ダンサに萌えるスレ
[129:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/05/13(金) 01:00 ID:pS8l90MI)]
「━━ッ!?」
瞬間、暴風に襲われた。
とっさに交わす。さっきまで自分がいたところが砕ける音がした。
その暴風の正体は━━
「…深淵の騎士か」
闇黒の守護者、闇より深き漆黒をし、死せる騎士を従えしもの。
大物だ。カースブレスがきかない分、大悪魔より性質が悪い。
ゆっくりとした歩みで馬を進ませてくる。それに付き従うカーリッツバーグ。
さて、どうするか。背後にダンサーと少女を背負っていては巻き込む可能性がある。移動しつつ迎撃か。
「ニューマ!」
後方に射撃攻撃をさえぎる霧を発生させて、後ろへ飛ぶ。詠唱時間を稼ぐためだ。
「主よ慈悲を与えたまえ━━」
詠唱を開始すると、深淵の騎士が背にした弓を引く。
主に従うがごとく、カーリッツバーグも遠間から剣を振るう。剣圧がここまで押してくる。
が、衝撃波も、必殺の弓も霧の前に遮られてしまう。
「さまよえる魂、死してなお安寧の眠りを妨げられしものに安らぎを」
詠唱を完成させ、手にしたジェムストーンを投げつける。
「リザレクション!」
ジェムストーンをぶつけられたカーリッツバーグは、その輝く光を受けて断末魔に似た
叫びをあげる。安らぎの混じった叫び。
その跡には、崩れ落ちた骨と鎧と剣。取り巻きは後1匹。
法力のレベルが低く詠唱が遅いため、間合いを詰められる。
闇の剣が振り下ろされる。
「━━ッ!」
かろうじて交わす。地面が砕ける。
そのまま何とか間合いを取り直す。
「リザレクション!」
今一度放つ慈悲の光。しかし、その光は不死者を浄化し切れなかった。
「ちっ」
舌打ちしてまた間合いを取りつつ、手に輝きをともす。
「ヒール!」
癒しの力を浴びせかける。これで確実に削っていったほうが早い。
叩き込まれるヒール砲の嵐に、カーリッツバーグは砕け散った。
残るは、本体のみ。
「アスペルシオ! イムポシティオマヌス! グロリア!」
ひとしきり支援法術をかけ、深淵の騎士にぶつかっていく。
ソードメイスが闇へと喰らいつく、が。
(やはり…硬い)
渾身の力を込めた一撃にもびくともしない。一瞬、ひるみかける。
横に目をやる。そこには、倒れているダンサーと、少女の姿。
(ここで引くわけにはいかない…!)
闇の長槍を盾で受ける。すさまじい衝撃。それだけで体が泣き言をあげそうになる。
侮りがたしと見たか、深淵の騎士はすさまじいエネルギーを集中させる。
ブランディッシュスピア━━直撃すれば、五体満足ではいられない。
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