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ときめきラグナロク Episode4.0

[147:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/08/27(金) 22:35 ID:HhKJODnk)]
青い空、蒼い海。
灼熱、と言わんばかりにふりそそぐ太陽の日差し。
子供心にもわかるまずい食い物を出す海の家。
もう何処だったのか、遠かったのか近かったのかすら覚えていない、どこかの海岸。
俺は剣士タン、アコタン、剣士タンの両親、そして名前も知らない誰かと一緒にいた。
勿論、海水浴の為である
「わぁー、きれ〜い」
そんな意味の言葉だったと思う。俺にとって海は見なれたものだったが、彼女らはそうでもなかった
・・・と、思う。詳しくは覚えていない。とにかく、昔のことなのだ。
とにかく、その日の海は蒼かった。深く、暗く、けどどこにも恐怖の無い、そんな澄んだ蒼。
その浅瀬で、俺たちは遊んでいた。
・・・そうだ、思い出してきた。ビーチバレーだった。黒くて丸い突起がいくつも付いていて・・・
モーニングスターを思い浮かべるとよく分かる。そんな形のボール。
「さすがゴックだ、何ともないぜ!!」
そう、その時だ。俺がその誰かに遊び半分でボールをぶつけたとき、その誰かがそう言っていた
「ねぇ、ゴッグってなぁに?」
アコタンだったか剣士タンだったか、それとも両方だったか、それを聞いた。
「はは、いずれ分かる時がくるさ!!」
その名前を知らない誰かはそう言っていた。
俺たちより頭一つ背が高くて、金髪で、陽気だった誰か。
いつだったか引っ越してしまった今となってはもう誰だかも思い出せない。

・・・で、だ。

とにかく俺たちはその「ゴッグ」とやらが気になって仕方なかった。
けど、結局は小さい子供。遊びに夢中になってすぐ忘れていった。

「行くか」
「・・・・え?」
不意を付かれた、きょとんとした顔でこっちを見る剣士タン
「海、行こうか」
「・・・うん、でも考え事は?」
不思議と頬が緩む。とても穏やかな、涼風のような気分。
「小さい頃海に行ったの、覚えてる?」
何かを思い出すような剣士タンの顔、その顔がパッと晴れやかになる」
「あー!!覚えてたんだぁ!!そっかー、主人公も覚えてたんだねー」
そうかそうか、と何度も一人でうなずく彼女。とても満足気な、そんな笑顔。

何で今になってそんなことを思い出したか、俺にはわからない。
けど、あの時遊んだ楽しさは  ほんの、ほんの少しだけ思い出せた気がした。
あの誰かはもういないけど、今は今の友達が居る。

そうだ、海に行こう。同じ場所とは限らないけど、同じように蒼い海が待ってるに違いない。
それで、ビーチバレーをぶつけられたらこう言ってやろう
「さすがゴッグだ、なんともないぜ!!」と。


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