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【18歳未満進入禁止】みんなで作るRagnarok萌えるエロ小説スレ 十七冊目

[200:199の続き(2011/03/29(火) 19:32:29 ID:ggMpie66)]
White side story 1 (アークビショップ視点)

いつも同じ場所に座る。
木陰に吹くそよ風がそっと頬と髪を撫でてくれるこの場所は何故か落ち着けるところ。
いつも私は広場を眺めているだけ。
特に理由はないと思う。
ただなんとなく、そうしていたい。
ここにずっと座っていれば、時間は勝手に流れていく。
勝手に流れていくはずだったのに、人影が私の視線と重なった。

「失礼、もし良ければ私達と何処か狩りに行きませんか?」
「…………」

いつぶりだろう、狩りに誘われるなんて。
狩りに行きたくないわけじゃないのに、口から言葉が出てくれない。
それでも、私は頷いてしまった。
私に声をかけてくれる人がいる、それが……嬉しかったから。

「私はシュバルツ、以後お見知りおきを」
「私はテスタ、よろしくー!」

礼儀正しいウォーロックの男性と、明るいルーンナイトの女の子。
私もあの子みたいに話せたらいいのに。
私はポツリと自分の名前を述べた。

「……ブラン……です……」

それが……精一杯だった。
狩場に着いて、相手をがっかりさせたくない。
話せなくても支援はしっかりしたい。
そんな不安は、パワフルな女の子にかき消されてしまった。
無謀に突っ込んでいるように見えてしっかり考えている。
考えているのか、感性なのかはわからないけど、ちゃんと自分の技量をわきまえていた。
そんな女の子の背中を呆れながらも信頼した目で見つめる男性。
きっとこの人たちは信頼しあった仲なんだろう。
そんな考えが私の脳裏をよぎった。

「後ろ…!明は暗、透は濁…ホワイトインプリズン!」
「シューさん、そのまま固めといてー!」

私の後ろにふと出現したバンシーを男性はガラスの檻に閉じ込める。
咄嗟にガラスの檻から身を放し、レックスエーテルナを放つ。

「スパイラルー!」
「砕けよ心、散れよ魂!ソウルエクスパンション!」
「ピアース!」

女の子が槍を振りかぶった瞬間、男性はガラスの檻を魔法で打ち破る。
ガラスの檻の中で幾重にも反射した魔法がバンシーの体力を奪い、打ち破られたガラスの上から槍の一撃を見舞う。
見事としか言いようの無い連携でバンシーは地に伏した。
やっぱり、信頼しあってる。
ぼんやりとそんなことを考えながら支援をしているうちに、狩りの時間はあっという間に過ぎていった。

「ブランさん支援上手ー!」
「本当にな」

私の支援が良いんじゃない。
貴方たちの連携が良すぎるだけ。
信頼の域を遥かに超えた連携は、本当に一心同体としか思えない。

「シューさーん、おなかすいたー!」
「そうだな、何処かメシでも行くか。ブランさんもご一緒にどうです?」

これも社交辞令の一つだと思って断った。
この二人はきっと恋仲で、だからこそあんな風に動けるんだと思う。
私は小さく彼らに頭を垂れ見送った。
本当はもっと話していたかったけれど、私もそこまで空気が読めないわけじゃない。
仲睦まじそうに歩く彼らの姿を、ずっと小さくなるまで見つめていた。


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