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【萌え】みんなで作るRagnarok萌え小説スレ 第14巻【燃え】

[47:RO迷作劇場:逆毛のアン(2010/12/15(水) 21:51:53 ID:dijy0B96)]
 昔々、あるところに逆毛の女の子がいました。女の子の名前はアンといいました。
 アンはいつもその髪型が原因で、村の子供たちに虐められていました。
「私だって……好きで逆毛に生まれたわけじゃないのに……」
 アンはいつも人知れず嘆いていました。
 ある日のことです。いつものようにアンが虐められていたとき、そこに一人の旅人がやってきました。
「うわっ、女の逆毛だ! キモッ!!」
 旅人の言葉にアンはぶちギレました。近くに落ちていた手ごろな棒を拾い上げて振りかぶり――
「逆毛って……逆毛って言うな――ッ!!」
 叫ぶと同時にボウリングバッシュを放ち、周りにいた子供たちごと旅人を弾き飛ばしました。旅人たちは青い空に吸い込まれるように飛んでいき、そのままお星様になってしまいました。
 アンは驚いていました。まさか、自分にこんな力があるとは思っていなかったのです。
「わ、私にこんな力があったなんて……そうだ! 冒険者になってこの力をみんなのために使えば……」
 今までのように疎外されることもなくなる。そう考えたアンは家に帰って荷物をまとめ、初心者修練場に行ってその日のうちに冒険者になりました。
「ええっと、まずはJOBを10まで上げて一次職に転職すればいいのか……何に転職しようかな……」
 修練場で貰った本を読みながらバッシュを放ち、近くにいたモンスターを粉々に粉砕するアン。そんな彼女を見ていた冒険者の一人が『お前転職する必要ないんじゃ……』と洩らしましたが、幸運なことにアンの耳には届かなかったようです。
 やがて、日が暮れるころには彼女のJOBレベルも10になりました。
「う〜ん……どの職も魅力的だけど……やっぱりここは剣士よね!」
 アンはイズルードの剣士ギルドへと向かいました。受付を済ませ、試験を待っていた彼女。そこへ通りがかった一人のギルド員が彼女を見て言いました。
「ん? お前女か? 女の逆毛なんて珍しいな……」
 逆毛。その言葉はもはや、彼女にとっては禁句でした。
「その言葉を……私の前で言うな――ッ!!」
 アンは壁に掛かっていたポールアクスを手にとり、ギルド員目掛けてスパイラルピアーズを放ちました。哀れな男は瞬時に肉隗に変わってしまいました。
 周りから悲鳴が上がり、騒ぎに気付いたほかのギルド員たちが彼女を取り囲みました。
「そこの逆毛女! 動くな!」
「……そう、あなたたちも死にたいのね……」
 あたかも幽鬼のごとくゆらりとポールアクスを構えるアン。
「……だったら、みんなまとめて消し飛べ――ッ!!」
 そして、彼女の全力を込めたブランディッシュスピアが放たれ――剣士ギルドの建物は完全に崩壊してしまいました。


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