ときめきラグナロク Episode4.0
[97:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/05/17(月) 20:29 ID:t7DK2.ZU)]
のりしろ
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次の日
帰り道で集合場所を大噴水にきめ、指定された時間に間に合わそうと10分早く着てみたんだが
/うれしいをうかべながら、噴水のふちに腰掛けぶらぶらと両足を揺らしているあちゃたんがすでにいた。
『……はやいなぁ』
あちゃたん「ぁ、主人公君、おっはよー」
俺に気付き、よっと飛び降りるあちゃたん。
『おはよう、まだ来てないと思ったんだけどなぁ』
そのことばに舌を出すあちゃたん。
あちゃたん「人を待たせるの嫌いだからー」
『そっか』
いたずらっぽい瞳を輝かせると、俺の顔を覗き込む
あちゃたん「それとも30分くらい待たせて、ごめんー遅れちゃったー許してー☆ミみたいな事いってほしかった?」
……それはそれでいいかも…じゃなくてー!!
『いや、そういうわけでもないんだが……何分くらい待ってたの?』
あちゃたん「んーと」
口元に指を押し当て考え込むあちゃたん。
『……考えるほど待ってたのね(泣』
次は30分くらい早くきたほうがいいかもしれないな
『待たせてごめん、それじゃ何処に行くの?』
あちゃたん「ん、それは後々、とりあえずウィンドーショッピングたのしも?」
『りょーかい』
………
数時間後大分、日も落ちてきた。
2人で露店を冷やかすのは初めてだったけどそれはそれで楽しい経験。
あちゃたん「そろそろ、かな」
『ん?』
あちゃたん「こっちこっち、ついてきてね」
あちゃたんに促されるまま、歩みを進める……
ひょこひょこうごくあの赤い頭が目印…
………
って、何処だーーーーーー!!
あちゃたんが見えない…声、どっちからしてたんだっけかな……。
人込みの中だ、みつけられない……
『しまったなぁ』
…迷子になってしまったようだ;
あちゃたん「こらあああ」
『うわあああああああ…?』
あ、ああ、あちゃたんか。
あちゃたん「ついてきてっていったのにー;」
『ご、ごめん』
あちゃたん「違うほうに歩いていっちゃうし・・・主人公君手方向音痴?」
『い、いや、そんな事はないつもりだけど…』
ジト目で俺を見るあちゃたん。
……
『で、でもあちゃたんすごいなぁ。俺はこの中からあちゃたんを見つけられる気しないよ』
話をそらすにはいい題材だったみたいだ。はにかんだ表情を見せるあちゃたん。
あちゃたん「えへへ・・・、ありがと。でもこれくらい、弓手として当然だよ〜」
『そうなんだ・・・』
あちゃたん「でも主人公君が迷子になったらしょうがないよね;」
手を差し出す、あちゃたん。
『……へ?』
あちゃたん「手」
手…手だね…
『ん?』
あちゃたん「…手、つなご?」
『あ、ああ』
俺はあちゃたんの手をとり軽く握る。
あちゃたん「こっち…」
手を繋いだとたん、無口になるあちゃたん。
俺はあちゃたんに引っ張られながら確かにあちゃたんの手の暖かさを感じていた。
あちゃたん「ここだよ」
手を引かれて、人込みから離れても手を離さなかったあちゃたんがつれてきてくれたのは何も変哲のない池だった。
『ここ?』
見るものなんて何もない池に見えるんだけど……
あちゃたん「ちょっと待ってて」
あちゃたんが腰を下ろしたので、俺もつられて座る。
『……?』
何が起きるんだろう。
そう思っているとあちゃたんの回りがぼうっと光り始める。
え…?
俺も周りを見渡す。
光の数が次第に増えていく。
???
『これって…』
あちゃたん「蛍だよ」
そういうと立ち上がり。
幻想的な光の乱舞の中でそれと戯れるあちゃたん。
その姿がダンサー先輩の踊りよりもきれいに見えた(ダンサー先輩ごめんなさい)
あちゃたん「ここ、ついこの間見つけたんだ〜」
あちゃたん「それで、誰も知らない場所みたいだから、主人公君にも教えたくて…」
あちゃたん「迷惑、だったかな?」
ぶんぶん、音を立てて首を横に振る。
こんな幻想的な場所を教えてもらっただけでもおつりが来る。
あちゃたん「よかったー」
『楽しかったよ』
素直にそういえる一日だったと思う。
俺はその光とあちゃたんの踊りをいつまでも眺めていた。
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