【18歳未満進入禁止】みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説スレ 十七冊目
[16:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2008/02/07(木) 23:14:01 ID:tIoXYK2s)]
君の声
ガシャン、と金属音をさせて、時計に手足が生えたようなモンスターが床に崩れ落ちた。
空を舞った歯車が軌道を残しながら落ち、カランと乾いた音を空間に響かせる。
私はため息を一つついて、その場に座りこんだ。
背中から垂れさがる赤い紐の先についた輪が地面に当たり、カンと音を立てる。
ひんやりとした石の床が火照った身体に気持ちいい。
私は消えて行くモンスターを見ながら、
このモンスター達はどこからやってきてどこに消えて行くのかな、と考えた。
モンスターに魂はあるのかな…
私が出した魔法、ファイアーウォールの残り火が私の瞳に映った。
赤色で橙色で黄色い炎。
ちらちらと風に吹かれて揺れ動く。
元々私はファイアーウォールを使った攻撃が得意ではなかった。
敵を叩いて魔法を降らせるタイプ…FCAS型のセージだった。
けど、まだレベルが足りないので敵を避ける事が出来ない。
なので、ファイアーウォールを使って時計3で背伸び狩りをしていた。
何とかモンスターを倒す事は出来るけど、威力は十分とは言えず、おまけに精神力も足りない。
これで何度目かわからない休憩を取りながら、私は物思いに耽る。
時計2のクロックというノンアクティブのモンスターを相手にすれば安全だけど、
ふらふらと頻繁に動くので苦手だった。
明日は玩具工場に行ってみようかな、と考えた所で、タタタっと軽やかな足音が近付いてくる事に気付いた。
目線を上げると、私が座っている階段を一人の女ウィザードが駆け登ってくる。
ふわりとひるがえるマント、サラサラの金色の髪。
すれ違う瞬間、柔らかい花の匂いが鼻孔をくすぐる。
それにひきかえ私は、時計に手足が生えたモンスター、アラームと戦った後なので、
薄茶色の髪はボサボサ身体中すすだらけ。
精神力が切れて地面に座りこんでいる何とも間抜けな姿。
その女ウィザードの後ろ姿を見ながら、私は再びため息をつく。
私は無意識に、肩より少し短い自分の髪を、手で一つにまとめてかきあげていた。
うなじをヒンヤリとした空気が流れる。
その冷たい空気は、汗ばんだ首にとても気持ち良かった。
今日は宿に帰ったらすぐにお風呂に入ろう。
お気に入りの石鹸と、ふかふかのバスタオルを用意して、お風呂上がりには冷たい牛乳を飲んで。
そこまで考えた所で、また足音がする事に気付いた。
見るとシルクハットを被った男プリーストが階段を登ってくる。
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