ときめきラグナロク Episode4.0
[271:3/3(2006/02/14(火) 22:59:05 ID:EMsinsik)]
その後も剣士子の相手を聞こうとすると、タイミングを見計らったかのように何かが起きる。
逆毛シフのしつこさにぶち切れた殴りアコさんがぶん殴って、逆毛がこっちに飛んできたり、
剣術の騎士先生に呼び出しくらったり、ローグ先輩にトンドル→インティミくらったり。
最後のはローグ先輩からチョコをもらっちゃったりして、気づけば昼休み。
主人公「はー、腹減った……」
今日の剣士子は厄日なんだろうか。
一度諦めて、放課後にでもなんとかしよう、うん。
主人公「悪い、剣士子。放課後でよければ協力する」
剣士子「う、うん。じゃあ、みんなが帰るまで教室で待ってて欲しいんだけど」
主人公「了解。んじゃ、俺学食行ってくる」
バレンタインなのはわかったが、学食メニューが『チョコ○○』になってるのはどうかと思う。
つーか飯とチョコを組み合わせるなよ……。
しかも男子限定で女子は普通のメニュー。
これはある意味虐待のような気がしてきた。
その後もいろいろありつつも、放課後を迎えた。
が、なかなか人がはける気配が無い。特に男子が粘る。
いや、お前らもう諦めて帰れよ。
逆毛「認めねぇ!俺は認めねぇぞ!」
叫ぶ逆毛シフ。お前、傷増えてないか?
主人公「なかなか人減らないな……」
剣士子「そうね……しかたないわ、帰りましょ」
主人公「え?だってお前、まだ渡してないんだろ?」
剣士子「そうだけど、大丈夫よ」
朝から昼に比べれば、剣士子もだいぶ落ち着いてきたようではあるが……。
今ならもうサクっと渡せちゃう、ってことなのか……?
主人公「まぁ、お前がそう言うなら……」
そして、黙ったままの剣士子の数歩後ろを歩きながら、一緒(?)に校門を出ることになった。
主人公「なぁ……諦めちまうのか?大事なきっかけなんだろ?」
俺の家と剣士子の家への分岐点付近で、俺は意を決して聞いてみた。
剣士子「そんなつもりは無いわよ」
立ち止まって振り返る剣士子。
その表情は剣術の稽古をしている時以上に真剣そのものだった。
剣士子「はい、これ」
言って、差し出される小さな包み。
主人公「え……?」
中身は確認するまでもない、チョコレートだ。
主人公「どうして……」
剣士子「別に諦めたとかそういうわけじゃないわよ。最初から、あたなに渡すつもりだった」
それを聞いて、俺は呆然としていた。
剣士子「今日は……いろいろありがとう。それじゃ、また明日!」
また顔を真っ赤にして、叫ぶように言い放って剣士子は駆け出した。
主人公「……まいったな」
応援しようと思ってたのに、その相手がまさか俺だったなんて思いもしなかった。
結果的に俺が受け取ることになったけど、ひとりで空回りしてたと思うと情けなくなる。
主人公「やっぱり、美味いな」
剣士子に貰ったチョコレートは、俺の好みの味だった。
余談。
アチャたんから貰ったチョコグリフォンは、冷蔵ケースに入れて飾られている。
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