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【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part17

[190:駆魔の一族(2021/02/20(土) 22:15:31 ID:zP7B2GEs)]
言い出しっぺの法則、ということで、バレンタイン要素のあまりない話ですが…


 四方をを無機質な石壁の部屋。
 さまよう者が『道場』として使っているその部屋は、場違いな甘い香りで満たされていた。
「おじ様も、チョコを貰うあてがあったのね」
 彼の前に立つクラーラは言う。
「知人から『時節の挨拶』としてお裾分けを受けたのだ」
 さまよう者はそう言いながら椅子に腰掛け、掌では球形の香炉を弄ぶ。
 中身はチョコレートの香だ。
 よほど香りが気に入ったのだろうか、テーブ上ではチョコレート色のアロマキャンドルも追加で点されている。
 暫くの間香りを楽しんださまよう者は、香炉をテーブルの上に置き蓋を開け、香を継ぎ足した。
 そして蓋を閉じると、近く置かれた銀のトレイに手を伸ばす。
「ララ。こちらへ。ああ、服は脱ぎなさい」
「…わかった」
 クラーラは小さく頷くと、だぼだぼの僧衣に手をかけた。


「……」
 もう、普通にチョコを口にすることは出来なくなるだろう。
 濃密なカカオの香りに脳髄を擽られながら、黒いガーターストッキングだけを残し服を脱ぎ去ったクラーラは思った。
 文字通り頭の奥に痺れと、そして焼けるような感覚がこみ上げてくる。
 香以外にも何かをくべているのだろう。
 媚薬か、あるいは妖魔の嗜好品としては一般的だという闇水から作られた香なのか。
(何だろうと、関係ない…)
 自身の置かれた立場を思い出し、詮索をやめるクラーラ。
 目の前では、チョコレート色のアロマキャンドルに点された灯火で細長い針が炙られている。
 この針に胸元を穿たれ、そして彩られるのだ。
「怖いかね?」
「大丈夫。何度もやっている」
 クラーラは抑揚の乏しい従順な、あるいは無理に感情を押し殺したような声で答えたあと、無意識の内にごくり、とつばを飲み込んだ。。
「そうか」
 色々と察しつつも平静を保つさまよう者。
 彼が頷くと同時に、じゅっ!という音が響き身を竦ませるクラーラ。
 焼けた針を水に通し冷却したのだ。
「では穿とう。心せよ」
 そう言ってさまよう者は針を手に立ち上がった。
「はい」
 クラーラは頷き、両手を後手に組み胸を突きだした。


「ん…」
 乳首にアルコールを染み込ませた脱脂綿が押し当てられる。
「既に興奮しているではないか」
 ピンとしこりたった乳首を脱脂綿で弄ぶさまようもの。
「……」
 濃密なチョコの香りで満たされた脳髄に官能がほとばしる。
「この香りを、しっかりと覚えなさい」
「やっぱり、そう言うつもりだったのね」
「ああ。おまえは賢いな」
 さまよう者は乳首を弄る手を止めずに答える。
 その表情は愉悦が感じられた。
「お香に…何かいれた?」
「闇水から作った香を混ぜた。人の作る薬物に比べれば安全な代物だ」
「…」
 彼の言葉に、口には出さず心の中で納得するクラーラ。
「さ、刻み込むのじゃ。甘い香りを感じる毎に、被虐の記憶が蘇るように」
 敏感な場所に、気化熱による刺激が絶え間なく与えられているにも関わらず頭はぼんやりとしている。
 さまよう者は言い終えると乳首をいじくる手を止め、針を手に取った。


 づぷっ…
 金の針が乳首を穿つと同時に、ビクッ背筋を震わせるクラーラ。
 甘い香りに支配された意識が瞬時に鋭い痛みで上書きされる。
「ん…」
 とろんとしていた意識が、一瞬覚醒する。
「それ」
 さまよう者はさらに力を込め、穿った針をそのまま横に貫いた。
 敏感な部分に生まれる金属の異物感。
 そして屈辱感と、官能。
「よしよし。もう一本打つぞ。がんばるんじゃ」
 さまよう者は2本目の針を手に取ると、もう片方の乳首を貫いた。


「今日はチョコだが、いずれ別の香りでも刷り込みを行っていく。覚悟しなさい」
 テーブルに並べられた複数のピアス。
 それらの一つを手に取り、横に貫いた針が残った乳首に合わせるさまよう者。
「…わかった」
 達観した顔で頷くクラーラ。
「鮮血の臭いで発情させるのも悪くないな。それとも、腐臭の臭いにするか?」
 トリュフチョコをかたどったピアスを手に取り、しげしげと眺めながらながらさまよう者は言う。
「悪趣味な発想…」
「そうじゃな。悪趣味だ」
 手にしたピアスを眺めながら頷く。
 さまよう者はそう言って、手にしたそれで彼女の胸元を彩った。
「だが、それはお互い様じゃ」
 さまよう者はピアスをぴん、とはじきながら言う。
 視線の先には、彼女の内太股を伝う一筋の滴があった。


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