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【憎悪と狂気】バトルROワイアル 十冊目【恐怖と絶望】

[452:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2009/11/25(水) 01:56:36 ID:uQMn1ZJI)]
299.分水嶺(三日目・昼)

懺悔の叫びは、今や獣じみた咆哮へと変わっていた
まるで狂人の様なそれは、♂騎士のせめてもの抵抗だった
嘲笑う黒い声がこびり付いて離れない
『お前が人を守る?守るだって?』
♂騎士の全てを否定し、嘲笑いながら
『今まで何人殺したか、もう忘れたのか?』
「黙れッ!!!」
どれだけ吼えても、内なる声をかき消すことは出来ない
『気持ちよかっただろう?思い出せよ。人を殺した瞬間を』
「黙れッ!!!!」
『そんなお前が、よりにもよって騎士だと?笑わせるな』
「ッ!!」
『ローグですら嫌悪する立派な悪人なんだよ、お前は』
「・・・」

ともすれば倒れてしまいそうな身体に鞭を打ち、♂騎士はふらりと歩き始めた
体力も気力も殺がれ、流れる涙も拭わずに





彼女はずっと隠れていた。否、そうせざるを得なかった
恐怖が体を蝕み、一切の動きを許さなかったからだ
意気地なしと叱咤するも、ピクリとも動かない。そんな自分が心底嫌だった

だからせめて、彼女はずっと考えていた
一体♂騎士に何が起こったのか
いや、何より今後の立ち回りを考えないといけない
自分一人でどうにかできるほど甘くは無いだろう
かといって、仲間を呼びに行って♂騎士を見失うのも非常にマズイ

そう長くない時間、必死に考えに考え、決めた
だからこそ♂騎士が立ち去った瞬間に動けたのだ
自分の定めた方針に従い、彼女は駆け出す
ふと、♂騎士が先程までいた場所に目が向く
恐らくパピヨンとの戦闘で折れたのだろう、腰掛けるのに丁度よさそうな木が横たわっていた
丁度人一人分位の木、それ以外には何も無い
死体も、血すらも有りはしない
「…幻覚」
♂騎士の症状を、そして心情を察した♀商人は、思わず顔をしかめた


<♂騎士>
現在地:E-6
所持品:S1少女の日記、カッツバルゲル、錐、カード帖(♀スパノビ遺品)
外見:深い赤の瞳
備考:混乱して♂ケミを殺害 心身の異常を自覚
   できれば♂ケミを弔いたい、誤解から♀Wiz達と小競り合いの末逃走
   両手剣タイプ
状態:痛覚が完全に喪失 体力は半分以下? 精神は安定? 個体認識異常を脱する
   必要とあらば殺すことを厭わなくなった? 幻覚及び幻聴 ♀商人を殺害したと思っている

<♀商人>
現在地:E-6
所持品:店売りサーベル、乳鉢いっぱい、カート、100万以上のゼニー 食料二食
容 姿:金髪ツインテール(カプラWと同じ)
備 考:割と戦闘型 メマーナイトあり? ♂セージに少し特別な感情が?
    嘘が大騒ぎになり自己嫌悪中 方針を固めて行動中


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