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ときめきラグナロク Episode4.0

[213:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/12/23(金) 02:57:12 ID:61.eak0M)]
アチャ「あ、主人公くーん」
主人公「よう、アチャたんもバイトか?」
アチャ「ボクは面白そうだから露店に売ってたのを買っちゃった」
売ってるんだ……。
アチャ「主人公君は着てみないの?」
主人公「俺が着ても、普通な感じだと思うぞ?男用のはサンタジジのと一緒だし」
ほら、と近くを歩いていたサンタ服の男の人に目をやる。
アチャ「おー、なんか若いサンタジジって感じ!」
若いのにジジと呼ばれた彼は、肩をぴくりと振るわせてそのまま歩み去った。
主人公「……あんまりそういうことは大声で言うことじゃないと思うんだ」
何で?と言いたそうな顔を向けるアチャたん。
いや、何でって……察してくれよ、な?
アチャ「変な主人公君。それよりもほらほら、こうすると」
すぐさま興味をなくしたアチャたんは、いきなり弓を斜め上45度に構える。
主人公「ちょ!いきなり何を!」
アチャ「じゃーん!恋のキューピット!なんちゃって……あ」
背中の羽を強調するように構えていたためか、手が滑って誤射したようだ。
最後の「あ」はそういった意味だったのだろう、うん。
放たれた矢は店の看板をぶち抜いて、そのまま屋根に下から突き刺さっていた。
警備兵に(何故か俺も一緒に)厳重注意され、俺に泣きつくアチャたん。
主人公「さすがにアチャたんの不注意だからしょうがな……いや、まぁ……」
アチャ「うぅぅ……」
主人公「こ、今度から気をつけような……」


メインストリートを歩いていると、ちょっとした人だかりができている。
主人公「何があるんだ?」
人垣を掻き分けながら進むと、中心には一つの露店があった。
まーちゃん「いらっしゃいいらっしゃーい、クリスマスセールだよ〜」
そこにはやはりというか、サンタの衣装を着たまーちゃんがいた。
主人公「どれどれ」
商品を覗き込んでみる。
プレゼントボックス、ひとくちケーキ、クッキーを初め、ぬいぐるみや人形なども置いてある。
なるほど、客層を見てみると小さな子供がいそうな大人が多かった。
しかし、店主であるまーちゃんの方が貰っててもおかしくないような風貌だったりもするが。
まーちゃん「……」
まーちゃんがこちらを睨んでるような気がするが気のせいだろう、うん。
主人公「プレ箱1個売ってくれ」
まーちゃん「はい、まいどありー」
俺に対しても変わらない営業スマイルなのは気のせいだろう、うん。
じとーっとした視線を無視してプレゼントボックスのふたを開ける。
主人公「ほい、まーちゃん。クリスマスプレゼントだ」
箱に入っていたものを取り出し、まーちゃんに差し出す。
まーちゃん「あ……ありがとう〜♪」
彼女の手に渡った花束。
それはすぐに解かれ、露店の隅に活けられた。
まーちゃん「また来てね〜♪」
小さなサンタ姿に満面の笑みを浮かべるまーちゃん。
そんな笑みを向けられ、照れくさくなった俺は軽く手を振ってその場を後にした。


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