アコたんvsメカアコたん Part6
[66:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/09/08(水) 21:45 ID:SS8W1d7E)]
ドバタンッ! 騎士子たんがトリスの部屋の扉を乱暴に開ける
「ちょっと、トリス君。落ち着いて…あれ、いない?」
既に部屋はもぬけの空だった。床には適当にトリスの私物が散らかっている。どうやら一足遅かったようだ
「んもぅ〜、こういう時だけ素早いんだもんなぁ」
眉根を寄せて渋面を作る騎士子たんの目に入ったのは机に置かれた赤い小瓶、忠節の証。主君に忠誠を尽くす騎士の心得
手にとってみると確かにトリスの団員番号が入っている。騎士の誇りたる証を置いていくということ、それは
「トリス君、騎士団辞める気なんだ。皆に迷惑がかからないように…」
トリスは道すがら溜め息をついていた
「はぁ〜、やっぱクビかな。なんつっても国王様の命令に背いたんだもんな」
「騎士失格だな。しかしなにも自分から貧乏くじを引かなくてもよいだろうに」
「いや、俺が好きでやってるから別に後悔とかはしてないんだけどな。俺がやらなきゃ騎士子たんがやっただろうし。
しかし、どっちかというと貧乏くじはお前の方だな。俺みたいなのにくっついたばっかりに、こんな事になっちまってよー」
「だからよいと言っている。我も我の意志で選択した」
ホムンクルスとはいえウスラーは感情回路搭載型だ。それを聞いてトリスは安心したように頭の後ろで腕を組んだ
「へっ、そうかよ。ならミスティスとやり合ういい機会だし、騎士子たんと違って家の体裁もないし、行くか!」
「まずはミスティスに追いつかねばな。何か手がかりでもあればよいのだが」
そこでトリスは気がついた。いつも内ポケットに入れている忠節の証がない。どうやら慌てて着替えたので忘れてきたらしい
「ありゃ、まいったなぁ…まあ、いいか。別に無けりゃ無いで困るモンでもないし」
「クビだから構わんだろう」
「勝手に決めつけないでくれよ。まだ未定だ…といいな」
その頃、騎士子たんはこの事をレオ教官に報告すべきか悩んでいた
「トリス君に辞めて欲しくなんて無いけど、でもそれがトリス君の望みなら…ううん、でもやっぱりこんなのだめだよ…」
「ところでウスラー、自由騎士ってちょっとよくない?」
「トリス、それはただの浪人だ」
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