ときめきラグナロク Episode4.0
[76:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/05/03(月) 00:05 ID:rmn749Qs)]
マニアックなネタはやめて普通のラブコメ……。
・・・
〜職員室
西茜の窓。職員室にいたのは、私とモンク先生。
モンク先生はなにやら分厚い本を読んでいる。私は箒で邪魔をしないよう、
一人床の埃をかき集めていた。ふとモンク先生は顔をあげる。
♀モンク先生「ふむ、プリースト教諭どの」
主人公(♀プリ)「はい?」
♀モンク先生「……貴公は、キスの味をご存知だろうか」
モンク先生は、そう言った。
私はしばし考える。
主人公「鱚ですか。そうですね……知っていますよ」
モンク「ふむふむ」
主人公「生だと、におうかもしれません……」
モンク「! 匂う?!」
主人公「それから少し歯ごたえがあって……」
モンク「は、歯ごたえ!」
主人公「あ。骨が刺さると痛いです」
モンク「ほ、ほ、骨とは……!?」
主人公「まあ新鮮なものならgoodでしょうね」
モンク「……くっ。なんだか、とんでもないものなのだな。
この本には素敵な味と書かれていたから、少し期待していたのだが……」
主人公「あ、でも美味しいですよ。アマツへついこの間行ってきたし、
差し上げましょうか?」
モンク「ふむ。貰おうか」
主人公「はい」
私は頷き、それから寮へと取りに行くため踵を返そうとしたとき――。
ふいに。美しいモンク先生の足が、かろやかに舞った。
その軽い調べに、驚く間もなくモンク先生は私の目の前に立ち……。
ちゅっ。
パタン、とモンク先生の読んでいた本が落ちて。
恋ひと同士のロマンスが書かれた紙が、風に流れて桜の花びらのように踊った。
そしてモンク先生の頬も、熟れた実と同じ桜桃色。
モンク「……ふぅ」
主人公(え? えっ???)
呆然と。状況を理解できず、目の前のモンク先生を見つめる。
艶やかな口元から静かに言葉が紡がれる音を、聞いた。
モンク「……よい香。それに、甘くて……柔らかい。ちっとも痛くない。
むしろ、心地よさが広がる。貴公の言っていたこととは段違いではないか」
主人公「な、な、な」
モンク「それとも、貴公のキスは……特別新鮮なのか?」
主人公「!!!!」
頭が真っ白、胸がカッと熱くなって。私はモンク先生を突き飛ばすと、
そのまま衝動にまかせて職員室から飛び出す。
こんな、こんな……。あっさり、軽く、ライトに、ポップに!
複雑な感情の渦が、ぐるぐる回る。
主人公(は、はじめての接吻だったのに〜〜)
後に残されたモンク先生、床に落ちた本を取る。
それからハッと気づいて。
モンク「そうか……唇を洗ってからしなくてはならなかったのか……」
逃げたひと。嫌な気持ちにさせてしまったかな、と思い。
重ねたところをひとさし指でなぞって、ほぅっと甘い息を漏らした。
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