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ときめきラグナロク Episode4.0

[265:1/2(2006/02/12(日) 07:39:16 ID:LbnnHAgA)]
放課後、誰も残っていない教室で、俺たちは向かい合っていた。
主人公「いくらなんでも、それは削りすぎじゃないか?」
俺はマジ子の組んだ式を見て、率直な意見を述べた。
マジ子「魔術は芸術や娯楽じゃないの。余分な装飾なんて、極力削ぎ落として然るべきなのよ」
確かに一理あるが、術の主式(根源)のみで組まれた魔術式は、教本以上に味気ない物に思える。
それを言ったところで、帰ってくるのはほぼ同義の言葉か。
主人公「まぁ、確かにその時その時で最適な術式を選んで使えれば問題無いだろうな」
そしてそうするだけの知識と技術を彼女は持ち合わせている。
マジ子「あなたの式は副式が多過ぎるんじゃない?各状況に対応するのは式が複雑になりすぎるわ」
対して俺が組む魔術式は、総じて副式(伏式とも言う)を多用する傾向にある。
簡単に言うと、あらかじめファイアーボルトの詠唱にファイアーウォールの式の一部を組み込む。
そして、状況によって発動させる術を変更(移行)することができるような物だと思えばいい。
主人公「式は複雑になるが、ある程度の状況を想定しておけば式の総数はお前より少なくできるぞ」
そういう利点は極力利用することにしてる、と付け加える。
マジ子「……確かにそれは認めるわ。でも主術から副術に切り替えるための判断力はどうかしら?」
主人公「そりゃ……経験を積むしか無いわな」
俺にしろマジ子にしろ、結局のところはそこに行き着くわけだ。

マジ子「それにしたって、最初から私みたいな式をたくさん覚えておけばいいんじゃないかしら?」
主人公「俺はお前と違って、そんなできた頭持ってねぇの。それに、試験と実戦は違うさ」
そう、今はテスト直前の(俺は)悪あがきの最中だった。
マジ子「試験でできないことなんて、実戦でもできないわよ」
筆記・実技・実戦の全てで優秀な成績を誇る彼女の言うことは、おそらく間違ってはいないだろう。


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