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【BS】テキサス娘への愛情を発露するスレ3【WS】

[97:92 (2/3)(2004/08/04(水) 06:07 ID:fLECkqqE)]
プロンテラ中央噴水前広場。
昼間は商売人と冒険者達で賑わっているこの場所も、こんな夜更けには人っ子一人いない。
姉御は噴水前のベンチに座って何やらカートから色々と引っ張りだしている。
それが何かは、遠くてよく見えない。
別についてくるなと言われたわけではないが、こっそりついてきていた俺はなんとなくやましくて近付けずにいたのだ。
「おーい、そこじゃ見えんだろ?こっちこい」
・・・って、バレバレじゃん。

暗闇の中で目を凝らすと、姉御がカートから出していたのは武器の材料や金敷の類だった。
「え、何、姉御ここで製造すんの?」
「それがどうしたよ?」
そんな平然と答えられても。
「いくら姉御が熟練した鍛冶屋っつっても、この暗闇の中で製造すんのは流石に危なくねぇ?」
と、言った俺に対して姉御は空の方を軽く指差したて答えた。
「明かりならあるだろ?」
満点の星が、月が、白く輝き辺りを照らしていた。

姉御が槌を振るう。
その槌が鋼鉄を一度打つたびに辺りにキーンと高い音が響く。
そんな中で俺はなんとなく、姉御の横顔をじっと見ていた。
黙々と槌を振るう姉御の姿は月の光に彩られ、いつもよりずっと綺麗に見えた。
しばらくし・・・音は消え、姉御の手には一振りの剣が握られている。
「おっし・・・成功だな」
知らない間に武器は完成していた。
どうやら満足の行く出来だったらしく、姉御はその顔に笑みを浮かべる。
「お疲れ、でもなんでわざわざこんな時間に武器作るんだよ?」
「ん?あぁ、わたしゃ本気で武器打つ時はこの時間が一番集中できるんだよ、それに」
続けて「今夜はお月さんが綺麗だろ?」
と言って、笑った。
その笑顔がとても綺麗で、俺は・・・


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