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【殺し合いに】バトルROワイアル 十一冊目【終劇を】

[20:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2012/03/08(木) 00:12:41 ID:K7kt7cdA)]
了解。んでは番外投下します。
お眼汚し失礼。


番外編 あの世だよ全員集合3

「てっめえ♀WIZの膝枕だとぉ!?
 いい度胸だおら食らえ愛のスキンシップ過多ぁあ!!」
「いやあああああ!!
 やめてくださいよちょっともう少しくらい感傷にひたらせてくださいってええ!!」
「あぁ!? 感触を楽しませろぉ!?
 そりゃあ俺のセリフだド畜生ぉおおおおお!!」
「誤解!! 聞き間違いってかまだ死ヌ゙ッ…!!」
「うるせえ黙れ!! じゃなけりゃ念仏でも唱えてやがれこのバカシーフ!!」
「それこそこっちのセリフじゃないですかっ!?」


「やれやれ。まったくどちらも賑やかなことで」
「煩い変態」
「おや。これは手厳しい。
 貴女の連れの方も、随分と大きな声を上げているようですしねえ。…羨ましい」
「だったら抱きしめてもらってきたら?」
「抱きしめたいんですよ。いや、抱きつきたい、の方が適切ですか…」
「聖職者にしては不適切な発言だこと」
「今、私は久し振りに男として発言していますので。目をつむってください」
 くつくつと肩を揺らして笑う淫徒プリ(キャストオフ)と、ふてぶてしい態度で腕を組む♀ケミ。
 彼女らの後方では、♂プリーストと♂シーフの暑苦しい抱擁が。
 そして、前方でもまた、熱い抱擁を交わすチームがぎゃいぎゃいと騒ぎ立てていた。


「ぼず! ぼず!!
 おで、おで、会いたかったんだな!!」
「ああもう泣くんじゃないよ! しょうがない奴だねえ!
 そんなくっつかれたんじゃアタイが身動き取れないだろ!?」
 自分より大きな巨体に抱え込まれながら、慣れた様子でその額をぼかりと叩く。
「アデッ! ううー…ぼずだあー…」
 渋々と体を離し、叩かれたおでこをさする♂スパノビ。
 涙を浮かべたまま、へにゃりと嬉しそうに笑う彼を見上げ、♀BSはもう一つため息を吐いた。

「ったく。分かったから泣き止みな?
 でないとさ―ちゃんと褒めてやれないじゃないか」
 ぽん。
 目を丸くする♂スパノビの頭に、今度は軽く手を乗せる。
 背を屈め、ボスの顔をたくさん近くに見ようと身を縮ませていたから、ようやく届けられたボスからの激励。
 ニカリと、満面の笑みを浮かべ、
「頑張ったじゃないか!
 さすがはアタイの子分だ!!」

 たっぷりの沈黙。そして、唐突に。
 くしゃりと♂スパノビの顔が歪む。
「ぼ…ぼずぅうううううっ!!」
「ぐほォッ!?」


「―あーもう。見ちゃいらんないわ」
 ついに額を押さえ、呆れた様で頭を振るう女と、
「微笑ましいじゃありませんか」
 そんな彼女の隣で、にこにこと機嫌良く笑う男が一人。

 思えば出会いの最初から、腹芸を交えてきた好敵手同士だ。
 どうせ舞台から下りてしまったのなら。
「せっかくです。舞台裏でくらい、楽しく過ごしておきませんか?」
「暢気な奴」
 ハッと鼻で笑う。

 そんなリアクションが楽しくて、淫徒プリもまた笑みを落とす。
 これが彼女の素だというなら、それもまた一興。
 神の御許へとっとと渡ってしまうより、棘を纏う美女と語らう方がよほど私らしい。

「何より、こんな見事な太股を育て上げた女性です。そこらの神よりよほど素晴らしい」
「…あんた、女装趣味だけじゃなくてソッチも変態なの?」
「おっと失礼。声に出していましたか。
 …嫌だなー。そんな逃げないでくださいよ。傷ついてしまいます」


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