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ときめきラグナロク Episode4.0

[200:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/12/03(土) 02:52:38 ID:QAITLsV.)]
アコ「主人公君!」
「な、何・・・?」
のろくさと立ち上がった俺に、アコたんが叫ぶ。
アコ「追いかけないと!」
「は?」
アコ「こういう時は、男の子が追いかけなきゃいけない決まりになってるんだよ!」
イマイチ展開が理解できない俺にアコたんが追い討ちをかけるように畳み掛ける。
アコ「って、この本に書いてあったの!」
ばばん、と突き出される本。
『恋する乙女はバフォをも殺す』
果たしてそれは、どんな内容の本のタイトルなのだろうか。
アコ「これ、伝説の恋愛小説なんだって。マジ子ちゃんに借りたんだけど、面白いよ〜」
どういう伝説があるのかは知らないが、『伝説の』とか『幻の』とか『禁断の』とか、そういうのが大好きなマジ子のことだ。
その宣伝文を見て購入したのだろう。そしてそれが正しかったことを後に知ることになる。
アコ「ほら、早くしないと見失っちゃうよ!」
俺の背中をぐいぐいと押し始めるアコたん。
しかし、とっくに視界からシフ子は消えている。
「うーん・・・まぁ、ちょっと気になるし、行ってみるか」
荷物袋を漁り、ハエの羽を1枚取り出す。
ヒューン。

アコ(主人公君は誰が好きなんだろう。ライバルはいっぱいいるみたいだけど・・・)

テレポアウトした場所はさっきのところから少し離れた路地。
シフ子「きゃっ」
背中にどすっと衝撃を受ける。
振り向くとそこには鼻を押さえたシフ子がいた。
どうやらドンピシャの場所に飛んできたようだ。
「よっ」
シフ子「な、なんで主人公が・・・!?」
シフ子(これはまさか、運命ってやつ?)
「お前を追いかけてきた」
シフ子「その割には、あたしの前に出てきたじゃない」
シフ子(あたしを追いかけてきてくれた・・・?)
「俺の愛が通じたのさ」
ハエの羽を1枚、2本の指で挟んで見せてみる。
シフ子がぷっと吹き出す。
シフ子「あははは、なにキザなこと言ってんのよ」
「そんなに笑うなよ。お前の様子がおかしかったから、追いかけてきたのは本当だぜ?」
シフ子「嬉しいこと言ってくれるじゃない。それなら―――」
バックステップで距離をとるシフ子。
その指には俺から掠めたハエの羽が。
シフ子「その愛で、いつでも追いかけてきなよ。待ってるから!」
言うと、シフ子はテレポートする。

「やれやれ、最後の1枚だったんだけどな・・・」


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