【18歳未満進入禁止】総合命令スレ19【inハァハァ鯖】
[41:偶像のクルセ少女 / 被虐のアリス(2011/09/09(金) 00:48:27 ID:RFsj6xJo)]
>>24様。
お待たせしました。
命令の解釈上濡れ場が薄くなってしまいました…
「よーし。今日の偵察任務がんるぞー!」
「お嬢。遠足じゃないんですからもっとこう…威厳もって行きましょう」
パラディン達を前に、初めての遺跡調査に臨む偶像クルセと、その隣でつっこみを入れる親衛隊長。
今日のゲフェニア探索は、彼女が調査名目でグラストヘイムに赴き虜囚になって以降、彼女が名実共に指揮を執る初めての実戦任務である。
探索と言っても、彼女にゲフェニアの構造を覚えさせるための実地訓練の色合いが強い。
「ところで、大司教様は?」
「ん?ああ、ゲフェンの首脳部に顔出してくるそうだ」
ゲフェン地下迷宮やゲフェニアへの対応は、一字的にはゲフェンが対応する。
故に冒険者以外の集団が押し入ることになれば事前に一言入れるのが慣例だ。
「いいの?僕達は挨拶しなくて」
「いずれは色々関わる事になるでしょうが、周囲に頭下げるのも従軍僧の仕事の一つですよっと」
「ふーん」
偶像クルセは頷いた。
「で、お前さんが彼女の護衛兼俺の『監視役』というわけか』
銀色鎧の一団をを遠巻きに眺めながら、屋台で氷コーラ食べつつ呟く大司教。
「左様」
目の前の店主が小さく呟く。
店主の正体はギロチンクロスの>>24。
教会に雇われた彼の護衛だ。
「てか、何でこんなところで屋台やってんの?」
指定された集合場所に来て見れば、>>24はこれから狩りだというのに商人の格好でかき氷の屋台を営んでいた。
「中央塔以外にろくなランドマークが無い町だからな。小銭稼ぎをかねて屋台を出したわけだ」
「それにしても解せぬな。何故『人形』に指揮官としての素養を求める」
「安全な場所から手を振ってるだけじゃ人は付いてこない。金もまたしかり。そういうことだ」
彼女が広報の仕事を始めてから、教会に集まる献金は他の基金や財団がうらやむ程度増大した。
特に普段教会とは疎遠な若年層の取り込みに成功したところが大きい。
「聖職者の発想とは思えぬな」
「まあな。それに古城は…」
「トラウマの地だから避けている、と」
「…お前詳しいな。まあそれだけじゃないんだが」
魔族相手にトラブルを抱えたあるジェネリック達の『行動』次第では、監獄で『強制リフォーム』が実施される可能性があるからだ。
(仲間意識の強い連中と聞く。巻き込まれて事故ったら大事だ)
心の中で付け加える大司教。
「あの『町』は我々に多くの仕事をもたらした。何名かの同胞は貴殿の世話になっているはずだ」
「なるほどね。仕事柄名前も顔も知らないが」
そう言いながらしゃりしゃりとかき氷を口にする大司教。
「ところで、その抹茶練乳だけなんでそんなに高いんだよ…?」
ゼロが4つほど多い品書きを指さす大司教。
「裏ルートから仕入れた超高級ブランド乳から作った逸品だ。筋力増強、運動神経の向上、神経伝達物質の増加による反射神経の強化、持久力の向上、そして運気上昇と様々なbuff効果がある」
「下手なクスリより危険に思えるんだが……ま、乳製品は日持ちしないからな見切り品に期待しよう」
大司教はため息をはくと、半ば溶けた残りの氷を流し込んだ。
「ごっそさん。んじゃ、後程」
「御意。御武運を」
食器を戻し、パラディン達の元へと戻って行く大司教。
別の冒険者の一段が大金を手にそれを買い占めたのは、彼が店を離れた直後だった。
「……で!どうしてあいつだけ集合しない!」
ゲフェニアへと進入を果たした教会の一行は、早くもトラブルに直面していた。
『門』を開き飛び込んだ者は、おおむね四カ所にランダムに転送される。
そして偶像クルセ一人だけが単独で飛ばされてしまったのだ。
「作戦立案したバカ、デュプレでボコるわ」
「プランにゴーサイン出したの貴方でしょうに…」
苛立ちを隠さぬ大司教につっこむ隊長。
「くっ…」
「報告!ポイントA、B、Cに飛ばされたメンバーは全員集まっています」
「よし、ポイントDに急行する。よろしいですね大司教殿?」
隊長が宣言すると、大司教は答える代わりにカントキャテンダスとクレメンティアを唱えた。
一方その頃。
「妙だな…今回の件はゲフェニア側と話が付いていたと聞いたが」
インキュバスを斬り伏せながら>>24は呟いた。
彼女の戦死を恐れた上層部が、大司教にゲフェニア側に『手加減』を求めるよう工作を命じた事を彼は独自の情報網で把握してた。
だが、実際にはこうして淫魔達が殺意を露わにしながら襲いかかってくる。
「連絡が遅れたか、それとも仲間割れでも起こしたか?」
彼の持っているパイプは主にグラストヘイム方面に強いため、自然とそこを経由しての交渉となる。
作戦開始までに養成が伝わらなかった可能性も否定できない。
「いや、それは自分には関係の無い…
護衛対象の安否を確認すべく集合地点に向かおうとしたそのとき、彼の背後に鋭い殺気が生まれる。
「うおぉぉぉぉ!」
「たりゃぁぁ!」
「ふん」
爪をナイフのように延ばし、襲いかかる淫魔達を手にしたインバースケイルで撃退する>>24。
彼ら彼女らはばっさりと切られると、憎しみに満ちた表情のまま呼吸に消えて行った。
「先を急がねば」
>>24は刃を仕舞うと、気配を殺し最寄りの集合地点へと急行した。
パラディン達が彼女を探そうと必死になっていた頃。
「おいおきろ」
「ん…たいちょ−後…五分…」
言葉と共に肩を揺すられ、寝言を呟く偶像クルセ。
「ねぼけてんじゃねーぞくそが!」
次の瞬間、罵声と共に背中に鋭い痛みが走る。
「げほっっ…い…ったーい…な、なにするの…さ?」
目を覚ました偶像クルセは、自分の置かれた状況に驚愕した。
そして自分を叩いたのは隊長ではなく、見知らぬインキュバスだった。
さらに悪いことに、両手を戒められ天井から吊されていた。
「なっ…なにこれ!?」
周囲を見回しながら悲鳴を上げる少女。
周囲にはインキュバスが五名ほど。
薄暗く広い部屋の壁と床はゲフェン様式。
良くは見えないが、暗がりの向こうに沢山の機材が置かれていることが伺えた。
「悪いね。うちの同胞を鎮めるにはどうしても生け贄が必要だったんだものでね」
リーダー格だろうインキュバスが言う。
「鎮めるってどういう事さ」
「君たちで言う所の敵討ちさ。OK?」
「オーケーなわけないだろう!これをはなせ!」
絶叫する偶像クルセ。
「滑稽だな。まるで吊された鮟鱇だ」
「このまま切り刻もう」
「おいおい、俺達淫魔だぞ。そこはイキ殺しにしようぜ」
もがくか彼女をみて淫魔達がゲラゲラと笑い声を上げる。
「いや、ヨガらせるよりもっと楽しい方法があるぜ?」
「あん?」
リーダーの提案に仲間たちが怪訝な表情を浮かべる中、彼はパチンと指を鳴らす。
「アリス。『お前がやった罪、未だ清め終えていない』んだろ?」
「な、何を…」
「なにをって、大量殺戮者のアリスちゃんが何をいっているんだい?」
「え…あ…」
問い返そうとしたその時になって彼女は自分の纏う装束が何であるか気が付いた。
完全武装だったはずの自分がアリスの装束を纏っている事に。
「いっ…嫌だ…やめろ!やめてぇ!もうだれも殺さないで!」
半狂乱になって叫びだす偶像クルセ。
「な、なんだこりゃ…急におびえ出しやがったぞ?」
「おい、アリス。わかってんだろうな?貴様が贖罪を怠れば…」
「ひっ…しょく…ざい?」
「どう言うことだ?」
「ちょいと『亡霊』の目を覚まさせたんだよ」
そう言うとリーダーは彼女の戒めを解き、地面におろす。
「わかってんだろう?お前は壊されなけりゃならない。それを臨まなければければならない義務を負っているんだろ?」
そそり立つ肉槍を誇示しながら、リーダーは彼女に近づいた。
続きます
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