【アラームたん】時計塔物語 in萌え板【12歳】
[82:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/04/07(木) 09:07 ID:9XWXcuHw)]
04
「ううう……」
扉である。そう、憂鬱な呻き(がおーではない)を上げたアラームの前には扉があった。
そして、少女には何やら、轟々と怪しげなオーラを放っているかの様に見えていた。
それは『会議室』などとこの塔の住人達に呼ばれている室の戸である。
また、管理人達が待っている場所でもあった。
「すぅ…はぁ。 すぅ…はぁ」
二度にわたる深呼吸。そうである。この場所は今は敵地も同じ。
だからこそ、落ち着かなければならない。
精一杯の勇気を振り絞った突撃に、気負いや焦りは禁物なのだ。
「失礼します」
息を整え、入室する。
足を踏み入れたところで、アラームは目線だけを動かし、室内を見渡した。
何時もの面々が大きな四角い机を囲んでいる。
管理者。クロック。バースリー。ライドワード。パンク。
三つの空きは、先ほど色々な意味で彼方へと走り去ったエルダーとオウルデュークのもの。
それから、何処とも知れない空の下に入るであろう、詩人の席。
だが。机の中央にでん、と見慣れない大きな木箱が一つ。
一体、これは何だろう?
アラームの視点は、箱に向ったまま停止。
一般的な時間にしてそれは、僅か数秒ほどの出来事だったのだろうけれど。
「アラーム?」
正確極まりない機械の集合である管理者からしてみれば、疑問の声を投げるのに十分な空白だったらしい。
「!!? ○■△★×〜〜〜!?」
結果として完全に不意を突かれアラーム、驚愕。
わたわたと慌てるも、一向に状況の解決に向わず。
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