【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】
[101:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2009/06/06(土) 00:33:51 ID:TlErA.Rs)]
ぴちゃん、という水音でファルは目を覚ました。
気がつけば薄暗い部屋に連れ込まれている。身体を縛る糸は既に外されているようだが。
「くっ……やっぱり、動けない……」
ぐい、と手足に拘束感。ファルは敗れた時のまま、
両胸をむき出しにした状態で大の字に括られていた。
縄抜けしようにも相手もアサシン、そこは心得ているらしくどうやっても外せそうにない。
「でも、ここを抜け出せれば……次は負けないんだから」
銀糸は奇襲だったからこそかかったものの、二度は通用しない。
上手くここを脱出できれば、相手にこれ以上の隠しだまがなければ勝つ自信はあった。
なんとかして隙をうかがわなくては、とファルは己に言い聞かせる。
「おや、お目覚めかな。お姫様」
がちゃり、と耳障りな音を立てて扉が開くと、
嘲弄するような言葉と共にセリアが入ってきた。
ファルを見つめるセリアの目は相変わらず熱っぽく、ひどく艶かしい。
「な、なによ、お姫様って。馬鹿にしてるの?」
「囚われの姫君、っていうシチュエーション、知らないかな? ぼくは好きだけど」
言いながらセリアはファルにゆっくりと近づく。ファルは思わず身を縮めた。
「悪者に囚われたお姫様が、危機に陥っちゃうっていうの。ほら、この部屋なんかそれっぽいでしょ?」
暗さに目が慣れてくるにつれ、周囲の景色がわかるようになる。
ファルが寝かされているのはX字をした歪なベッド、
壁に立てかけてあるのは鉄の輪と鞭、視界の端には木馬らしきものも見えた。
拷問部屋。自然とそんな言葉が浮かび、ファルは震え上がる。
「大体は悪者に何かされる前に正義のヒーローが助けにくるんだけど……ここには来ないよ?」
「いやっ、やめっ、やめっ……はぅ……っ」
悲鳴の後半はファルが自分でも驚くほどの甘い声になった。
セリアがお腹から胸までをそっと撫でたのだ。
「いい声……ゾクゾクしちゃうね。それに可愛い顔、キスしちゃおうかな?」
褒めつつ無理矢理唇を奪う。パニックに陥っていたファルは反撃できない。
濡れた唇が重ねられ、同時に胸を優しく撫でられる。
噛み付いてやる、と思ったのも束の間、柔らかな唇の感触と、柔肌を撫でる冷たい手に思考が蕩ける。
そこへ秘所への緩い刺激が混ざれば、ファルの身体は思考のコントロールを離れ、ただ甘い唇に身を任せた。
「あ……くぅ……や、やめ……はぅ」
「ふふ、説得力ないね」
「うぅ……」
頬を朱に染め、セリアの唇を物欲しげに見るファル。理性は残っている。
だが、目の前の唇はとても魅惑的に映った。
「ふふ、仕方ないよね。きみは拘束されてて身動きとれないんだし、
こんなことされたらおかしくなっちゃうのも仕方ないよ」
言いつつ、またキス。遠めには人工呼吸を施しているようだが、
実際にはキスは熱っぽく、そして長く。
セリアの両手は触れるか触れないかの境目でファルの胸や腹や腿を愛撫しており、
指先が掠る度にファルは甘い声を室内に響かせるのだった。
(ん……、だめ、流されちゃ……でも、動けないんだから……今は身を任せて、後で隙を……)
自分では冷静なつもりのファルは心理的な陥穽に嵌っている。
セリアが用意した『動けないのだからしょうがない』という落とし穴に逃げ込み、
今の状況を拒絶するのではなく受け入れてしまったのだ。
その結果は自らの身体にすぐに跳ね返り、
触れるか触れないかの微妙な愛撫に全身は火照り、
強制的に行わされた自慰と違って、
二人きりの密室で甘い言葉を交えてなされる行為に不覚にも心はときめき、
縛られたまま行われる同性どうしのキスという倒錯的な行為にファルは耽っていくのだった。
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