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ダンサに萌えるスレ

[109:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/04/21(木) 23:10 ID:M.9HWf3I)]
「で━━どの辺回ろう? 何か買いたいものあるのか?」「うー…んと…一応相場とか
見ておきたいのね、特化カードとか…」
「じゃあ、一通り回ってみるか」「うん!」
 二人横に並んで首都プロンテラの雑踏を歩く。
 せわしなく商人が動き、アルケミストは薬品の材料を買い取り、ペコペコに乗った騎士が
駆け足で通っていく。今日も賑やかだ━━騒がしい場所は本当は得意ではないが。
「んー、牛さんのカード2Mかぁ」
「最近は無茶な鍛錬をする騎士が多いからな…出回る量がかなりあるからまだ少し下がるだろう」
 そんな風にして南から北へ、露店の看板や商品を見ては歩いていく。

 と、目に留まったものがある。
 黒ネコミミだった。
 ダンサーと交互に視線をやると、一緒に商品を見ていたダンサーがこちらを向く。
「どうかしたの?」「いや…お前、可愛い系装備って…どれぐらい持ってたかな、ってさ」
「んーと…このうさみみと…後は一人で猫さん狩ってて出た大きなリボンとかかなぁ」
 意外だった。可愛い物好きのダンサーが割りと趣味装備持ってなかったんだな…
「集めたりとか…しないのか?」
「興味はあるけど…これが一番好きだもの」
 そう言いながら、頬を少し赤くして頭ののうさみみをなでる。
「そっか」
 短く言った僕は…微笑んでいた、のかな。

「んー、だいぶ歩いたねぇ」
 結局何も買うことなく噴水広場まで歩いてきてしまった。
 いつもこうだ。ウィンドウショッピングで終わる。
「ふと思ったんだが」「なあに?」「特にほしいもの、結局なかったのか?」「うん」
 ……いつものことだ_| ̄|○
「のど渇いたね〜」「ああ…」
 相槌を打ちながら周りを見回す、と。珍しくこんなところでアイスを売っている露店があった。
「ちょっと買ってくるか…何味がいい?」「ストロベリー!」「OK」
 ポケットの小銭を確かめて走り出す。
 しかし僕にも若干の誤算があった。それは

 ア イ ス キ ャ ン 『デ』 ー 売 り だった。

 ダンサーのストロベリーと、自分用のチョコのアイスを買って戻る…と。そこにダンサーの
姿はなかった。
「まったく…どこいったんだあいつは」
 ぼやきながら辺りを見回すと、とある露店をのぞいていたダンサーがいた。
 駆け寄って、少し何か言おうかと思ったが…じーっと何かを見ていたので、やめた。
 その視線の先には、ラッコ帽。
「…ダンサー?」「あ、プリ君?」
 腰をかがめて露店を見ていたダンサーにあわせるように身をかがめ、そっと顔をのぞきこむと、
ダンサーは不意打ちを受けたような表情をした。
「ほら、アイス」「あ、ありがとう〜、何z?」「おごるよそれぐらい」「ありがと〜><」
 実際は作者がアイスの値段を良く知らないだけなのは内緒である。
「おいしいね〜」「アイスキャンデーは早めに食べたほうがいい…じゃないと」
「あわわ、アイスが溶け出し…わあぁぁぁっ!;」
 …言わんこっちゃない(==;
「あぅう…手がべとべと;」「ほれ、ウェットティッシュ」「わ、ありがと〜」
 こんなこともあろうかと普段から常備してるものを渡してやる。
「さて、それじゃどうするかな」
 独り言のように言うと、ダンサーが僕の腕をぎゅっとつかむ。
「ね、ラッコ海岸いこうよ!」「ラッコ?」「うん、たまにはいいかなーって」
 なるほど…さっきラッコ帽見てたのはそういうこと、かな?
「目的は狩でいいのか?」「うん…でも必死なのはちょっとネ」「わかってる。徹夜明けで
そんな無茶苦茶はしないよ。でも、ちゃんと中型鞭もって来るんだぞ」「うん!」
 ラッコか…しばらくGHや時計塔で無茶ばかりしていたから、たまには
いいかもしれないな…


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