【憎悪と狂気】バトルROワイアル 十冊目【恐怖と絶望】
[140:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2007/09/12(水) 03:04:15 ID:E4swxibU)]
「なっ!!?」
驚きはどちらのものであったか。GM森と♀WIZが気が付いたときには、
♂シーフはGM森の1m手前に近づいていた。GM森があわてて剣を抜こうとしたとき、
異変に気が付いた。左の腰に差した剣が無くなっている。しかも鞘ごと無い。
♂シーフが♀WIZの方向に何かを投げた。それが自分の剣だと気が付いたがもう手遅れだった。
悪態をつく暇も無い。♂シーフのグラディウスがGM森の喉元に向かって突きこまれる。
体を左にひねってかわす。突きこんだグラディウスをそのまま避けた方向に切り払う。
GM森はこれを仰け反って凌ぐ。今度は切り払いの勢いを利用した左のハイキックがGM森の顔面に迫った。
GM森は相手の意図を読み取り背面とびで距離をとりつつ体勢を整える。本来なら♂シーフの蹴りなぞ、
避ける必要が無い。GM森は自他共に認めるマッチョだし、♂シーフは女装したら似合う位線が細い。
逆に蹴りを喰らって相手の体勢を崩すくらいのことをやってもおかしくないのだが、
つま先で目を狙われたら話は別だ。いくらGM森とはいえ、避けるしかない。
(くっ、こいつ本当にシーフか?対人に特化したローグやアサシンとしか思えねぇ。)
今更自分の浅慮さを呪っても遅い。愛剣はいまや♀WIZの手元にあるし、予備の武装は、
あまり使わないブレイドだ。最大まで鍛えてあるが、特にカードは挿しておらず、
まさしく飾りとなっていた。が、今はそんなことは言っていられない。素早く抜き放つと、
♂シーフを迎え撃つ。攻撃をかわされた♂シーフは躊躇うことなくGM森に突き進む。
これをGM森は袈裟懸けに切り払う。♂シーフはしゃがんでかわす。切り払ったブレイドを
腕力で強引に左から右へと薙ぎ払う。しゃがんだ♂シーフの胸辺りの位置を狙っている。
それをバックステップで避ける。GM森は飛んで避けた場合の切り上げを考えていたが、
開きすぎた間合いのため中止する。今度はGM森が間合いを詰める。ブレイドを上段に構え、
一気に振り下ろす。♂シーフはそれをGM森の左側に回り込んで避けようとする。その際、
GM森の脇腹をグラディウスで切り裂こうとする。それを無視してGM森はブレイドを地面に叩き付けた。
脇腹を切り裂いた♂シーフは突如発生した爆炎に吹き飛ばされた。グラディウスを放り出し、
地面に転がり動かなくなる。GM森は大振りを誘いダネとし、攻撃を喰らう覚悟で短期決戦に踏み切った。下手に長引かせれば間違いなく♀WIZの攻撃がやってくる。
予想以上に痛む脇腹を押さえ、GM森は♀WIZの方を見る。♀WIZはすでに何かの魔法を詠唱していた。
GM森は舌打ちし、♀WIZに駆け寄る。が、♂シーフにやられたダメージがその足を鈍らせる。
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