ダンサに萌えるスレ
[110:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/04/21(木) 23:21 ID:M.9HWf3I)]
「グロリア!」賛美歌のような音が響いたかと思うと、たちまちダンサーの鞭が鋭く
ラッコを打ち据える。
よろめいたラッコ。しかしめげずに突進してくる…可愛い顔で必死な形相で。
強敵のはずなのだがなぜか憎めない。愛くるしさゆえか…
しかし手を抜いた瞬間にやられる。だから、僕は迷わずにソードメイスを振るう。
頭部をとらえた! 鈍い音となれた感触。ラッコが砂浜に倒れ、動かなくなった。
「しとめた…相変わらず気が抜けない相手だ」
息をつき、愛用の風ソドメを一閃して言う。ソドメには、うさ先生の銘が刻まれている。
「怖いよねぇ…ちょっと油断すると水攻撃がばちっ、って」
「だから僕はアクアセイントを装備してるわけだ、が」「私は属性服なんてないよぉ(・∀・)」
・・・・・mjsk。tu-ka明るくそういう爆弾発言を言わないでください(==;
「わかったよ…ちゃんと守ってやるから、心配するな」「ほんと!?」
そう言うと、急にダンサーがぱぁっと顔を輝かせた。
「…何か盛大に勘違いされてるっぽいが、お前なしでこことか普通に」
歩くのはちょっと厳しいんだからな、と言おうとしても。
「わーいわーい(^∇^)」
聞いちゃいねぇ('A`
「きれい━━」
隣で座っているダンサーが、恍惚とした口調でつぶやく。
空も、海も、砂浜も、黄昏色に彩られている。
輝きを映し出す空、輝きを照り返す海、輝きに染まる砂浜。そのどれもが綺麗だった。
そして━━ダンサーの銀髪も、朱く染まっていた。
「? どうしたの、プリ君?」
えっ、と間の抜けた声。見とれていて、そんな声を上げてしまった。
「いや……その」「うん?」
なんていおうか…迷った。『君が綺麗だから』? おいおい、どこの恋愛小説だ。
そもそも━━僕は……ダンサーが……気になる、の、か?
自分の気持ちが、わからなかった。
ゆっくりと僕の答えを待ち、まっすぐに僕を見つめてくるダンサー。
それに応える、僕の、答えは……
そっと
うしろから
ぎゅっ、と抱きしめた
華奢だな、と思った。プロポーションは抜群だけれど、強く抱きしめると折れてしまいそうな…
ダンサーは一瞬驚いたみたいだけれど、ゆっくりと彼女の体に腕を回す僕の手に、そっと自分の
手を重ね合わせた。
ぬくもり。お互い、暖かいのがわかる。
モノクロだった僕の世界を鮮やかに彩ってくれた彼女のぬくもり。黄昏の輝き、長く伸びる
その影が寄り添いあって重なり、夜に溶けていく━━わからなかった自分の気持ちが、
少しわかったような気がした。
波の音が耳を優しくなで続ける。気がつけば陽はすっかり落ち、代わりに空では星々が
歌っていた。その輝きに抱かれたまま、静かに時は流れていった……
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