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アコたんvsメカアコたん Part6

[39:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/08/20(金) 22:17 ID:5XU0j91k)]
「レオ教官、今日なんでまたこちらに?」
「ん?ああ、月末だってのに無理してこんなの買っちまったからよ。」
そういうと一冊の雑誌をトリスに見せる。
「これはなんですか?」
「これがお前の部下達が話してた『月刊 ボクのエロプリ様』だ。お前に貸しといてやるからそれで部下とのコミュニケーションを取れるようにしとけ。」
トリスがパラパラとページをめくってみる。自分が十代半ばの頃コソコソと見てたアレと同じようなものだ。内容は大体把握できた。
「レオ教官も好きですねぇ・・・もういい年だって言うのに・・・」
「うるせぇ。いくつになっても俺は若い時の気持ちを忘れないんだよっ!!」
レオ教官と喋りつつ、トリスが飯の片手間に『月刊 ボクのエロプリ様』を流し読みをしている。

「へぇ、トリス君もこういうの読むんだ。けっこう意外ねぇ。」
トリスの後ろから知った顔が『月刊 ボクのエロプリ様』を覗き込む。トリスの顔の脇をサラリと流れた髪から柔らかなシャンプーの香りが鼻腔を擽る。
「き、騎士子たん!?」
突然のことにトリスが叫ぶ。
「ち、違うんだこれは、レオ教官が・・・って、もういねぇし!!」
先程までレオ教官が座っていた席の方を指さしてみたものの、そこにはレオ教官の姿は既にない。
「別に言い訳なんかしなくてもいいわよ。男の人ってこういううの普通に読んでるものなんでしょ?」
騎士子たんの口調はあくまで優しい。だが視線が妙に冷たい(と、少なくともちょっと後ろめたい気持ちのトリスにはそう感じた)。
騎士子たんといえば騎士団でも男女ともに人気が高い。そんな彼女から自分の評判が落ちれば周りからの評判も下がるのはのは目に見えている。
それならまだいい。問題は隊長の評判が落ちる事は即ち部下の評判も落ちる事だ。

部下A「今日もエロプリ将軍の部下ってことで臨時kickされたぜ・・・」
部下B「なんだ、お前もかよ・・・俺も『WIZ轢き殺してまで♀プリのタゲを取る勇者様思考』って勝手に決め付けられて追い出されたよ。」
部下C「今日も炭鉱3辺りでソロか。臨時行きてぇな・・・」

拙い・・・このままでは部下達が路頭に迷うことになってしまう。すっかり動揺しているトリスの頭の中でわけの分からないシミュレートがされていく。
「お願いだ、騎士子たん!このことは君の胸の中にだけで閉まっておいてくれないか!?」
真剣な眼差しで見つめ訴えてくるトリスに騎士子たんが一瞬蹴落とされる。
「えっ?えぇ・・・でも、そんなに知られたくないならこんなところで堂々と読まなければ・・・」
「そうだ!こんな本があるから俺の部下が路頭に迷うんだ・・・騎士子たん、すまないがこの本を処分しておいてくれ。」
騎士子たんに本を預けると決意に満ちた眼でトリスは食堂を出て行った。
「部下が路頭に迷う?う〜ん、トリス君ってなんか相変わらず捉え所ないなぁ・・・」

独り残された騎士子たんが『月刊 ボクのエロプリ様』の適当なページを開く。
そこには女プリーストの格好をしたモデルの艶かしい肢体が映し出されており、ふと、引き締まった自分の腕と比べてしまう。
「やっぱり男の人ってこういう方が好きなのかな・・・」
騎士子たんが溜息を一つ吐いた。


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