【BS】テキサス娘への愛情を発露するスレ3【WS】
[83:76(2004/08/02(月) 22:25 ID:hoi3xGts)]
炉心に火をともす。
この瞬間、自分の中の何かが切り替わるのが分かる。
ブラックスミスになってから、幾度となくこなす鍛冶のための儀式。
愛用の金敷に向かい、槌を振るう。
小さな工房に、カンカン・・・・と小気味いい音が木霊する。
炉の発する熱でいつしか額には汗が滲み、つぅ・・・と形の良い顎を伝って滴り、
制服のシャツから覗く控えめな胸元に、ぽたり、と落下する。
小柄な体のどこからそんなパワーが沸いてくるのか、
少女は、力強く槌を振るう。
武器の魂として火の精を籠め、己の名を刻んで火の精に命を刻む。
持ち主たる使い手を助けよ、と。
キン、と澄んだ音を立てて、精が肯定の意を示す。
打ち終えた武器は、
少女の名の入った、ファイアソードメイス。
炉心の火を溶かし込んだかのような、見事な赤い刃を備えたソードメイス。
少女は、使いつぶした槌をそっと作業台に置くと、つ、と背後を振り返る。
「上達したな、芹華」
賛辞を受けた少女は、満面の笑みを浮かべる。
「うん、お兄ちゃん」
芹華は、一瞬の逡巡の後、照れたように出来上がった武器を差し出して
告げる。
「よかったら、お兄ちゃんに使ってほしい。」
私の魂が、貴方を守ります。
――――その命尽きるまで、きっと。
幼いころのように、お兄ちゃんがぽんぽん、と私の頭を軽く叩く。
そして、いたずらを思いついたように、にっと笑う。
「それじゃ、交換しよう、芹華。」
「・・・・うんっ♪」
お互いを、守っていけますように。
言葉にしない、二人だけの兄妹の思いを互いの武器に乗せて。
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きゃー・・・(*ノノ)
といいつつ、裏でひんぬー版仕上げてました。
実はこっちを先に書きかけてて、はさみタバコを出したいがために、
アッチを先に投下したのは内緒です・・・
ということで許せ!(;´Д`)
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