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【BS】テキサス娘への愛情を発露するスレ3【WS】
- 1 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 04:45 ID:AJTZSjTQ
- 前スレ
テキサス娘への愛情を発露するスレ 2
http://www.ragnarokonlinejpportal.net/bbs2/test/read.cgi/ROMoe/1070622796/
※マターリとagesage進行
※乳の大きさは一人一人みんな違います
※製造から戦闘までなんでもござれ
※今日も元気にクホッてARでハッスル
↓ようこそテキサススレへ↓
- 2 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 06:56 ID:41qowxEE
- スレ立て乙!
とうとう、テキサス娘も3スレ目ですなぁ(つ∀`*)
さぁ!前スレ949氏よ、今こそ君の出番だ!
- 3 名前:949 投稿日:2004/07/16(金) 07:07 ID:71pm.k7w
- 新スレ祝いに約束の品を投下、描いてくれた知人に感謝多謝
http://nekomimi.ws/~asanagi/cgi-bin/ragnarok/source/20040716070638-0031.jpg
- 4 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 07:23 ID:jlpGOGug
- >>3
こぼれ落ちそうであります!(*゚・・゚)=33 ムッフー
- 5 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 09:16 ID:Bpx5WduI
- getもなければキターもない!だがそこに萌えがあるっ!!
- 6 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 21:41 ID:xoVUbuUI
- ところで本日うちの商人がBSになりますた。
ぐーぱーぐーぱー(染まった
- 7 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/16(金) 22:26 ID:EQkJesn6
- このスレ通いだしてからMyテキサスを見る目がかわっちまった。
純製造で万年ソロだけど辛くなくなったよ(*´Д`)ぐーぱー
いつか皆さんに燃料投下できたらいいな!
とおもう絵描き見習いでした。
さて、今日もエルダと戯れてきます。
- 8 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/17(土) 04:38 ID:vf4C/0hk
- テキサス良いナァ。
此処に来ると何時も癒されるよ
ありがとう皆
- 9 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/17(土) 15:22 ID:U2D.6mRE
- せっかくなので一桁取ってみる。
SS書きたいけど、文才がないからなあ。
絵はもっと無理だから、何とかしたいのだが…。
- 10 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/17(土) 20:39 ID:CmHFG01M
- 久々にBSたん絵が描き終りましたので、
400レス振り位に投下させて頂きまする。(´ω`*)
http://underpractice.com/
↑の最新絵7/17です。
- 11 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/17(土) 21:31 ID:8I58tmgU
- ナイス縞々
ムッハー(ノ∀`*)
- 12 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 00:38 ID:.PahOu6E
- 破けるくらいぱっつんぱっつんだったんですね!εε=(´・・_`*)
- 13 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 19:08 ID:e7AfpUII
- 家のBS娘が天使HB握ってはなしません。
姉妹のアサ子と騎士子が売ろう?っていうと涙目になるんですよ。
- 14 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 21:54 ID:OAPBbGkU
- >>13
えっと
想像したら可愛すぎました
胸キュン
- 15 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 22:51 ID:f1ErUtH6
- 「えーっとね、スミ娘ちゃん。 その天使HBは、売るとすごーく美味しいお菓子が沢山買えるんだよ」
「…いらないもん(ふるふる)」
「じゃあ、オリデオコンとか鋼鉄とかをいっぱい買って武器が沢山作れるよ?」
「…自分で稼いでくるもん(ふるふる)」
「でもねスミ娘ちゃん、それはあなたがだしたんじゃなくてアサ娘お姉ちゃんが出したんだよ?」
「やだもん、ずっと前から欲しかったんだもん! アサ娘おねーちゃんにもずっと言ってたんだもん!! 売るなんてヤだよぉ…」
困った事になった。
次女のアサ娘ちゃんがポリン島で出してきた天使HBを、末妹であるスミ娘ちゃんが発見してしまったのだ。
スミ娘ちゃんの崇拝している師匠のBSさんが天使HBを装備していた事から、スミ娘ちゃんもそれを買う事を目標とし今までお金を一生懸命貯めていたのは私達も知っている。
しかし私達も冒険者だ。
狩りに行くにもお金がかかるし、なにより私はVIT騎士、次女はアサシン、なにかと武具にお金がかかる職業なのだ。
なので、天使HBを出したアサ娘ちゃんと相談しスミ娘ちゃんには内緒で売り、他レアが出た事にして3人でお金を山分けしおうと思っていたのだが、運悪く見つかってしまった。
「…どう? 騎士子姉さん…」
ギィッとドアが開く音がしてアサ娘ちゃんが帰ってきた。
「駄目ね…。 意地でも手放さないわよこの娘」
「…そう」
少し考え込む素振りを見せると、アサ娘ちゃんは部屋の隅で目をうるませているスミ娘ちゃんの目線に合わせしゃがみ込んだ。
「…スミ娘、どうしてもそれを放さないの…?」
「(こくん)」
「…絶対に?」
「…(こくん)」
「…そう、分かった。 ………それはスミ娘にあげる」
「ほ、ほんと!? ほんとにいいのアサ娘おねーちゃん!?」
「(こくん)」
「ちょ、ちょっとアサ娘ちゃん!?」
アサ娘ちゃんはスミ娘ちゃんの頭を一撫ですると、部屋から出ていってしまった。
文字通り飛び跳ねる様にして喜ぶスミ娘ちゃんを残し、急いで追いかける。
5分ほど探すと、路地裏で膝を抱えてボーっとしているアサ娘ちゃんを見つけた。
「アサ娘ちゃん…?」
「………?」
「本当にいいの? どうしても買いたい物が有るって言ってたじゃない」
「………いいの、私はスミ娘ちゃんのお姉さんだから。 妹が欲しい物をあげるのは当たり前」
「アサ娘ちゃん…」
「…多分隠そうとしていた私がいけなかったの、うん」
「………ふー。 アサ娘ちゃん、おいで」
アサ娘ちゃんの頭を抱え込むようにして抱きしめる。
「無理しなくていいよ、私はアサ娘ちゃんのお姉ちゃんなんだから、私の前では頑張らなくていいよ」」
「…騎士子姉さん……。 ふぇ…ひっく、ぐすっ……ふえ〜ん…モ、モッキンマフ…ラーがようやく…ようやく買えると思ってたのに…思ってたのに…うわ〜ん…」
「よしよし、アサ娘ちゃんはよく我慢したね。 いいお姉さんになってお姉ちゃん嬉しいよ、アサ娘ちゃんは私の誇りだよ」
「ひっく、ひっく……ふえ〜ん…欲し…かったんだ、本当、に、欲しかったんだ…」
「うんうん、私も手伝うから頑張ってお金貯めようね」
「……うん、うん…うえ〜ん…」
その後、泣き疲れて眠ってしまうまで私はアサ娘ちゃんの髪の毛を撫で続けた。
- 16 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 22:54 ID:f1ErUtH6
- 当方電波受信、書き汚し失礼。
- 17 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 22:55 ID:IO2ueMpU
- >>15
や、やられた・・・不覚にも萌えた・・・・
アサ娘に。って違うだろオイ!(`д´)っ"
- 18 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 23:22 ID:f1ErUtH6
- >17
ちょいとお待ちを。
- 19 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/18(日) 23:43 ID:.PahOu6E
- 騎士子お姉ちゃん… は!いかん。スミ娘に萌えるスレだった。
- 20 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 01:36 ID:d.Z6doHA
- 「う、うそ、これって、これって………まさか…」
有り得ない時で、有り得ない場所に、有り得ない物があった。
「て、天使HB!?」
『15のSS、スミ娘バージョン』
「ほう、この値段で風チェインが買えるとは…良心的だな、頂こう」
「はい、あたしのおししょー様の教えで、『お店はお客様あってのもの、武器は使う人あってのもの。 だから作った武器は出来る範囲で安く卸しなさい』なので、この値段なのです。 おかげでなかなかお金が溜まらないですけど」
「ははは、気に入った、仲間達にも宣伝しておこう。 珍しく良心的で可愛らしいお嬢さんがいる露店がある、とな」
「あはは、ありがとうございます。 お買い上げ有り難う御座いましたー」
露店に出していた品物も完売し、本日の利益を計算する。
ううう、相変わらず余り稼げてない。
しかし、あたしはおししょー様と約束をしたのだ、LV3武器が作れる一人前になるまで稼ぐ事は考えない。
そして作れた時には、武器をばんばん作って稼いでおししょー様と同じ、あこがれの『天使HB』を被るのだ!!
帰り支度を終えるとおねーちゃん達と一緒に泊まっている宿へ帰った。
「あれー、お姉ちゃん達まだなんだー」
部屋を見まわすと騎士子おねーちゃんとアサ娘おねーちゃん達の姿が見えない。 なにか怪しい。
最近おねーちゃん達が妙にソワソワしている。
まさか、あたしの誕生日を前倒しで祝ってくれると言うのだろうか。
「いややや、万年金欠のあたし達姉妹にとってそれは無いわ」
頭を振って着替えようとタンスを開けると、紙袋に包まれた物がゴロン、と落ちてきた。
「??? なんだろこれ」
恐る恐る包みを開けると、信じられない物が目に飛びこんできた
「う、うそ、これってこれって………まさか」
有り得ない時でが有り得ない場所に有り得ない物があった。
「天使HB!?」
その後の記憶はあんまり定かじゃない。
騎士子おねーちゃんが帰ってきて、アサ娘おねーちゃんが帰ってきて、どうしても手放したくないって言ったらアサ娘おねーちゃんはそれをあたしにくれると言った。
あたしはとにかく嬉しくて嬉しくて、おししょー様に見てもらおうと部屋を飛び出した。
- 21 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 01:37 ID:d.Z6doHA
- 「おーししょー様ー!!!」
「おや、スミ娘、こんにちわ。 おやおや…? 素敵な物をつけてますね、どうしたんですか?」
「えへへ、アサ娘おねーちゃんがくれたんです。 どうですか、似合いますか?」
「ええ、とても良く似合ってますね。 …でも、それを付けている限り、あなたは私の弟子ではありません」
「ふえ!? ど、どうしてですかおししょー様!」
「スミ娘、私は日頃あなたに何と教えていますか?」
「え、えっと『お店はお客様あってのもの、武器は使う人あってのもの。 だから作った武器は出来る範囲で安く卸しなさい』です」
「そう、それは言い替えると『人の事を常に考え、相互にとって益のあるように』と言えます、わかりますか?」
「は、はい…」
「その天使HBはですね、あなたのお姉さん達が私に買取の査定を頼んでいたんですよ」
「え!?」
おねーちゃん達が、おししょー様に?
「それをさっき、アサ娘さんが悪いけどまた今度にして欲しいと断ってきましてね。 不思議に思っていた所にあなたがそれを付けて来ました」
「…」
「スミ娘、あなたのお姉さん達達にも、きっと欲しいものがあったはずです。 それをあなたが一人占めしていいのでしょうか、少なくとも私はそう言う教え方をしてきたつもりはありません」
「う、え、えと…」
「………」
「お、おししょー様、あたし、ワガママ言って大変な事しちゃいました…。 ど、どうやっておねーちゃん達に謝ったらいいんでしょうか?」
「あなたの職業はなんですか?」
「…おししょー様、あたしにウィンド・ダマスカスとアイス・クレイモアの作り方を教えてください。 しかも超強い!」
「それは構いませんが、費用はどうするんです? 割合かかりますよ、あれは」
「それは…この天使HBを買ってください!!」
「いいでしょう、付いてきなさい。 今日は徹夜を覚悟してもらいますよ」
「おししょー様ありがとうございました!! すいません、ちょっと用事があるので帰ります!」
「よく頑張りましたね、気をつけて帰りなさい」
翌朝、あたしは2本の超強いウィンド・ダマスカスと、一本の超強いアイス・クレイモアをカートに入れておさいふを手に街へと飛び出した。
「やれやれ、流石に一晩で本当に出来るとは思いませんでしたね。 一人前にそろそろ近づきつつあるし、このHBは…卒業祝いにでもしますかね」
街を駆け巡り、露店を開き始めた同じ職業の人達を片っ端から見て回る。
目的はおねーちゃん達がノドから手が出るほど欲しがっていた品物達。
s1マフラー、s1マント、ウィスパーCにレイドC、過剰精錬してあれば尚いい。
おししょー様に買いとってもらった残りのお金と、今まで貯めに貯めたお金でギリギリ買えるハズ。
全て買い終えたらおねーちゃん達に謝りに行こう。
大好きで優しいおねーちゃん達に謝りに行こう。
あたしは駆け巡る速度をあげて街中を探し回って行った。
- 22 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 01:39 ID:d.Z6doHA
- ID変わってますが15です。
スミ娘萌えスレなのに肝心のスミ娘が目立ってないSSを上げて申し訳無いです(汗
上のSSはそれを補うって事で。
それでは、2度に渡るお目汚し失礼しました。
- 23 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 02:34 ID:ee3L51Rw
- いい仕事してますねー。
でも突っ込み一つだけ・・・超強い属性武器は作れないよママン(ノД`)
- 24 名前:15 投稿日:2004/07/19(月) 02:50 ID:d.Z6doHA
- _| ̄|○<ゴメンナサイゴメンナサイ、基本的ナ所デボケカマシチャイマシタ
- 25 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 05:54 ID:d9ACBbhk
- 超強い属性武器は、きっと反する属性の敵もスパっときれるんだろうなぁ
欲しいなぁ超強い「ファイヤカタナ」
- 26 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 08:06 ID:Q3lqWTYU
- 凸<クルセ転職場に刺さってるかもwww
- 27 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 10:24 ID:LYPob2nU
- そういやβのころは商人も両手剣装備できたなぁ。
暴れん坊某のようにバッサバッサと敵を斬り進むMyBSたんを妄想。
……嗚呼。
- 28 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/19(月) 11:33 ID:PtQnTQes
- >>15
GJ!!
なんていうかもう…おししょー様(;´Д`)ハァハァ
・・・アレ?
この師弟の出会いとかもみたいなぁ。
がんばって受信してください。
- 29 名前:10 投稿日:2004/07/19(月) 12:33 ID:kgoL3CpQ
- >>11>>12
ありがd(*´∀`)σ)ν`))Д`)
- 30 名前:13 投稿日:2004/07/19(月) 18:50 ID:OiOTwdQU
- ( д) ゚ ゚
まさかこんな萌えSSに発展するとはっ!
- 31 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/20(火) 10:04 ID:uKYq/0IA
- アサ娘たん・・・(*´Д`)
- 32 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/20(火) 12:28 ID:TEVKKQEc
- すいません、ちょっと回収しますよ
ズク水スレ|´・ω・)っ(*´Д`)アサ娘たん・・・
- 33 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/21(水) 06:07 ID:GpTUsba2
- 新スレおめでとう、って事で記念書き。
…遅いか。ここのところ覗く時間もなかったのです。
あと気に入らなくても石は投げない。君と僕との約束なっ。
- 34 名前:all’s right with the world 投稿日:2004/07/21(水) 06:08 ID:GpTUsba2
- 「見て見て、仕上がったばかりだよっ」
俺の前にソードメイスを突き出して、彼女はえっへんと胸を張った。
武具の周りを舞う青い輝き。一瞥しただけでそれが水の属を宿していると判る。
随分前からこれに拘っていたのだ、彼女は。その努力の程は、原材料の精製をいつも手伝ってきた俺がよく知っている。
最初は自分で使うのかと思った。だから何故そんなに意地になるのかと訊いた。
すると彼女は少しだけはにかんで、「ボクの作った武器、君に使ってもらいたいんだよ」
そんな事を言われてしまったら、協力するより外にない。
「四度目の正直だよー」
とまれ眼前の彼女は、ほめてほめて、と言わんばかりの様相。
「よしよし、よく頑張ったな」
頭を撫でてやると、心底嬉しそうな笑顔になる。まるで仔犬のよう。
もしも尻尾がついていたなら、きっとすごい勢いで振り回していたに違いない。
「じゃあ、進呈です。大事に使ってね」
しばらくじゃれあった後、彼女は大事そうに抱えていたソードメイスを俺へと差し出した。俺もそっと両手で受ける。
籠められた想いと費やされた苦労が解るだけに、自然こちらの態度も恭しいものにならざるを得ない。
が――。
「あ…っ」
短い、彼女の悲鳴。俺も息を呑む。
俺の手の中で、ソードメイスは液化を始めた。
武具に属性を宿らせる時にはよくある事だ。籠めたその属の性が安定せず、金属として存在しきれなくなって消滅する。
火ならば燃え上がって尽き、風ならば小さなつむじ風となって散じる。
土ならばそれこそただの土くれに変じ、水ならば――丁度目の前の光景のように、溶けて流れる。
属性武器の作成が困難とされる所以だった。
「――また、失敗しちゃった」
王都の石畳に染み込んでいく様を最後まで見送り、そして彼女は深く深くため息をついた。
「使って欲しかったな。君に」
「…」
今度こそ、との喜びが大きかっただけに、落胆ぶりも著しい。かける言葉がない。彼女は耐える様に拳を強く握っていたが、
「きっと神様は、ボクの事嫌いなんだよ」
やがてぐっと目元を拭って軽口を叩く。無理矢理に浮かべたであろう微笑み。
「そうかもな」
「え?」
予想外の言葉に、彼女は驚いて俺の顔を見返した。
「俺は、お前を大事に想ってる。神様なんかよりも、ずっと」
額にかかった前髪をかき上げ、俺はそこにくちづける。
「だから敬虔な信者をぶん取ったって廉で、逆恨みされててもおかしくない」
かーっと赤く染まる彼女の頬。
「よ、よくそんな恥ずかしい事言えるね」
「嫌か?」
「…ううん。嬉しい」
首を振って、俺の胸に顔を埋める。しばらく好きにさせておいてから、俺はぽんと肩を叩いた。
「さ、行こう。もう一度材料集めだ」
「うんっ」
極上の笑み。どちらからともなく、手を繋いで歩き出す。
神々の逆恨みなら、この笑顔を独占する俺にこそ下るだろう。
でもな、神様よ。この幸せをぶっ壊そうっていうんなら、俺はアンタにだって喧嘩を売るぜ?
暖かな陽光。さわやかな初夏の風。すべて世はこともない。
- 35 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2004/07/21(水) 07:26 ID:MgS6z2ek
- 激しくGJ! 仔犬BSたん…(*´ё`)=зз
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