ときめきラグナロク Episode4.0
[140:ロードナイトEnd(2004/07/22(木) 04:32 ID:SMPTixIQ)]
どれくらいの時間が経っていたのだろう?
体から力が抜けて、立つ事もできない。最後の魔物を倒したのはいつだったろう?
主人公は足を投げ出して校門に座り込んだ。ラストの魔物を切り伏せたときに目をやられた。
今昼だろうか? 朝? それとも夜?
暗闇の中で、それでも万が一の為に自身の体力を回復することに専念する。
ふと、足音が聞こえた。
魔物だろうか? もしそうだとしたら戦わなくてはならない。
足に少しだけ力を入れてみる。どうやら後一度くらいは立てそうだ。
武器は? 確か折れていない剣がそばにあったはず。手探りでなんとか掴むと、校門に寄りかかりながら立ち上がる。
足音が止まった。見えないながらも相手の方向を向く。
「俺が相手だ・・・。皆の、俺達の思い出を壊させる訳には行かない・・・」
やっと振り上げておろした剣は、簡単に受け止められてしまった。
(もう・・・だめ、か)
(せめて、相討ちくらいには・・・!)
もう一度、剣を振り上げようとして、その手を止められた。
「・・・もう終わったよ。よくやったな」
「・・・隊長・・・ですか?」
自分が在学していたころ、いろいろな教えを受けたロードナイトその人だった。
「魔物は・・・? 魔物はどうしました!?」
「援軍が来てくれたからね。皆退治されたよ。」
一呼吸おいて
「よくこれだけの魔物を食い止めた。感謝する」
「そう・・・ですか。よかっ・・・た」
その言葉を聞いて安心したのか、主人公は気を失った。
「!・・・っと!」
慌てて主人公を受け止めるロードナイト。顔には少し涙が浮かんでいた。
「この大馬鹿! ・・・無理ばっかりして・・・」
口ではそういいながらも、彼女の瞳からは涙がこぼれていた。
「心配したんだ・・・。君が、もし死んでしまっていたらって・・・」
主人公をやさしく抱きしめる。
「本当に逞しくなった。私も・・・追い越されてしまったな」
そのまま、二人の影が学校の校門の前にしばらくの間寄り沿っていた・・・。
read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)