【憎悪と狂気】バトルROワイアル 十冊目【恐怖と絶望】
[141:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2007/09/12(水) 03:04:54 ID:E4swxibU)]
焦りがその一撃を鈍らせた。なんとか間合いに入り、ブレイドを一閃させる。しかし♀WIZは、
紙一重で攻撃を見切ると、そのまま攻撃に転じた。青白い雷球がGM森の体を包むと、
朽ちた家具まで一瞬で吹き飛ばす。信じられなかった。BR参加者は例外なく能力を制限させられるのに、
なぜ、この女の魔法はそのままの威力なのか。吹き飛んだ際にブレイドは手放した。
ウィザードスタッフによりさらに威力が上がったユピテルサンダーで体が痺れて思うように動けない。
「こ、こんなところで死ねるかよ・・。」
GM森は体を起こし、家具を遮蔽物にして通路から逃げようとした。自身でヒールは使えるが、
♀WIZの火力と比べると、自分の回復力は余りにも低い。幸い吹き飛ばされたおかげで、
♀WIZとの間合いはかなり開いた。この通路にくるまで、いくつもの廃棄された家具を確認しているため、
遮蔽物は事欠かない。うまくすれば、遮蔽物にまぎれて追ってきた♀WIZを仕留められるかもしれない。
だが、そんな甘い事を♀WIZが許すわけがなかった。
立ち上がり逃げようとしていたGM森の目の前に絶望という名の氷壁が立ち塞がった。
その壁は即座に背後にも出来上がる。簡易擬似ファイヤピラーである。これの対処法は唯一つ、
マグナムブレイクで氷壁の隙間を広げ、ファイヤーウォールをやり過ごすしかない。
GM森はすぐにマグナムブレイクでアイスウォール間の隙間を広げた。
そして、素手によるボーリングバッシュでアイスウォールの一部を吹き飛ばして退路を確保するつもりだった。
だが、♀WIZは動じることなく出来た隙間を埋めるようにアイスウォールを重ねてきた。
驚愕するGM森。マグナムブレイクは気を溜めて炎と衝撃に換える技、そのため連発ができない。
それを見越してのアイスウォール。♂WIZに一度破られた教訓を活かさないはずが無い。
そして、足元から吹き出る炎。
「ウオオオオオオオオォォォォォォォ・・・・・。」
氷の壁の中から絶叫が聞こえる。が、それも長くは続かなかった。
♀WIZは氷壁の中で、GM森が崩れ落ちるのを確認してから♂シーフに駆け寄った。
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