【18歳未満進入禁止】総合命令スレ24【inハァハァ鯖】
[136:ギルド『歓喜の野』(2014/01/15(水) 23:33:57 ID:pCtT2AY.)]
>>135様
「ほう…義理堅いな。して、避けるべきモノか…」
ある日のお茶の席にて、>>135の問いを受け思案するレスター。
「これは、女性全般に言える事だが、香水を避けた方がいいのは知っているな。お前の体は臭い、という暗喩と取られるからな」
「然り」
頷く>>135。
「一般的にはそのほか美容関係、あと服も特定のメッセージ性が強い。これも下調べが必要だろう」
着せて脱がす、あるいはそのまま…とういう事だ。
「それをふまえて、先ずはサブマスターのヴェロニカから説明しよう…あやつには、薬や性に関するモノだろうな」
「必需品ではないのか?」
「それ故に、だ。ああ見えて現役のサキュバスで、しかも職人気質。その手のモノは自分で揃えたいらしい」
大抵は、彼女からカヤやジルに直接オーダーを出しているらしい。
「なるほど。自分の本分にプライドと責任を持っていると」
『現役』とはいったい…
疑問を抱きつつ、納得する>>135。
「そう言うことだ。これを俺に使ってくれ、と道具を持参するという手もあるが、プレゼントではないからな」
「なんと…まさか、前例が?」
「ああ。以前、取引のある某人物が、な。ああ、あいつではないぞ」
レスターはそう言って言葉を濁した。
同時刻、年越しの準備に忙しい大聖堂に大司教のクシャミが響きわたったとか。
「次はソフィーか」
彼が自慢する、参謀のルーンナイトだ。
「武具と関連用品ですかね」
「ふむ。まあ、彼女に限らず本業に密接な関わりを持つモノは避けるべきかもな」
「確かに。して、それ以外には?」
「そうだな、ラフィネとのハーフなだけに、それを知る者はスプレンディッドの植物を贈る事もあるようだが、余り良い顔をせんな」
あちらの植物は、こちらの環境では旨く育たないからなのだそうだ。
「さて、次はエリーナとアナスタチアの親子二人だが…」
銀髪の魔導親子の名をあげてから咳払いをするレスター。
「あの二人は以外と親子で張り合っている様だな。お互い外聞があるから自制してはいるようだが」
「その通り。だから特にどちらかに入れ込んでいるのでない限り、差を付け得る要素は無い方がいいだろう」
「むう…」
「うむ。雄の前では等しく雌。人間も動物のうちだと知らされる瞬間よ」
もっとも、そのいがみ合いを口実に『制裁』と称してハードなプレイを行う事もできるのだが。
レスターは言う。
「それは…」
いがみ合を口実にしているのはお互い様なのでは、と言う>>135の指摘に…
レスターは、かもしれんな、と頷いた。
「メイについてだが…」
両性具有であるアコライトの少女について言及するレスターの顔は、真剣だった。
「彼女の事なら知っている」
「そうか…なら、衣類、特にズボンは絶対に避けろ」
レスターは言う。
『どちらでもある』
言い換えれば『どっちつかず』な肉体と、女性の精神を持つ彼女にとって、スカートを穿くと言うことは自分を規定、肯定する強力な手段の一つである。
逆にズボンは買って正体を隠すため着用していたという経緯から、自己の否定や抑圧に繋がるのだという。
「それ以外なら、相手を女性として扱っていると思われるモノなら大抵喜ぶ」
「なるほどな…ズボンが似合う女性も悪くはないと思うのだがな…」
「それは同意だが、せめてキュロットにしておけ。最低限、スカートとついていなければな」
真剣な顔で力説するレスターに、>>135は神妙な面もちで頷いた。
「カヤか…」
問題児のアルケミストの名を呟き、ため息をはくレスター。
「素直ですが、感情の起伏が余りないですよね、彼女」
「クールビューティーというんじゃよ」
レスターは言う。
「あやつには、余り倫理的なもの、聖書や自己啓発関係のモノは嫌われる。あと、自分が暗いと思われるのを嫌う」
ギルドで倫理を理由にさんざん研究をジャマされたのが原因らしい。
事実それらの中の半分は確かに倫理的な理由だったのだが、問題はもう半分の方にあった。
それらが嫉み妬みからくる純粋な妨害で、彼女は見抜いていたのだ。
「あくまでもクール、ということか」
「うむ。ダウナーともいうが、周囲とうまくやっているのだから根暗ではないだろう」
頷くレスター。
「ヴェロニカ殿とは対立していないのか?」
「彼女は本当に彼女やギルドに迷惑が掛かるとき以外は放任している。ま、年少組からすると母さん役だ」
「せめて、姉貴分と…」
「お前さん、母親キャラは嫌いか?」
「いえ」
レスターの問いに、>>135は首を横に振った。
「最後はジルだ」
ギルドの金庫番であるメカニックの名をあげるレスター。
「資源関係はNG…ですか?」
「特に産地等にこだわりはないが、倉庫を圧迫するレベルでため込んでいるからな」
レスターは言う。
「それと、筋肉質の体にコンプレックスを持っているようだから、トレーニング用品も避けた方が良いだろう」
引き締まっている肉体ほど、叩くといい音がするのにな。
ため息を点くレスター。
「そちらも嗜まれますか」
「うむ。それを聞くために、それを求めるようにしてしまったからな」
「おおう…」
軽く驚く>>135。
「それとアナーキーな要素を嫌う」
「ほほう」
「ヒャッハーと呼ばれるのがいやなんだそうだ」
「……」
沈黙する>>135。
「それと、贈るならフリルの付いたモノが良い。彼女の場合、服やアクセサリも大丈夫だ」
ああ見えて、カプラの資格を取るくらいだしな。
レスターは言う。
「いろいろと、参考になった。助かった」
礼を言う>>135。
「力になれて何よりだ」
レスターは言う。
「早速手配にかかる。では、ひとまず失礼」
「ならば一緒に準備しよう。被ってもあれだしな」
「御意に」
二人は席を立ち、『セール』の看板が林立するプロンテラの大通りへと繰り出した。
一方そのころ。
「おいこれなんなんだよ…何の嫌がらせだよ!」
大聖堂の一室。
例の大司教は開梱されたプレゼントの箱を前に悲観に暮れていた。
添えられた手紙には、以下のようにかかれていた。
『入れ込んでいると伺ったので、お送りします。来年も良きお付き合いを >>135より』
「あーいーつー…ぜってー嫌がらせだろこれ!着せるやついねぇの知ってんだろ!」
箱の中身はカプラユニフォーム。
しかも、レプリカではない本物だった。
が、着せる相手は…居ない。
「大司教殿にギフトはもう?」
首都を歩きながら、レスターは>>135に問う。
「ええ。入れ込んでいると聞いたので…」
そう言って、耳打ちで詳細を話す>>135。
「中身は無しにか?」
耳打ちで答えるレスター。
「ギルドの人間に着せて送り込むのも考えたのですが…好みのタイプが分からなかったので」
「なに、彼の事だ。それなりに囲い込んでいるだろう」
「ですよね」
そう言って二人は雑踏の中に消えていった。
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