【18歳未満進入禁止】みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説スレ 十七冊目
[315:がんばれアサクロちゃん(2015/03/07(土) 23:55:17 ID:VucZ1hqM)]
行き詰ったので短編的なよくわからないものを作成。
濡れ場なし、シモネタだけの18禁です。
教会関係者に偏見は持っていませんし、事実と異なります。フィクションです。
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「これで全員に渡したかな」
お金目当ての狩りではなかったとはいえ、稼ぎは稼ぎである。
換金して均等に分配し、全員に渡し終えた。
わざわざ言葉にする必要のないセリフは、よーするに『清算は終わったので解散も可』の意味である。
命の危険のある場所でもないし、ダラダラと狩りしても問題ないし、ギルドメンバーだし。
それでも言ったのには、わけがある。
「そう、終わったのね?」
怒気を放ってるアサシンクロスさんが睨んでらっしゃるからです。
普段ならよく笑う口はへの字になってるし、好奇心で輝いてる瞳には怒りで揺らめく炎がみえる。
つまり、彼女はわかりやすく不機嫌だった。
美人というより、かわいらしい彼女だが、本気で怒ってる姿は暗殺者らしい迫力がある。まじで怖い。
「そこの二人に話があるわ。ちょっと来なさい」
有無を言わせぬ強い口調に、ハイプリーストとチャンピオンがやれやれと顔を見合わせた。
っていうかお前らが原因かい。
しかも心当たりあるんかい。
「姫君に呼ばれましたので、僕たちはこれで」
「先に失礼する。また明日な」
ハイプリの言葉に「だ・れ・がッ姫君よ…ッ!」とアサクロの怒りが増してる。
けどまぁ、回収してくれるなら構わない。こちらに被害が出ないわけだしー。
アサクロを宥めながらいなくなったギルドメンバーに、残ったメンツで顔を見合わせた。
「あの二人、なにしたんでしょーかね」
「置いていったから拗ねてる風でもないし」
「珍しいこともあるもんだ」
「まー、明日になれば仲直りでもしてるっしょ」
「それじゃ、まだ体力ある人でもう一狩りいっとく?」
「いくいく!」
だがすぐに興味は薄れていった。
私も商人の端くれ。お金も稼ぎたいし。
夜はまだ始まったばかりなのだ。
ぱたん、と扉が閉まった。
この話し合いは、重要なミッションである。
だから成功させないと……私がすごく困る。
部屋の主であるアサシンクロスはソファーに座った。
「まじめな話がしたいわ。ちょっと座って」
「わかりました」
「うむ」
ごく自然に。
その両脇にハイプリとチャンプが座った。
「誰が隣にこいと言ったよっ!? こういうときは正面に座りなさい! 正面に!」
「どこでもいいじゃないですか」
「減るもんでもあるまい」
「どさくさに紛れて抱きつかないキスしないっ! 私、まじめな話があるっていったよねぇ!?」
「癒しを充填中なのでどうかお静かに」
「私が悪いような言い方するんじゃなぁぁい!」
「脱いでくれれば充填も早まるが?」
「って言いながら脱がすなぁぁぁぁっ!?」
チャンプにぐいっと肩の布を引き下ろされ、あっさり半裸にされた。
うっすらと日焼けしてるから明るい場所では特に脱がされたくない。
(ってそうじゃなくて、問答無用の露出もお断りなだけですぅぅぅっ)
ぎゅっと自分の体を抱きしめるようにして、これ以上はだけないようにした。
一度着直したいが、腕のガードを緩めたら今度こそ全部脱がされる気がする。いや絶対に脱がされる。
「充填しながら話を聞いてもいいですか?」
「却下ッ! ちょっと離れてー!」
「うむ、少し離れた場所からの観察も補填になるぞ。ストレートにいえば視姦」
「なるほど。ではバランスをとってこちら側も剥きますか。ええ、これはありですね」
「これ以上、脱がしたら怒る。すっごい怒るよ?」
そういわれてもなぁ、と、二人は改めてアサクロをみる。
顔は羞恥で赤く染まり、小さく震えている。
目にはうっすら涙を浮かべ、肘までずり落ちてる服。
陽に焼けて健康的な色の腕とは対照的に真っ白な胸元。
隠そうとした腕によって強調される谷間。
――どうみても襲われかけです。本当にありがとうございます。
「二人に、まじめな話があるのっ!」
その格好のまま?と指摘しない。減るもんじゃないし、目の保養。ごちそうさまです。
聞く姿勢をみせ、続きを促した。
「あ、あのね、」
アサクロは数度深呼吸して、話を始めた。
「夜の、その、行為なんだけど、頻度を減らしてほしいのです」
「えー?」
「無理をいうな」
「露骨に嫌そうな顔を。あと全然無理いってないでしょーが」
「まだ本気出してませんし」
「一晩中ヤってないだろ?」
「しれっと何をほざいてますかね、この聖職者たち」
なんだろ、決して分かり合えない気がしてきた。
「これ以上禁欲になったら枯れて死にますよ」
「うむ、一理ある」
「あってたまるかぁぁぁ! 真顔で同意するんじゃないわよ」
「死因は愛情不足ですね。癒えない心の傷が致命傷」
「試しに全力で愛情表現してみるか? 明日は起きてこられんぞ?」
「えっちぃことを、愛情表現と言い切った!?
っていうかあなたたち聖職者でしょ。ちゃんとした禁欲あるでしょっ!?」
「性欲は禁じられてませんが?」
「信仰が浅くても使えるから神の奇跡と呼ぶ」
「うわ本格的にダメだこれ」
もう泣けてきた。
常識と前提が違いすぎる。
「急にどうしたんですか、そんなことをいまさら言い出すなんて」
「毎晩あんなに悦んでるだろう。不満か?」
「太陽が高くなってから起きる生活がいやなんですぅぅっ!
私だって、いっしょに狩りに行きたいのに!
くたくたになって、朝にまったく起きられないなんて、もうイヤなのっ」
――沈黙。
不自然な間に、アサシンクロスが首をかしげる。
なにかおかしなことを言ったかな、と。
「貴女ね、いまの発言」
「行為自体は嫌じゃない、といったようなもんだぞ」
理解と同時に頬に熱を帯びてくる。
「前言撤回でっ!」
「却下します。仕方のない人ですね」
「うっかり本音が漏れたってやつだな」
「ちょっと待て近づかないで、ってこれ以上脱がすなら怒るっていったでしょ!?」
「つまり着衣でご要望ですか。いいでしょう」
「一度本気をみせる必要を感じたし、ちょうどいい」
よくない! という叫びは塞がれて。
抵抗しようにも二人がかりではどうにもならなくて。
(ミッション、失敗したぁ!)
きっと明日も起きられない。
<おしまい>
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