【アラームたん】時計塔物語 in萌え板【12歳】
[83:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/04/07(木) 09:08 ID:9XWXcuHw)]
「アラーム、落ち着いてください」
「ご…ごめんなさい…」
傍目からは表情の読み取れない…そもそも彼には人間の様な顔が無い…管理者の言葉に、
ようやく落ち着きを取り戻したアラームは、入室時よりも更に縮こまる。
「どうしたんですか? いやに元気が無いようですが」
「なんでもないよぅ」
「本当ですか?」
こくり、とアラームは問いかけに頷く。
「まぁ、これ以上聞きませんが…体調を崩したら早めに言ってきなさい。
欠員補充や、荒武隊のスケジュール。クランプのオリデオコンの輸送スケジュールにも影響します。
なにより、貴方の同僚や仲間に心配をかけてはいけません。頑張るのは大変結構ですが。
兎に角、体調には十分気をつけ、決して倒れたりしないように。いいですね?」
「は、はいっ」
「…? 矢張り変ですよ、アラーム。早めに医務室に行くことを進めますが」
怪訝そうな顔をする管理者に対し、一方の少女は…体の硬度をガチガチに保ったままだ。
「あの、管理者さん」
「?」
戦況は極めて我が軍が不利であります。撤退を!!
荒武隊長の声を充てた、絶望的戦況報告が脳裏に響き渡る。
そして、彼女は覚悟を決めた。
具体的には、洗いざらい罪状をぶちまけて、管理者に謝ってしまう事にした。
「ごめんなさいっ!!」
言うか早いか、いきなり頭を下げる、アラーム。
「は?」
しかし、それに返されるのは管理人の間の抜けた声。
「いや…何を、謝罪してるんです?」」
その言葉に、今度はアラームが困惑する番だった。
何を?自分が呼ばれたのは着ぐるみの事じゃないのか?
それじゃあ、いったいどんな理由なのか?
まるで、心当たりはなかった。
「え…あ…う…」
「いや、別に何も咎めたりはしませんよ。落ち着いて」
その言葉に、はう、と色々な感情…半分は安堵である…が入り混じった吐息を漏らす。
つまり、無用の心配をしていた、という訳であった。
「あ…」
その後で、少女は一つの疑問にたどり着いた。
「でも、それならどうして私、呼ばれたんですか?」
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