【18歳未満進入禁止】総合命令スレ24【inハァハァ鯖】
[131:死者の街の3姉妹(2013/12/28(土) 18:19:32 ID:RC.NW5qk)]
濡れ場が思いつかなかった…申し訳ありませぬ。
>>130様
昼なお暗い、いや、昼などはなから存在しない常夜の世界。
世界と名を同じくする、唯一にして最大の都市ニブルヘイムの一角にある住居。
その日、そこに1人のノービスが連れられやってきた。
「お母様!」
「ママ!」
その日、>>130に連れられてやってきた新住人の姿に先住人の二人は驚きを隠せなかった。
「久しぶりね。二人とも…」
ノービス時代の姿に戻ったクローディアはそう言って微笑んだ。
「お母様もお努めを果たされたのですね…」
静かに一礼するユリアーナ。
「ママ、お疲れさま」
アニーはそう言って彼女に抱きついた。
「あなた達も苦労様…最期に立ち会えなかったのが残念だったわ」
クローディアは喉元まで出かけた哀れみを飲み込み、二人を労った。
「これがおまえの娘か。信じられんな」
蚊帳の外に置かれていた>>130が言う。
三人とも、十代を折り返しているかも怪しい風貌だ。
しかし、胸元の部分だけは分相応に実っている。
大人びた言動の長女、彼女に影響された次女、そして正反対の三女。
彼には、親子と言うよりも三つ子の姉妹そのものに見えた。
「おまえ達がどういう経緯で此処に送られてきたのかは分からんが、3人とも『住人』として数えられている事を忘れるなよ」
「はい」
「はーい」
>>130の忠告に、娘二人は頷き母は首を傾げる。
「何も聞いていないのか。まあ無理もないだろうな」
彼女たちが此処に送られてきた経緯を知っている彼は納得し、咳払いをした。
「つまり、此処はヘル様の世界。ヘル様は統治者であり、法であり、森羅万象であらせられる。それだけは心得ておいてくれ」
>>130は言う。
彼に説明によれば、此処は常夜の世界であり、古城やゲフェニアとは一線を画する世界である。
ヘル、またの名を屍卿ーロードオブデス−が統べ、死者が明けぬ夜を過ごす場所。
ヴァルキリーに見初められた人間が魂の一部を代償に『戻る』ように、此処では魔物が『戻って』来る。
そして人間すらも、秩序を外れなければ存在を許される。
ヘルの意志が全てとなる地なのだ。
「その方が、私たちの主となる方なのですね」
一通り説明を聞いたクローディアが問う。
「直接的な主かどうかは分からんがな。とはいえ、新住人は一度挨拶をするのがしきたりだ。準備をしろ」
「はい」
クローディアは頷いた。
クローディアは>>130と一旦分かれ、娘二人に連れられて寝室へとやってきていた。
「ぐええぇ…きついよぉ…」
アニーがクローディアとユリアーナの二人がかりでコルセットを締め付けられ、苦しそうな表情を浮かべている。
既に二人は真新しいアリス服に着替え、彼女の着替えを手伝っている。
ノービス服はこの地にはふさわしくないと>>130に指摘されたクローディアは、奉仕者−という肩書きすら僭越だとユリアーナは渋ったが−という立場からこの服での謁見を決めた。
3人ともノービス体型に戻ったことで括れが消えたため、コルセットを締め付けて作っているのだ。
「…家畜が…媚びる…事を…忘れては…主は…直ぐに飽きてしまわれ…ます」
苦しい表情をこらえ、アニーの背中を締め付けるユリアーナ。
クローディアは長女の叱咤を聞きながら、彼女に倣って無心でコルセットの紐を引き続けている。
(二人の名誉と誇りを担保するのは、間違いなく自分)
クローディアは壁に手を付いて締め付けに耐える次女を見ながら、生前に言われたことを思い出した。
「これで、昔のように雌らしくなりましたね」
「う…うん…くるしいよぉ」
アニーの前に立つクローディアは、彼女を見ながら微笑んだ。
二人の腰には、未成熟な体には不釣り合いな括れがあった。
「ご苦労様、二人とも」
同じく、腰に都市不相応な括れを作った母が首輪を手に言う。
「それは…」
「懐かしい」
古城で生活していた頃、先に出荷された姉妹が母に渡した首輪だった。
「家畜なら、これがないと…ね」
母は微笑みながらそう言ってユリアーナに歩み寄ると、顎に手を添えて上向かせると首輪を付ける。
そして次女にも同じよう首輪を付け、そして自らも首輪を巻き付けた。
「さあ。参りましょう。>>130様が待ちくたびれてしまいます」
生きている、否、存在しうる限り家畜という運命からは逃れられない。
ならば、母である自分は其れが名誉であることを担保し続けなければならない。
クローディアは自分に強く言い聞かせ、二人とともに>>130の元へと歩き出した。
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