【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part12
[65:バルーン殴りプリ(2012/03/15(木) 01:36:24 ID:8mK1GoBQ)]
(>>21様 その1)
大聖堂のステンドグラスかに照らされた礼拝堂、その奥で祈りを捧げる格好のまま思い悩む青年がひとり。
昼過ぎから夕方に差し掛かる頃まで、バルーン殴りプリは仕事の合間に、彼がその場所でそうしている姿をじっと眺めていた。
まだ真新しい鎧を見れば、彼が新米のクルセイダーであり、その様子から苦悩の内容が任務の事であるようで。
「……何か、お悩みの事があるご様子ですね。」
暫くして交代時間になり、暇が出来た彼女はそんな彼に言葉を掛ける。
「……ええ、実は呼びされて来たのですが、人事が間違えたのか、俺には難しい任務でして。」
彼はその内容を打ち明けてくれる。最近のモンスター達の動向を調査する任務で、個人に各エリアの探索を依頼するものだった。
だが彼に渡された内容はグラストヘイム等の難所揃い、少なくとも新人が単独で調査するには難しいものがあった。
「不手際だと思うんですよね、これ…転生職の先輩方が居るのに。」
大聖堂からの依頼に不平を漏らしてしまう彼の様子を眺めながら、文面に暫く視線を落としていく。
その内容をじっくりと吟味して、その上で彼女は彼に向けて微笑んで。
「応援が必要みたいですね、私と…あと、知り合いに頼んでみる事にしましょうか。」
「ええ…っ、この任務を手伝うつもりですか?」
「大聖堂の不手際としても、任務を放棄してしまうのはどうかと思いますし。」
彼が決断をする前に、出発する準備を整え始めるバルーン殴りプリ。直ぐさまWISを飛ばして知人に連絡を取り始める。
承諾を得たらしく、まだ渋った様子の彼の顔を眺めながら「どうしますか?」と訊ねて。
有無を言わせない静かに微笑んだ笑顔に押し切られた彼が同意したのは、それから直ぐの出来事であった。
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