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【18歳未満進入禁止】総合命令スレ30【inハァハァ鯖】

47 名前:堕ちた元戦乙女アリス母娘 投稿日:2019/04/28(日) 21:47:20 ID:7I134YEI
>>39

申し訳ありません、濡れ場が思いつかなかったので茶番です。
幼ジルダス様にもご出演いただきました。

「出所を確認したぞ。お前のところの品だそうだな」
 菓子袋を手にした幼ジルダスが睨む先にいるのは、人と魔の間で動き回る例の高司祭だ。
「ああ。知っているよ」
 感情の無い、というより極力感情を排した顔で頷く高司祭。
 彼の視線の先は彼女ではなく監獄の床。
 そこに横たわるサキュバスの残骸だ。
 事の起こりは小一時間ほど前。
 元戦乙女の母娘が古城内を『散歩』中、狂ったサキュバスに襲撃を受けた。
 幸い近傍に自身の管理下にある弟子ー駆魔一族の末妹達の躾を行う彷徨うものがおり、異変を察知した彼による早期介入が奏功し事なきを得ることが出来た。
「説明を求める」
 手にした袋から焼き菓子を手に取り、口に運びながら言う。
 高司祭が持参した首都で評判の焼き菓子だ。
「聖水と、いくつかの薬物を組み合わせた代物だ」
 おまえ達が闇水と媚薬を組み合わせるのと同じだが、用途的にはEDPみたいな物を目指していたらしい。
 高司祭は言う。
「とはいっても、こいつはその過程で作られた試作品だな。媚薬的な効果が強く出た失敗作だ」
「サキュバスをこうも発情…いや発狂させるとは…恐ろしい物を」
「いや、本当に恐ろしいのは製法だよ。どこで調べたのか知らんが、よりによってアサシンギルド不世出のノウハウが使われていた」
 おかげで開発関係者の首が(物理的に)飛び、俺よりの偉いのがお詫び行脚する羽目になった。
 そう言って溜め息を吐き、沈黙する高司祭。
 監獄の中にしゃき、さく、という咀嚼音が響く。
「そ、それは大変だったな…アイツらに狙われてお前よく無事だったのぉ」
「だってチクったの俺だもん」
 実用化されれば人魔の、ひいては教会とギルドのパワーバランスにも変調を来す。
 それを察しての行動だった。
「…強かだな」
「天秤を揺らす事は許されない。それにあれを拵えたのは城下町潰した狂信派閥で、個人的だがそれ相応の恨みもある…てなんだよ」
 目の前には空の袋を逆さまにし、睨むジルダス。
「事情は理解した。で、余への詫びは菓子一袋か?」
「箱で持ってきたが、残りはお前の手下達に預けておいた。食べ過ぎると夕食が食えなるからな」
「あたしゃガキかぁぁ!見た目だけだわ!」
 鞭をしならせ怒鳴るジルダス。
「あいつ等に預けたらまた無くなるだろぉぉぉ!」
「いや流石にそこまで…」
 高司祭が言ったその時だった。
「あ、ボス。教会の旦那からお菓子の差し入れが…あ、ゴチになってます。マジ美味いすねこれ」
 ああ、とまらねー。
 そう言いながら通りすがるインジャスティスの手には件の焼き菓子の袋が握られていたのであった。

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