【18歳未満進入禁止】みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説スレ 十七冊目
[107:掠れた鏡(2008/10/16(木) 00:11:31 ID:rpK50YOk)]
「エヴァー、いいのね?」
「何を今更…抵抗しなかったのはリオじゃないか。」
「ふふ…そうね、夢なら、今の私でも見せてあげられるね…」
リオの自嘲的な笑い。気にせず俺は彼女の服を脱がす。
リオは身じろぎすらしない。ただ目をゆったりと閉じ、銀色の髪を揺らめかせる。
そのまま軽い彼女の体を寝台に組み伏せ、首筋に顔を埋めて吸い付く。
跡が残ろうと気にするものか、もうリオはひとりなのだから。
「ぁ…あぅ、エヴァー…」
首筋から顔を離し、耳の裏をぺろりと舐めればリオは震える。
「耳の裏弱いんだな、リオ」
「エヴァー…が、後悔しないなら…いくらでも…鏡になるわ…」
鏡。そっくりの姿を反対にうつすもの。まさに俺達?
リオからの突然の口付け。彼女の舌が俺の舌を絡め取る。
朱が差す顔。荒い息。唾液が絡み合う水音。
虚ろに彼女の左手が伸ばされた──だが俺は掴まなかった。
それを掴むべきなのは誰かを知っているから。
やがて唇を離せば糸を引く。虚脱したような顔の彼女。
…多分それは、俺も同じなんだろうさ。
くすりと囁き笑う声がした。
「可笑しなひと、鏡みたいだね」
「誰が?」
「エヴァーが」
彼女の不思議な言葉が何かに触れる。
それに気付かない振りをして、俺は彼女を掻き抱いた。
左手で胸を弄び、右手で彼女の秘裂に触れる。くぐもった声が漏れた。
「んぅ…ふぁぁ…っ」
俺にとって彼女はきっとかわいい子どものようなものだった。その彼女が妖艶に喘ぐ、その姿に煽られた。
「…リオ」
虚ろな金色は誰を見ているのか…。
「私、忘れていた方が幸せなのかな」
呟き。だからふと酔狂で、とある媚薬を彼女に与えた。
「熱い、熱くて何も考えられない」
「当たり前さ…今は、何も考えないほうがいい」
同じものを俺も少し呷り、彼女にまた触れる。彼女の秘裂はもう蜜でとろけていた。
指を入れ掻き回す。彼女の反応がより大きくなっていく。
触れる度お互いの体が熱に苛まれる。震える。
「あ、だめ…はぅ…ぁ」
2人で快楽に溶けていく。だがお互いが目に映すものはきっと違うのだろうな。
「とろけてるな」
「…、」
聞き取れないほどの小声で何かを言った。
気にとめない。同情はあれど愛など無いこの交わり。
ただ薬による熱に任せ、俺は自身を彼女の胎内へ突き刺した。
「──っぁぁぁ!」
「はぁっ…きついなっ…!」
適度なきつさが薬と相まって達しかける。制する。
ただ衝動のままに彼女の体を穿つ。
淫らな音が響く。手を触れれば余計に彼女は身を震わせる。
その姿が、俺を煽る。
「くっ…もう限界だっ」
「あ、…ああああっ」
俺は彼女の中に自らの精をぶつける。
熱で火照った体を重ねれば、脱力感が襲う。疲れた。
彼女が虚空に伸ばした左手は、結局最後まで掴まなかった。
お互い別々の方向を見ているのに、交わるのが可笑しかった。
だけどその底にある感情だけは共通だったな。
鏡像。というか、お互い支えが無ければ瓦解するような危ういバランス。
傷の舐め合いですら無く、ただお互い別方向を目に写していた。
数回そんな事があった後のこと、彼女は不意にベッドからよろよろと立ち上がった。
「ね、エヴァー。短剣でいいの。何かない?」
そう問われて護身用の短剣を彼女に渡した。髪でも切るのだろうかと思ったよ。
だが彼女が切ったのは髪では無く、自らの左胸だった。
彼女は淡々と逆十字を刻んだ。ただ口には聖句を紡ぎながら。
勿論出血も半端ではなく、慌てて直ぐに止血しようとしたら、止められた。
彼女は声ならぬ声で告げた。──これは罰だ、と。
血塗れの短剣を返し、左胸の血を拭って彼女は去った。
そこからはもう彼女を止めなかった。止めたところで取り合われない。
それに、彼女はまさに過去の俺だったのだ。制止したところで止まらないことを自分がよく知っていた。
ただ彼女が望むようにさせることしか出来なかった。
それは、俺への当て付けか、と疑いすらしたくらいだ。
まぁそんな過去の話だ。つまらない話だよ、まったく。
彼女が幸せになることを祈るよ。それじゃ俺の話はここで終わりだ…。
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