アコたんvsメカアコたん Part6
[31:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2004/08/18(水) 22:47 ID:Tve8QTbQ)]
13:00
「全員素振り始め!」「1、2、3…」
基本的に一日のうち、武器を手にするのは午後だけだ。自分の隊への技術指導もここでやる
「トリス隊長、構えはこれでいいですか?」
「んー、もうちょい右……これでいいんじゃないかな、たぶん」
実は人に教えるのはあまり得意じゃない。一応槍術は皆伝だけど、まだまだ未熟なのに教えていいのだろうか。それに習うより慣れろとも言うし
「騎士子さん、切り返しはどうすれば…」
「もうちょっと腰を落として、受けたらすぐに左で踏み込んで……うん、だいぶ良くなったよ!」
騎士子たんの指導で、その兵士の動きが明らかに良くなる。アドバイスの的確さもあるんだろうけど、それ以上にうまく褒めたり、元気付けたり
小学校の先生とか向いているかもしれない。そういえばレオ教官も初心者に人気あったっけ。俺は指導者向きじゃないのかも
ミスティスは指導しない。部下がいないのもあるが、我流だからだそうだ。どこの剣術なんだろう、色々混じっているのかも知れないな
14:00
実戦訓練。基本は二人一組で練習。武器の刃は潰し、穂先は丸めてあるがとても痛くてたまに大怪我するので油断できない
「トリス先輩、久しぶりに僕とどうです?中々練習相手がいなくて」
「俺でも同じだと思うけどな・・・いいぜ」
三分後、ミスティスにどうやっても槍が当たらない事を再認識する。そしてこちらの体を次々に捉える刀。人間の動きか、これ?速すぎるぞ
「さすが先輩、中々一本は取らせてもらえませんね」
「チッ、見てろよ…」「何をする気だ、トリス?」
わざと空振りして隙を作り、そこに振りおろされるミスティスの刀を「手甲」で弾く。衝撃に痺れる腕を無視して、そのままミスティスに密着しながら
足を引っ掛けてこかす。いくら相手が素早くても体重ではこちらの勝ちだ。成す術もなく転ぶミスティスにのしかかった
「ははははは、どぉーだ!こうしてマウントポジションをとってと…」
「どーだじゃねぇよ。ガキの喧嘩じゃねぇんだぞ。てめぇ、それでもプロンテラ騎士団の将官か」
レオ教官に思い切り頭をはたかれた、相当痛い。俺とミスティスの練習試合はいつの間にか注目を集めていたらしく、気がつくと周りの視線が集中していた
「私達のミスティス様を押し倒したわ」「戦い方に品がないわね」「ていうか騎乗位?」「そういえば噂で聞いたんだけど、あの二人…」「えー、うっそぉ?」
主に女性騎士からの非難が耳に入る、少しやりすぎたかな。でもただ引き立て役になるのもなぁ…
15:00
なんとか今日の実技は終了。さすがにへとへとだ。各々地面に座りこんで休む
「あ、みんなのドリンク切れてるね。作ってくるよ」
男と同じように訓練をこなしたというのに、たいして疲れたそぶりも見せずに立ち上がる騎士子たんを、俺を含む数名が慌てて止めようとする
「いや、別にマネージャーってわけじゃないんだし…それに騎士子たんだって疲れてるだろ」「何も将軍殿がやらずとも…」
「平気、平気。それにこういう事するの嫌いじゃないしね」
いろんな意味で騎士子たんは強いと思う
read.cgi ver4.20 by GlobalNoteScript (2006/03/17)