【18歳未満進入禁止】聖職者命令スレ Part16
[36:ノアアークビショップ(2015/08/25(火) 12:25:25 ID:ElVNhICI)]
ノア「本の中に入り込むとつい……いやああいうのも嫌いではないですけど」
長くなりましたので2レスでー(1/2)
「お久しぶり、ここの所見てませんでしたね」
プロンテラ図書館にて何時も通りぽけーっと午後のひと時の読書タイムに司書の31さんから声が掛かる。思えば2ヶ月ジュノー
図書館に引き篭もっていたのでそう言われても不思議ではないだろう。
「そう言えばそうですねぇ。暫くジュノーの図書館に居たもので」
ほう、と声を漏らし羨ましいものですと続く。ジュノーと言えば学者の聖地でそれに伴う珍しい本も盛り沢山、本好きならば
一度は言ってみたい場所だろう。とは言え一般の司書だと読める本の範囲は結構狭いのではなかろうか、当のノアでも読ませ
て貰えない本は割とあった模様である。
「ここももう少し良い本が入れば良いんですけどねぇ。時折貴女が寄贈してくれる本の方がよっぽど良い物ですよ」
溜め息を吐きながら本音を漏らす31さん、まぁまぁと苦笑して嗜めつつ私が寄贈する本は一般的では無いので色々と問題でし
ょうと続ける。
私のように何を読んでもそれなりに楽しめる人種も居れば本好きでも肌に合わなければ読むのを止める人も居る。それにここ
プロンテラ図書館は私達極少数の本好きと大多数の一般人が同時に利用する場所でありそれを極少数向けにしてしまうと利用
者数はとんでもない事になってしまう。暇潰しの場所が無くなるのは非常に困るしそこはそれである。
「そう言えば私が居ない間面白い本は入りました?」
ちょっとばかり愚痴に流れそうだったので話題を変えるために尋ねると31さんはんー…と考えた後、
「自分今日はもう少しで終わりその後でならご紹介出来ますよ、流石に司書不在にするわけにも行きませんので」
全く持ってごもっともな話でそれではまた後ほどと話を切り上げ手元の本に気を移し静かに時間が過ぎるのを待つ事にする。
「お待たせしました、新しく入って来て貴女が楽しめそうなモノはこの位ですね」
目の前に置かれた本は10冊も無いが2ヶ月空けて読めそうな品が10冊もあれば豊作と言えなくも無いだろう。早速と1冊手に取
ろうとすると31さんからその前にと1冊手渡される、よく有る小説本の様でなぜこれを?と思い尋ねる。
「これらの本は貴女が読みそうだからと仕入れたので、その代わりにちょっと付き合って頂きたいなと思いまして…」
確かに見れば私みたいなの向けな本が多い、がそれは建前で私やそういう人達の名前をダシにして仕入れたんだろうなぁとし
ょうもない勘繰りをしてしまう。とは言え面白そうな本が目の前に置かれているのにその機会をふいにするのも勿体無いし前
菜代わりにと手渡された本を適当に開きさらっと読み始める。
「……これはアレですか?目の前で読んで見て下さいって続くのです?」
どうやら図星だったようで31さんがばつの悪そうな顔で頬を指でかきながらご名答ですと答える。ノアははぁ、と一つ溜め息
を落として昔同じような事やったなーなどと考えつつ、目の前の本を仕入れるための苦労を察すればそういう対価もありかも
しれないと思ったりもする。ただ私なんかでいいのかなーとは思わなくも無いけれど……。
「で、どのあたりから読んで見せれば良いんです?」
31さんがへ?と間の抜けた顔をする。どうやらこんなにすんなり了承されるとは考えていなかったようで逆にリアクションに
困ったようである。そんな31さんを一先ず置いといて手の中に有る本のあらすじに目を通す、どうやら学生の女の子が教師に
脅されてアレコレされるというというもので最初は嫌がっていたのに段々と堕とされていく王道な話なのだろうと思い適当に
シーンを探していると栞が挟まっていたので前後の話の理解のためにさらっと読み流す。
「えーっと、やってくれるのは嬉しいけど……、何でそんなにあっさり?」
ごもっともな質問に対して読み流しを続けながら恥ずかしがるのを期待されてたのなら申し訳ないのですが流石に慣れてきち
ゃったんですよねぇと返す、実際の所『何か』を読ませて貰う事に対価が要らない事の方が多いのだけれども。
「そうなんですか……、貴女も大変なんですね。それなら大変ついでにもう一つお願いが……」
頭に?マークを浮かべ何だろうと先を促すとこの本の中身をやってみたいとの事である。
「つまりは劇みたいな事をしたいと?」
流石にそれはどうしようかなぁと思い少々の間悩んでみて2ヶ月引き篭もりでご無沙汰だったしこういうのもたまにはいいかな
と了承の意を返してそれではと朗読を始める。
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