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ときめきラグナロク Episode4.0

[74:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/05/02(日) 17:54 ID:buMxGerM)]
久々にきたので、せっかくだから小ネタさせていただきます。

・・・

 模擬戦闘訓練。のはずが。
 なんでこんなことに……。

カーリッツ「…………」
主人公(プリ♀)「…………」

 やんごとなき事情で、閉じ込められた二人。
 というのも学校が今、おなじみの大火災(略称:MIK)で
戻れなくなっているようで。仕方なく二人きりで待機しているわけです。
 が、やるせない沈黙。先ほどのサンクチュアリだけが、煌々と薄暗い
あたりを照らしている。
「カリさん……おなか空きません?」
 などと声をかけるも。
「…………」
 だんまり。元々接戦で戦っていただけに、すごく気まずいふいんき(←何故か変換できない)。
 それから数分して……。

カリツ「……る?」
主人公「えっ?」
カリツ「……ひげ……たべる?」
主人公「えと」
 それが先ほどの言葉に対する返事だと気づくのに、ほんの数秒。
主人公「食べられる……のですか?」
カリツ「うん。つけひげ……だから」
 ほんとうは頭のパーツなの、と恥じらい顔を背けるカリツさん。
主人公「でも……」
 いいのだろうか。まがりなりにも彼女の身体(?)なのに。
 不死者は体力回復できないのだし。と、思っていたとき。
カリツ「……っ……。やっぱりだめ……」
主人公「あ、そうですか」
カリツ「……」
主人公「……」
 それから数分。
カリツ「……間接、キスだから……」
主人公「あっ……」
 今度はすぐに分かって。私は頬が熱くなるのを感じた。
 上目づかいに私を見る、カリツさんの小さな瞳。
カリツ「プリ先生……やだ……だよね?」
主人公「え、えと。そ、その……」
カリツ「わ、私こんな身体だし……。女同士だし……」
 ど、どうしよう???

 →カリツさんは可愛いと思います
 とりあえずテレポ

主人公「カリツさんは……かわいい、と思いますよ」
カリツ「……そんなウソは……やだ」
主人公「本当ですよ。小さな鎧も、細い手も、長い背も。細い剣も鋭く敵を討つ、
勇ましく強い力。あなたのような騎士に守られるアリス(ひめ)を羨ましく思います」
カリツ「……」
 黙ったまま、背を向けるカリツさん。
カリツ「だったら……」
主人公「え?」
カリツ「私……私が本当に守りたいのは……」

 そのとき、さっとそよ風が吹いて。カリツさんの言葉は聞こえなくなる。
 そよ風の内容は、学校の炎が沈下したとのこと。私はカリツさんを向いた。
「戻りますね。ところで、今なんて……」
「ううん。何でもない……」
 私は何となく気抜けして、では、と短い挨拶でテレポートをした。
「……また来て。……ここで、待っているから……」
「……はい。必ず」
 私の言葉は、彼女に届いただろうか。

 後に残ったのは、サンクチュアリ。
 カリツの瞳が、静かに閉じる。孤独な部屋で。

 ――私ひとり悩んでも……無駄なこと。切ないだけ。
 ……だけど……私は、いつまでも……あなたを守りたい。


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