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◆【18歳未満進入禁止】みんなで創る小説Ragnarok ♂萌エロ 第2巻◆

[29:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/09/23(金) 18:02:30 ID:vzm3Wxfg)]
優しい笑みを浮かべるプリーストに見つめられていた騎士は、不意に我に返ると、唇を噛み締めて俯いた。
「……お前って、何でそうなの」
掠れた声で、騎士が呟く。
肩が小さく震えていた。
「俺は、もう、顔も見たくないとか、二度と来るなとか、そういう事言われたって仕方ないって思ってたのに。
怖くて、見舞いにも来れなかったのに」
俯いたままの騎士の頬に、プリーストが触れた。
濡れた感触が、頬を伝っていた。
「俺なんか見たら、頭、くるだろうし、むかつくだろうって、思って……」
「ばーか、見舞いに来てもらえないほうが頭にくるっつーの」
頬を撫でていた手で、騎士の頭を撫でながらプリーストが言った。
引き寄せられるようにして、騎士はプリーストの傍に屈みこんだ。
「髪の毛結んでもらおうって計画立ててんのに来ないんだもん。
お陰でずーっとそのまんま。邪魔で仕方なかったんだから」
「……ごめん」
「あー分かったから泣くな、泣くなって」
そう言うと、プリーストは騎士の頬に口付けた。
「俺はちゃんと、お前の事が好きだよ」
すすり泣く騎士の耳元で、プリーストはそう囁いた。
騎士は躍起になって涙を袖口で拭うと、
分かっているといった様子で何度も頷き、まだ濡れたままの目でプリーストを見やった。
「なあ、俺に何か出来る事ない? 何かして欲しい事ない?」
「髪まとめてもらっただけで充分よ」
優しく返すプリーストに、そうじゃない、と騎士は首を横に振る。
「そんなんじゃ足りない。もっと、ちゃんと役立てることがしたいんだ」
掠れた、涙混じりの騎士の声に、けれど真摯な様子を見つけ出すと、
プリーストは僅かに目を細めて、そうだなあと考え込んだ。
「……あ、じゃああれだ」
プリーストはそう言うと、布団に覆われたままの下半身を示した。
「お前の泣き顔見てたらさ、しばらく溜まってたのが妙に疼いてきて」
「溜まって……てはいっ!?」
何の話をしているのか気付いた騎士が、驚いた声を上げた。
「てことでー、抜いてくんない?」
相変わらず平然とした顔で言うプリーストに、騎士は硬直した。
確かに、出来る事なら何でもやろうとは思った。
ほんの少しでも、プリーストの愛情に報いたいと思った。
が、いきなりそれってどうなんだ。
「本当はあんなことやこんなことまで、はっきりくっきり鮮明に再現したいんだけど、
流石に真っ昼間からってのは厳しいよなーって」
「怪我人が何ぬかす!」
「怪我人だからこそ健康的に抜いとかないと」
「アホ!」
騎士はプリーストの手を振り払って立ち上がると、出入り口の扉に向かって歩き出した。
「チクショ、泣き損だ」
「えー、もう帰っちゃうの?」
つまらなそうなプリーストの言葉を背中に受けながら、騎士は扉に手をかけた。
しかし、その扉が開かれることは無かった。
代わりに、騎士は扉につけられた小さな鍵をしっかりと閉めた。
カチャリ、という音を残して騎士が振り返れば、プリーストが驚いた顔で見つめていた。
「……泣き腫らした目じゃ、帰れないから」
言い訳を口に乗せながら、酷く顔が熱くなっていくのを騎士は感じていた。
「もっと泣き腫らすハメになるかもしんないけど?」
「言ってろ」
呟いて、騎士はまとっていた鎧を外しにかかった。


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