?

俺は…

気付いていたのだろう剣士たんが泣いていたのを、不安げな表情を浮かべるアコたん。
『アコたん、悪い。清算のお金剣士たんと俺の分受け取っておいて』
アコたん「主人公君・・・?」
『大丈夫、きちんと連れてくるからさ』
その言葉に力強く頷いてくれたアコたん。
『じゃ、いってくる』
俺は剣士たんが走り去った方向に全速力で駆けていった。

『どこだ…』
俺は剣士たんを探し校舎内を彷徨っていた。
ブン・・・ブン・・・
これは、剣が空を切る音!!
この先は・・・演習室か!!

ガラガラガラ
演習室の戸を開けるとそこにはしゃにむに剣を振り回す剣士たんの姿があった。
俺のことをちらりと一瞥するとまた剣を振り回す剣士たん。

いつもの型と違っててんでばらばら。鍛える、というよりは自分の体を痛めつけているようにしか見えない・・・。
『剣士たん』
剣士たん「ほっといてよ!?」
俺の言葉には耳を貸さず剣を振り回す剣士たん。
『ッ』
話聞かないのかよ
おれは……

ガツッ
『いってええええええええええええええ』
剣士たん「あっ」
驚いて剣を取り落とす剣士たん。
剣士たん「馬鹿。何で間合いに入ってくるのよ」
『こうでもしないとお前話し聞くきないだろ』
剣士たん「馬鹿・・・」
いてえ、いてえけど・・・・・・
『剣士たん、何でお前がそんなに泣きそうなんだよ』
剣士たん「主人公には・・・」
『関係ないだろ?か、関係あるだろ、騎士子先輩との鍛錬のあとお前変だぞ?』
剣士たん「くッ・・・」
悔しそうに唇をかみ締める剣士たん。
『言いたくない、か?』
コクン、小さく首を縦に振る剣士たん。
『いつもなら無理に聞くつもりもないけどな』
剣士たんのガントレットをみやる。
『それだけ自分の手を傷つけて、俺だけじゃなくて皆に心配させてるなら流石の俺でも立ち入るぞ?』
血豆が潰れてガントレットを黒く変色させている。
剣士たん「・・・・・・私」
「私、役立たずじゃないのかな」
剣士たんは堰を切ったように話し始めた。
剣士たん「主人公は強いよね、きっと一人でも道を切り開いていける」
「シフたん見たく前衛として相手の動きを見切って回避する事だって出来ない」
「あちゃたんやマジたん見たく高火力を持っているわけでもない」
「アコたんみたいに癒しの力を持っているわけでもない」
「まーちゃん見たくものの売り買いが得意なわけでもない」
・・・・・・
『それだけか?』
俺はじっと剣士たんの瞳を見据えながら呟く。
剣士たん「それだけって・・・」
「主人公には分からないよ!!」
『…そうかもしれないな』
睨みつけるような視線を感じながらゆっくり言葉を選ぶ。
『んじゃ質問変えよう、お前は今あげた誰かみたくなりたいのか?』
剣士たん「それは・・・」
『いいから答えろ、お前は今あげた誰かになりたいのか?』
俺から視線をはずし床を自分の手を見つめる剣士たん。
『答えろ。いくらそんなところ見たって答えは書いてねえよ』
睨みつけていたはずの表情に困惑が浮かぶ
剣士たん「私は・・・」
『答えろ・・・』
低く剣士たんの目を見据えながらもう一度繰り返す。
首を横に振る剣士たん。
『それが答えだろ』
『なりたくない。自分の強さで皆を守っていきたいから剣士という道を志した。それが剣士たんだろ?』
小さく頷く剣士たん。
力だけじゃなくて周りを見通す才。突発的な力がなくてもリーダーとして不可欠な存在。評価される事は少ないにしても、常に必要とされる、それが剣士たんの役だというのに
その本人が、気付いていない。
『剣士たんが後ろで守ってくれているから、シフたんや俺が敵に突っ込める』
『もしもの時は剣士たんが支えてくれるって信じてるからあちゃたんやまじたんが詠唱とかできる』
『誰かを倒すための剣ではなく守るための剣になりたいんだろ?』
剣士たん「それは・・・だけど」
『アコたんみたいに神の教えを信じて癒しを与えるわけでもまーちゃんみたいに商人としていきていくわけでもない』
『そして剣士たんがそれも臨んでない・・・そうだろ』
剣士たん「そうよ、私は剣士であって魔法を使うわけでも商才があるわけでも・・・」
「剣士なのに敵を倒す事より守ろうとしている、こんな役立たずなんて」
・・・・・・
『その役立たずが、何回俺たちを助けた?』
剣士たん「え・・・」
『俺たちが何度決壊しかけたとしても冷静に事態を対処させてたのは誰だ?』
そう、剣士たんがいなければ俺やシフたんからこぼれたモブがまじたんやあちゃたんあこたんを襲う事だってありえたのだ。
ヒールの指示を的確に送っていたのも彼女。
剣士たん「それは・・・」
『周りを支持したりする、それが出来るのは剣士たんだろ』
剣士たん「う…」
『皆を守るために、一番重い事やってるじゃないか・・・・・・役立たずじゃねえよ』
剣士たん「主人公・・・・・・」
俺を見る視線が弱くなる。
「でも、騎士子先輩は」
マテ、それで悩んでいたのかよ
『剣士たん・・・・・・騎士子先輩と比較してもしょうがないだろ』
剣士たん「だって」
『あの人は、俺らより長くこの学校にいるんだ、その長さとか考えろよ』
冗談めかして付け加える。
『すぐに追いつける領域とかだったら学校必要ないっての!』
剣士たん「あは・・・あはははは」
笑みをこぼす剣士たん。
久しぶりに笑っている顔、見た気がする。
俺の肩に額を押付ける剣士たん。子供のときからの癖、直ってねえし・・・。
剣士たん「ありがと・・・何悩んでいたんだろうね、私」
『うし、それじゃ、帰るか?』
剣士たん「うん・・・そうだね」

でも。あとちょっとこのままで・・・そう囁いた剣士たんに俺は軽く頷いた

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遅れてすみませんorz ちょっと強引すぎるところあるかもしれませんが投下していきますね。

タイトルつけるなら剣士たん自信喪失編、になるのかなぁ


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