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【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part12

[140:長耳魔女帽子プリ(2012/04/15(日) 13:24:16 ID:Iw55Oz2o)]
>>139

「マグヌス…」
 短い詠唱を終えると、銃奇兵の足下が輝き始め彼らを飲み込んでゆく。
「あっけないものね…」
 年不相応に冷たい目と口調で、銃奇兵の居た所に残っている巨大なゼロピーを拾い上げ呟く彼女。。
 母に連れられ、泣きながら低レベルのヒールやホーリーライトで打ち倒し続けた思いでの場所。
 そこに彼女は一人で立っている。
「母上、私は一人でここにいます」
 一人呟き、体に不釣り合いな大きさの魔女の帽子に手を伸ばし位置を整える。
 その態度は、直前の彼女からは打って変わって年相応の弱さと不安が感じられた。
 だが、成長した自分の姿を見てくれる相手はもうこの世には居ない。
 彼女はゼロピーを懐に納めると、畳の迷宮を歩き出した。


 忘れていたつもりでも、体は覚えて居る。
 自然と正しい通路を歩いている自分に彼女は感心ながら歩く彼女。
 だが、肝心の忍者は一向に姿を現さない。
(無理もないか。母上と来た時も…)
 歌舞伎忍者の数は少ない。
 母に連れられ来ていたときも、遭遇しない日の方が圧倒的に多かった。
「一度引き返し、順路からはずれるべきか」
 地下古戦場への入り口にさしかかった彼女が引き返そうとしたその時。
 突如音もなく背後に殺気が生まれ、彼女に覆い被さる。
 彼女は忍者が我々で言うところのアサシンであることを失念していたのだ。


 細長い耳に忍者の荒い吐息がかかり、そしてはぁはぁというオークもかくやという興奮した声が聞こえてくる。
「く…っ」
 忍者は彼女に後ろから抱きつくと、そのまま無で彼女のささやかな乳房を鷲掴みにする。
「ひっ…!」
 背中にいきり立つ剛直を押し付けられ、そして胸元に痛みと嫌悪感を覚えた彼女は短く悲鳴を上げた。
 身体を捩りふりほどこうとするが、被我の腕力差は圧倒的すぎる。
「やめ…あうっ」
 耳元に息が吹きかけられる度に、彼女の上げる悲鳴の声色が徐々に湿り気をましてゆく。
 そして痛いだけだった胸元をまさぐられる感触が、徐々に甘いしびれを帯びて行く。
 歌舞伎忍者は彼女の反応を完全に掌握していた。
 彼は耳元に息を吹きかけつつ、痩せた畑を耕すかのように、僧衣の上から何度も何度も乳房と周囲の肉をかき集めるように乱暴にこね続けた。
「やめ…て」
 ついに冷徹な仮面が剥がれ、弱々しい声で懇願する彼女。
 子供のようにいやいやと首を振った表紙に、魔女の帽子が床に落ち。秋の田園を彩る小麦のような金髪が露わとなった。
「あ…」
 快楽におぼれかけた彼女は我に返り、あわてて帽子に手を伸ばす。
 そしてその瞬間、彼女は歌舞伎忍者よりも少しだけ早くここが戦場であることを思い出した。
「主よ…!」
 身に纏っていたイミュンマフラーとクリップオブアンダーキャストの力を借り、強引に詠唱を組み立てる。
 瞬く間に詠唱は完成し、自分を中心に駆魔のフィールドが完成する。
「ふぐおっ!?」
 その時、初めて歌舞伎忍者が声を上げた。
 驚きの声だった。


「……」
 畳に落ちた魔女の帽子を拾い上げ、汚れや破損がないことを確認し安堵する彼女。
「逃げた…のね」
 呼吸を整えつぶやく彼女。
 彼がいた場所には一本の丸太が転がっていた。
 アマツの密偵が使う空蝉と呼ばれる術だろう。
 彼は彼女がマグヌスを展開した瞬間逃げたのだ、
 ならば追うしかない。
 彼女は不釣り合いに大きな帽子の位置を整えながら再び、そして前よりも用心深く歩き出した。


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