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【18歳未満進入禁止】総合命令スレ20【inハァハァ鯖】

[30:博愛の守護剣士(2011/12/15(木) 22:51:29 ID:PHcbuAAg)]
例よって濡れ場がありません。心の底からお詫び申し上げます。
この命令を実行後、テンプレを変更しますのでしばしお待ちください。

>>25

 年末は何処も人手が足りない。
 特にアルバイトの人的資源をゲフェン魔法学校からのアルバイトに頼っていたその店状況は深刻であった。
 試験と年末の帰省、そして様々な個人的な用事で主力のアルバイトは一斉に抜けてしまう。
 そんな中バイトにはいることになった守護剣士はオーナーの>>25にとって女神のような存在だったと言えるだろう。
(ここが窓口…なんの窓口なのかしら?)
 アリスの装束を纏った守護剣士は、満席の店内を見回しながら思った。
 期末考査を間近に控え勉強に没頭する学士達、あるいは研究テーマついて話し合うチーム。
 給仕を行いつつ周囲に聞き耳を立てる物の、後ろめたい客も話題も何処にも見あたらない。
 特に考査が近いこともあり、現状店は常に満員だが客の回転は一年でもっとも遅いと言えるだろう。
「どうだい?仕事の方は」
「あ、はい。剣士ギルドにいた時、少しだけやったことがあるので…」
「そうか。道理でのみこみがいいわけだ」
 うんうんと首を縦に振る>>25
「しかし、お母さんを探している君に言うのも酷だけど…」
「はい。覚悟の上です」
 はっきりと答える守護剣士。
 その瞳からは、覚悟が見て取れた。
「そうか…なら何もいうまい。勿体ないなぁ」
 ため息をはき、残念そうな表情を浮かべ厨房に戻ってゆく>>25
(それにしても…)
 住み込みで働き始める際に、給仕を勤めるキューペットのエリザと同室になると聞かされていた。
 だが、ここで働き始め一週間が経過した今も、彼女は未だに姿を現していない。
 それどころか、同室になるはずの彼女の部屋には小豆色のメイド服一式が数着納められたクローセットと、粗末なベッドだけ。
 先客が居るはずのそこからは、生活の痕跡が全く感じられなかった。
「………」
 無意識に首に指をやる守護剣士。
 外向きにはチョーカーということにはなっている。
 とはいえ、メイド服にはアンバランスさ−TPO次第ではベストマッチだが−は否めない。
 だが彼女のそれに注目する者は皆無と言っていい。
 気づいたとしても、特に反応を示さず議論や勉強など各のすべき事に戻って行く。
 しかし、その無関心さは逆に彼女にこの店に対する期待を抱かせ続けていた。


 そして、忙しい一日が始まる。
「ふう…」
 守護剣士は山のように積み上げられたマグカップを見てた明記をはいた。
 多くの客が夜遅くまで粘るため、閉店時に一気に大量の食器が戻ってくる。
 それに加えて店舗の掃除。
 常に誰かが席に座っているため掃除もままならない。
 客の間でも席を立つ際に簡単に掃除をすると言うのが暗黙の了解らしいが、それでも床までは手が回らない。
「よく働くねぇ…本当に勿体ない」
 掃除を終えた>>25が戻ってくる。
「勿体ないというのは…どう言うことなのですか?」
「そりゃ、事情は>>24から聞いてるし」
 悪びれずに答える>>24
「やはり…そう言う店なのですか?」
「さあね。確かにそう言う店だった。だが詳細を自分の口から言うわけには行かないんだ」
 肩をすくめる>>25
「それに、その名残もあって、誰が、どういう組織と、どういう関係かわからない。だから窓口を名乗っているけど、この空間ではいっさい触れない」
「あの、何度も聞くその『窓口』というのは…」
「それについては私が説明します」
 彼女が問いかけに答えるかのように、厨房の入り口から声が聞こえてきた。
「やあ。お帰りなさい」
「ただいま戻りました。ご主人様」
 振り向いた先にいたのは、住み込みバイトを開始して以来一度も顔を合わせていなかったエリザだった。


 守護剣士とエリザは互いに自己紹介を済ませ、>>25を加えた三人はホールの隅に置かれたテーブルに腰をかけた。
「単刀直入に申し上げますと、貴方の受け入れ先となる方との協議を行っておりました」
「…戻ってきたって事は、結果がでたという事か」
「そ、それってつまり…」
「はい。協議の相手は貴方の飼い主となるそうです」
 エリザが答える。
「最初は拒まれておりましたが、何とか承諾をいただけました」
「そうか。あーあ…もったいない」
 ため息を吐く>>25
「貴方には、これから本格的に家畜へと調教され、飼い主様の仕事を手助けすることになります。よろしいですね」
「………」
 無言で頷く守護剣士。
 覚悟していたとはいえ、エリザの口からでた言葉に怯んでしまう。
「外界との接触は絶たれ、尊厳をこそぎ落とされる。今日が事実上人間として過ごす最後の日となることをご承知置きください」
「……だれなの?飼い主って」
「首輪に記されておりますわ。先方様から承諾をいただいた時点で、首輪が機能を発揮してございます」
「!」
 エリザの指摘に、守護剣士は急いで自分の首輪をはずしプレートに目を通す。
「う、うそ…」
 守護剣士は記された名前を見て凍り付いた。
「嘘よ!どうして…こんなの嘘よ!」
 悲鳴を上げる守護剣士。
 無理もないだろう。
 そこに記されていたのは、死んだはずの彼女の母の名前だった。
「…現実にございます」
「………」
 おそるおそるタグの方に目をやる。
 そこには記号が浮かんでいた。
「上の段は貴方の名前と、現時点での分類で、後者は家畜とあります。下の段は貴方の可能用途で、要はは末路。左から『奉仕』、『素体(学用)』、『素体(素材)』、『苗床』、『食肉』…流石、若い体はなんでにでも使えるのですね」
 淡々と説明するエリザ。
「それと、これより先、主の許しなしにそれを外すことはまかりなりません」
 エリザは立ち上がり、彼女の手から首輪を取り上げると再び巻き付けた。
「………どうして」
 がっくりとうなだれる守護剣士。
「ああ、残念だ。本当に」
 そして、すすり泣く守護剣士に、>>25がまたその言葉を口にした。


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