アコたんvsメカアコたん Part6
[168:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2006/03/17(金) 22:38:43 ID:eihcEmXU)]
「あれだけ大見得きっといて,何やってるのよ!少しは加減したらどう?」
「紅薔薇こそ一番手加減しやすそうな素手プリじゃないですか!」
「氷系魔術ならアイスクッキーが・・・」
体術,神術,魔術それぞれ最高位の術者三人が不毛な論争を続けているところに,とてとてと歩み寄るアコたん
「お姉様〜」
「アコたん?どうしたのこんなところで?」
アコたんはその小さな手を開いて,クッキーをプリたんに手渡した
『よく焼いたクッキー 3個獲得』
「あ,これ・・・」
「お姉様がクッキー集めてるって聞いたんです。だから私も手伝おうって,メカアコたんと」
見れば遠くでメカアコたんが,速乾性粘着弾を放っていた。動きの止まったところでクッキーを回収している。瞬く間に増えるお菓子
「これだけあれば大丈夫ね。アコたんありがとう」
「え,えへへ〜」
プリたんに感謝されたのがうれしくて,アコたんが照れ笑いする横で,白薔薇と青薔薇が頷いている
「やはり私たちの功績が大きいな」「ええ,ご飯一食作ってくれるくらい大きい功績です」
「あんたらは何もしてないでしょーが!・・・・・・まぁ,いいわ。手伝って貰ったのは確かだし,ご飯くらいなら作ったげるわよ」
一同はほくほく顔でおもちゃ工場を後にした
その日の晩
なんとか全員にお返しを済ませたプリたんは,自室に帰り少し思案してからまた部屋を出た。そして,アコたんの部屋の扉をノックする
「アコたん,いるかしら?」「はいー」
ぱたぱたと走り寄る音がして,木製の扉が開かれる。キィと軋む音と共にアコたんが顔を出した
「今日はどうもありがとうね。助かったわ,本当に」
そのアコたんに,プリたんは苦笑しながら簡単にラッピングされた小箱を手渡す
「いえ,そんな!そんなに気を使って貰わなくても私・・・ご飯まで頂いちゃって」
少し慌てて返事するアコたんを,プリたんは微笑ましく思った
「あの,これ私が採ったのは確かだから…じゃ,おやすみアコたん」
「はい,お休みなさい。ありがとうございました」
ローブの裾を翻したプリたんの背後で,再度扉の軋む音がした
箱の中には,粉砕したクッキーと流麗な文字で綴られた短い手紙が一通
「ありゃりゃ,これじゃ食べられないね」
「うん。でもいいんだよ,メカアコたん。私の宝物にするだもん」
小箱を嬉しそうに抱きしめたアコたんを,メカアコたんは不思議そうな顔で見ていた
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