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【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part12

[198:バルーン殴りプリ(2012/06/01(金) 15:38:01 ID:obXG.cr6)]
「異世界のメシが不味いって訳じゃないんだけど、今日のこれには本当に敵わないな。」
「先に教えて頂かないと――煮込み料理などは出来ませんけどね。」

ベッドに横たわりながら、食器を片付ける彼女の背中に声を掛ける彼。
押しも押されぬ三次職でも性格は変わらない様子で、無防備にも見える姿は彼らしいと思う。

教会で作る羊肉のシチュー等の話をすれば悔しがり、今度作ってもらうと開き直る。
彼の寝転んでいる寝床に座りながら、彼との無駄話を興じて。
話す話題がなくなってくれば、彼の傍に横たわりながらその腕枕に収まり。

「やっぱり柔らかいな、いい香りがするし…もう暫く抱きしめていてもいい?」
「ええ、構いませんよ――どうせ断っても、したいのでしょう?」

彼の胸元に抱き竦められ、その頬を彼の胸板に寄せながら彼女はそう堪える。
透き通るような赤髪は、ランプの明かりに照らされて煌めいて。
それを彼の指先が梳きあげるのを、何処か心地よさそうに肌をすり寄せていき――

「んっ、うん――は、うん、ちゅぱ…んっ、ちゅる…―」

何時しか、彼のリードに合わせて、舌だけを出した状態で彼の舌先と絡ませ。
その唇が、彼女の舌先を吸い上げる音に、何処か蕩けたような視線で更にそれを求めていく。

僅かな証明と、月明かりに照らされる二人の影は重なったまま。
唾液の音と愛蜜の音と、重なり合う淫らな水音が、石造りの部屋に響いていくのが分かる。
求められるまま肌を重ね合い、互いの身体を貪り合う時間が続いて。

「ごめんな、もう我慢できそうな気がしないや、出すけど……いいよな?」
「はあ、んっ、はい…来てください、は、んあ…は、ああ…〜っ、ん、ひぁ、ああ……っ」

彼の欲望をその小さな身体にたっぷりと受けて、彼女の膣奥から溢れるのを感じて。
はっ、はっと呼吸もまともに出来ないほど、睦み合い、脱力した彼が被さるその身体の重みを感じて。
未だに痺れるような、甘い疼きが支配する中――抱きついたまま、余韻に浸っていく。

汗ばんだ、彼の、彼女の身体――夜になり冷えてきても、それはまだ収まらず。
視線のあった二人は、再びその唇同士を重ね合いながら、互いの身体を求め合うように甘えていた。

………………
………

そして2週間ほどの時間が過ぎて、彼は異世界に向かう為の手続きをしていた。
出発を見送るように、彼女もお弁当の入ったバスケットを用意して。

「一緒に異世界に行かないか?――お前の実力なら……」
提案する彼の言葉に、彼女は首を振って、ただ笑顔でその荷物を受け渡した。
甘えた姿を見せてくれた彼女が、拒絶するように浮かべた笑み。

「貴方は、貴方の……冒険を楽しんでください、それが私の望みです。」
彼の頬に触れる唇、その頬にひと雫だけ流れる涙。

「貴方の処方した惚れ薬は……今しがた、流れ落ちてしまいましたから、ね。」
冗談のように、それを見せつけると涙をハンカチで拭い、再びその笑顔に戻ると離れていく。
手を振りながら「また何時か」と彼女は提案には乗れない、と言う事を告げて。
互いにそれ以上の言葉も告げられないまま、彼は転送サービスにより王国から旅立って。

「この旅路に、彼に幸あらん事を――」
小さな願いを捧げて、彼女はその場所を立ち去っていく――


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