アコたんvsメカアコたん Part6
[101:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/01/03(月) 00:53 ID:RbAwjeYc)]
>>94の少し前
カン、カン、カン!
お昼時、突然プロンテラ騎士団に鳴り響いた耳慣れない警報に騎士達は食事の手を止めた
「この音は…第一級警報?」「みたいだな。しかしいきなり出撃か?」「テロか!?テロなんだな!」
通常の警報は警戒か待機だ。よっぽどの事があるときしか騎士団は動かない。一般用の食堂は蜂の巣を突付いたようだった
「情報部からの注意はなかったが…」
「こりゃただのテロじゃないのかもな。まあいい、戦争だろうがテロだろうがやる事は一緒、鎮圧だ」
隣接する士官用食堂は落ち着いていた。各々経歴は違えど、幾度も死線をくぐってきている。いつもどおりの事をするだけだ
「ともかくよっぽどの事があったみたいだね。本部前に集合して人員、装備の確認を」
騎士子たんも楽しみに残しておいたケーキをちらっと見てから立ち上がる
「(先に食べとけばよかった…)」
騎士子たんは好物を後に取っておくタイプだった
本部前に顔を揃えた各隊の将軍、いずれも『白』の称号を持つ将軍達にレオ教官が状況を説明する。情報部出身の彼も
白獅子の名を持つ将軍であり、その情報力、作戦指揮能力は定評があった・・・が、今回の説明は彼にしては珍しく
ひどく要領を得ないものだった
「だからな、俺にもわからねーんだ。ウチの情報部の奴らが『見た事もない化物』って繰り返してるだけなんだよ」
「警備にあたっていた兵士は?」
「三人とも連絡がとれない。最悪のケースも在り得る」
「現状は?」
「プロンテラ南西で情報部が交戦中だ、状況不利。つーわけで脳ミソ筋肉隊、お前らの出番ってわけだ」
情報部の兵士で手に負えなければ、戦闘訓練を受けた騎士がでるしかないのだが…
「鼻の利く『白狼』ウィンザーがいないのがな…ミスティスの奴も留守ときてる。ときたら街中で使えそうなのは…」
そういってレオ教官は白の将軍達の顔をくるりと見回した。白樹、白鷲…どれも歴戦の騎士達だが、下手をすれば
街を壊しかねない。その視線がぴたりと『白羊』騎士子たんで止まる。その使命感に燃える瞳は真剣そのものだったが…
「(こいつキレると見境ねーからな…)」
レオ教官は騎士子たんだけは絶対に止めとこうと思った。だが、騎士子たんは一つ大きく頷いた
「分かりました。騎士の誇りと名誉にかけて、必ずや務めを果たしてきますから!」
マントを翻して走り去った騎士子たんの後姿にレオ教官は溜め息を一つついてぼやいた
「ま、他の連中でも大差ないか」
そして他の騎士に待機、市街のブロック防衛を命じてから、プロンテラ教会に支援要請を出すべく執務室に歩いて行った
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