ときめきラグナロク Episode4.0
[154:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/10/30(土) 01:46 ID:Ocegeh7k)]
「ここは・・・どこだ?」
一人の騎士が呟く
「確か・・・俺は首都北を目指してたはずだが・・・また迷ったかな」
どうやらこの騎士が道に迷うのはいつものことのようだ
そしてその騎士の目の前には人の気配が見られない大きな建物がそびえていた
付近にあった門だと思われる物に目を向ける、そこにはボロボロになり、見難かったがこう確かに書かれていた
『国立ラグナロク学園』と・・・
騎士は何気なく中へと足を踏み入れる
門を抜けたすぐそこには昔は整備されていたであろう石畳がガタガタになっており、どこかの人に『足元注意だ!』とかいいながら転ばされそうになるほど悪い道だった
その横には風雨のためか倒れた木が何本も続いていた
そして校舎と思われる物の前に立つ。人気はまったく感じられない
だが、それでもなお学校として威風堂々に見えるのは騎士の目の錯覚だろうか
「飛電、お前はここでまってろよ」
そう言いながら騎士は愛羽を降り、校舎の中へと入って行った
中に入るとそこは当たり前だが生徒の下駄箱だった。騎士は上履きを持っているわけもなく、仕方なく土足で入ることにした
廊下に足跡がつく。だがそれは騎士のブーツの泥などではなく、長年の埃がブーツにより飛ばされたせいだった
そして各教室を見回る
過去では生徒が授業を受けていたであろう教室の中の一つが目に留まった
他の教室と違い、机や椅子などが並べたままになっている
流石にガラスの窓等は割れていたが、置きっ放しにされた教科書や教卓などが、今にも授業を始めるようにせがんでいるようにも見える
そして黒板にはただ一言。しかし強い意志がこめられた言葉が消えずに残っていた
『きっとどこかで会おうね』
と・・・
騎士は教室を出て先ほど見かけたおそらく職員室だろう場所に入る
ただ一つのホワイトボードに行事の日程や先生の動向などが僅かにだが残っている
そしてそのホワイトボードに一枚の写真が貼り付けられている。見るとそれは冒険者・・・いや、教員なのだろう
数人の二次職たちが笑顔で写っている
そしてその後も騎士は音楽室、家庭科室などを見て回った
外に戻ると彼の愛羽が居なくなっている
(・・・まぁそんな遠くには行っていないだろう)
彼はそう介錯して別の建物を見に行った
近づくとここにも何かが刻まれていた
『ラグナ学園寮』
どうやらここは寮のようだ。騎士はそのまま入ろうとする・・・が、扉が閉まっている
仕方ないので既に割れている窓から進入することにした
部屋にはベットやクローゼットが2〜3個付けられている。一部屋の人数がそのくらいだったのだろう
ここも埃が机やベッドなどの上にかなり溜まっていた
入ろうとしたところでどこか遠くで自分の愛羽の声が聞こえた
騎士は寮を軽く見て回ると、すぐさま愛羽の元へと走って行った
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