ときめきラグナロク Episode4.0
[302:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/05/21(日) 01:00:07 ID:smLSWKV.)]
***
というわけで。
主「かくかくしかじか」
この8文字に隠された情報量の多さといったら、
Wiz先輩らの古代魔法呪文にも勝るとも劣らないんじゃなかろうか。
悪「ふむ。なるほど。進路希望か。」
主「自分の中では一応 騎士 を目指しているし、
いまさら迷うこともないはずなんですが、なんかこうもやもやしたものが‥」
姿は見せないままだが、
ふむふむと頷いている素振りがある。
悪「それはあれだな。まりっじぶるー」
主「いや、絶対違いますって」
悪「そうか? 将来を決める分岐路にて今後歩いていく方向は頭では理解しておきつつも
覚悟がまだできていない時のうじうじっぷりを専門用語でそういうんだぞ」
主「うじうじって‥」
悪「さーらーに。そんな状況で周囲からあれやこれやと話しかけられると
迂闊なことをいいそうなのが怖くて、逃げるように今まで時間を潰してきた
自分のへたれっぷりも落ち込みの1つだろ」
主「うっ」
悪「そのうえ、かれこれ3年近くも剣士をやっているのに、
まだまだ技術も経験も不足している自分の現在と、
夢描いている騎士の理想像のギャップも追い打ちをかけているわけで」
主「ぐはっ」
悪「もっといえば、うすうす君自身でも気づいているだろうが、
周囲の女子達とこのぬるま湯のようで曖昧なままの関係を
今後も続けてきていいのかどうかとか‥」
主「orz」
痛い。
痛すぎる。
やわなハートにぐさぐさと突き刺さるそれらの言葉に
思わず胸を押さえていると。
悪「まー。最後のを除いては、一次職の流行病だ。気にするな」
主「へ?」
音もなくあらわれたローグ先輩は背中を向け夕日を見つめながらそういった。
よっ、と軽い身のこなしで一段高くなった柵の上に腰をかけ。
視線は高く、紅に染まる絹雲を見つめつつ。
悪「誰でも、まだ見ぬ進路に不安になるのは当然のこと。
いいんじゃないか? 色々悩むのも。」
主「はぁ‥。」
悪「周囲との関係も踏まえていろいろ悩むのも責任感の裏返しだしな。
あくまでも他人がいてこその自分だし、独りよがりの決断は他人を傷つけるもんだ。
その点、♂シーフの奴は自分の将来を考えなさすぎる。
どうせあいつ、悪漢になるとか騒いでいたろ。」
主「えぇ、そういえば‥俺はスティコで一攫千金大金持ちになるとか‥」
悪「ったく。どーしてこう悪漢になる奴はああいうのばかりなんだろか。
まぁ‥‥。あいつはどうせいいローグになるだろうよ。(フフリ」
主「‥‥なんか、よーくわかりました‥」
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