【18歳未満進入禁止】みんなで創る18禁小説Ragnarok ♀×♀ 第6巻【百合】
[187:その1(2010/02/10(水) 08:01:04 ID:D1fyWcjQ)]
いやいや、これは困った。困ったよ。
「どうしたの?アーニア?」
そういって無邪気に私を覗き込んでくるのは私の相棒、リンカーのクリスだった。
アーニア。セージ。FCAS型。レベルは70台後半。
私、今、相棒に恋しちゃいました。
「だからどうしたの?アーニア?顔、赤いよ?」
ああああ!?そんな近づかないでー!?
いい匂いするし、やわらかそうだしぎゅってしたくなるしドキドキするしー!?
――大丈夫。
ようやく発せた言葉はそんなそっけないひと言だった。
なんて情けない。
クリスは小柄な子だ。いつも私を覗き込むように見上げている。
今までだって可愛いと思っていたし、妹のように思っているし大切な…
そう、大切なパートナーなんだ。
でも…こんな気持ちになったのは…なんでだろ?
クリスと知り合ったのは…実にベタな展開だ。
当時の私はマジシャンだった。アコライトなんかとパーティを組む事はよくあった。
レベルが上がる程に臨時パーティと呼ばれる即席パーティに参加する事は減っていった。
パーティ戦闘ではやはりセージよりもウィザードが重宝されるし、レベルが上がればあがるほどそういったウィザードを目指す者とセージを目指す者の差は顕著になっていくのだ。
そうして、私はいつしかパーティに誘われる事もなくなり、臨時広場と呼ばれる場所でポツリと座る事が多くなった。
そんな折に彼女と、クリスと出会ったのだ。
当時のクリスは転職したてのソウルリンカーだった。
まぁ…大体わかるでしょ?要はいらない子同士でパーティ組んで馬鹿やって遊んだってわけ。
最初に声をかけたのはどっちだったかな?覚えてないや。
でも、それがすっごい楽しくて…。何度も一緒にパーティを組んで…。
固定パーティを組んで、一緒に住んで…。もう随分になるかな?
私がセージに転職した日はクリスが全力でお祝いしてくれた。
クリスが念願のエスマを覚えた日は私が全力でお祝いした。
ま、そんなこんなで私達はお互いを相棒だと思うようになったってわけ。
うん、クリスはすっごい可愛いよ?
ウェーブのかかったピンク色の髪。なでるとすっごいサラサラなんだよ!
小柄な身体はぎゅーっとするのに丁度いいんだ。抱いてると暖かいし。
一緒に寝た事もあるよ?あ、べ、別にそういう…その…えっちな事したわけじゃないからね!念の為言っておくけど…。
クリスは酷く甘えん坊なんだ。隙あらば甘えてくるし…。今だって…
「ねーねー?さっきから一人で考え事?」
私の腕にしがみついてるし…。いや、だからね?胸、当たってるし!?
いやいやいや、いつもの事だけど…だから…今はまずいんだよぉー!?
だって、私クリスに恋しちゃったんだよ!?変でしょ!?い、言えるわけないでしょ!?
ともかく落ち着けアーニア。落ち着くの。
そもそも…なんでこんな事になっちゃったんだっけ…?
そうだ…。
昨日の事だったんだ。
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