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【アラームたん】時計塔物語 in萌え板【12歳】
- 219 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/15(水) 00:41:28 ID:F2Sg/WOE
- 何このGJな流れ(*´Д`)
- 220 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/16(木) 03:14:28 ID:gad9U7es
- バースリーから魔女の衣装とホウキを借りたアラームたん。
日頃お世話になってるみんなにチョコを届けてまわります。
http://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0155.jpg
- 221 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/16(木) 06:53:40 ID:hq5S0H2.
- イイヨイイヨー
次は文章、がんばれ誰か(w
- 222 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/20(月) 19:56:24 ID:tOMu02ig
- そしてだれもいなくなった
- 223 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/20(月) 21:23:54 ID:t6tUn146
- WALL|ω・´) 誰も居ない?ならば画像投下
WALL|ω・`) 一応、>>91氏インスパイア画像……のつもり。
WALL|=3 サッ
ttp://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0156.jpg
- 224 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/21(火) 00:00:47 ID:1nvN4kHU
- せんせー、何か最終兵器彼女を思い出しました。
- 225 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/24(金) 02:33:08 ID:wAp4EIdQ
- いやいや、かっこいいな
俺はこういうの好きだぜー
GJ
- 226 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/24(金) 18:50:50 ID:0oDZOk02
- しかし、こういう終末思想的な代物って、文で書こうとすると非常に長くなる上、
苦しいんだよなぁ。(w
因みに、今現在の時計塔のBGMはアイオーン。
確か、死神とかそういう意味もあった筈。
……とは言え、やっぱし時計塔、と言えば「よつばと」みたいな感じのがいい予感。
ふと、床を見下ろしたりしたら何か、落書きがしてあったりするんだ。
或いは、只突撃するだけじゃなくて、いきなり立ち止まって相手を驚かす遊び、とか。
- 227 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/24(金) 22:30:41 ID:fqM6fuqo
- >>226こんな感じか
時計塔の片隅にしゃがみこんで、何やら床に書いてるアラームたん。
そこに見回り中の荒武さんがやってきました。
荒武「お、アラーム。何してるんだ?」
アラームたん「あのね、ライドさんから字教わったの。それでね、練習してるの」
荒武「そうか。頑張れよ」
アラームたん「うんっ!」
荒武(何て書いてるんだろう…そーっと見てみるか…)
「この落書きを見て振り向いた時 おまえらは 死ぬ」
ゴゴゴゴゴゴゴ
荒武の奇妙な冒険 第三部 完
- 228 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/24(金) 23:21:57 ID:0YEgQYxg
- 吹いた
- 229 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/25(土) 02:50:59 ID:gI6K4qFM
- むしろ漢字はひらがなだろうと突っ込み。
- 230 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/26(日) 08:37:48 ID:NNstotd.
- まーちゃん「まーちゃん参上、と」
きゅっきゅっきゅっと壁に落書きをする。
まーちゃん「これであたしの輝かしい歴史がまた増えたわー♪」
満足げに立ち去ろうとしたとき、他にも落書きがあるのに気がついた。
まーちゃん「なになに?」
「この落書きを見て振り向いた時 おまえらは 死ぬ」
まーちゃん「なんじゃこりゃ。品の無い落書きね。あたしのサインのような美しさがないわ〜」
そういって、まーちゃんが振り返ると
??「GHAOOO!!」
まーちゃん「ぎゃぴぃ〜〜!?」
MAに乗ったアラームがすぐそこにいた。
久しぶりの友人を驚かそうとこっそりと後ろへ回り込んでいたのだ。
アラーム「やっほー♪まーちゃん元気〜?
って、あれれ?まーちゃんなんで寝てるの〜?
こんなとこで寝てたら風邪引いちゃうよ〜 ><;」
まーちゃん「きゅぅぅ〜」
- 231 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/28(火) 01:51:06 ID:uc8s0shc
- 書き込み無いな、と目を離している隙にっ!
(気付くの遅い)
>>212
再投下分のほうがゆっくりしているのかしら?
やわらかい感じ。これも良さがありますね。
>>216
聞いてて愉しくなってきます。
どちらもありがとうです。
>>218
笑顔が眩しい〜
>>220
×100ってナンダΣ
100個なのか?100個なのかっ!?
魔女ッ娘ってのもいいなー。
>>223
かっこいい&ゾクゾクしてしまいました。
- 232 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/02/28(火) 01:53:56 ID:uc8s0shc
- >>227
同じく吹いた
第3部ですかっΣ(・Д・)
>>229
よく判らないで無邪気に書いてるのもまた一興かと。
>>230を見ると無邪気というか、なんというか....。
- 233 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/02(木) 00:02:19 ID:op8jkv0.
- 荒武「こら、アラーム! 落書きしたら駄目だって言っただろ!」
アラーム「は、はぅ〜、ごめんなさい…」
荒武「全く、後から掃除する俺の身にもなれ…ブツブツ…って、こ、これは…」
『あらむさん だいすき』
荒武「アラーム…お前…」
アラーム「……」(かぁっと真っ赤になる)
チャーラーラーラーララー♪「BGM:ラブストーリーは突然に」
荒武「…という夢を見たんだ」
ライド「あはは、それは脳の病気ね♪(爽やかな笑顔で)」
- 234 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/02(木) 04:21:35 ID:Qk7vG3Fg
- 荒武さん。あんまりにも女っけが無いから遂に酸素欠乏症に…
- 235 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/04(土) 17:30:44 ID:e0QcJ20Y
- ライドワード「あたしは女として見られてないのかしら・・・orz」
- 236 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/04(土) 19:02:10 ID:pHPB151c
- 高嶺の花、と言う言葉もあるぞなもし。
- 237 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/05(日) 03:19:34 ID:MRYoFA0M
- 無理やり233氏の拡張を試みる。
駄文のうえ、すまぬがライドワード視点ってことで。
「ないよなぁ、そんなこと。ハァ、俺、なに考えてんだアラーム相手に…」
そういって荒武は照れ笑いをした。
「ないない。絶対ない」私もつられて軽く笑った。
カタブツの彼からこんな話を聞くことも、まして照れ笑いなんて、本当に珍しい。
「…でも絶対とは言いきれないかもしれないわね。アラームも女の子だもの。
誰かを好きになるかもしれないし、好きだって気付いたら―」
(伝えたい…て思うよね。知識が幾らあっても、その想いを表現するには足りない。
それをたった一言に、『だいすき』だなんて、まっすぐで、アラームらしいじゃない?
…私もそう伝えられれば…)
・・・て、私はなにを言っているのだろう。
いつの間にやら自分のコトも重ねて、いらんことまで口走って…。
どこまで喋ってしまったのか考えているうちに自分が紅潮してるのに気付いた。
やばい、と思って荒武のほうを見たときには怪訝そうな顔でこっちを向いていた。
なんとも気まずく沈黙してしまった私。それを破るようにして荒武が一言。
「はぁ…よくわかんねぇな、なに言ってるんだ、オマエ?」
私は反射的に噛み付いてた。恥ずかし紛れがほとんどだったけど、
荒武の鈍さにいらついたのがちょっとだけ混じっていた。
それもまた恥ずかしさを増幅させたので、もう2〜3噛みほど余計にしとく、おまけだ。
「いてててててててッ なにをするっ!」
後ろでかすかにそんな声が聞こえたと思ったけど、かまわずその場を離脱した。
いつもより気持ち、ちょっと早めなのはたぶん私の気のせいだ。
今日の時計塔はいつもよりも平和だった。
だからそんな談笑もしたし、荒武も私もきっとそれに呆けてしまったのだろう。
きっとそうに違いない。いや、そうに決まっている、私の知識がそう決めたッ!
たいたいアラームが不可思議なんだ、あの子の周りでは私の絶対である知識が歪む。
でもそれがちょっとだけ新鮮で心地よかった。
- 238 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/05(日) 12:09:03 ID:KlGv1mgM
- 素直になれないライドワード姉さんに萌えた。
- 239 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/07(火) 21:34:58 ID:LZ/YL/Rk
- その直後、ひょっこり帰ってきたバドスケ兄さんが荒武隊長の歯型生傷を見て
・・・・・・何やら察したらしくひたすら申し訳ながっている光景が。
- 240 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 08:10:47 ID:Ot1AvxGA
- すいません、アラームたんがアラームに腰掛けてこっち向いて手を振ってる壁紙を探してるんです。
アチャスケとかライドワードとか管理人とか初期時計等住人いるやつ。
作者さんのサイトがあってそこに掲載されてた気がするんですけどHDD吹っ飛んじゃって手がかりが皆無で・・・
どなたか分かる方居ましたら教えてください( ;´Д`)人
- 241 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 09:09:21 ID:JU8CG6Js
- アラームたん片っ端からチョコ配ってたし、ホワイトデーのお返しがすごそうだな。
結局一人じゃ食べきれなくなってみんなで一緒に食べたりとかしそう。
>240
多分ここかな?
つ【薇 式 万 象 儀】
- 242 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 09:40:46 ID:rKYxvYYk
- >>241
おーこれです!ありがとーーーございました!
- 243 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 19:44:52 ID:Fa7WsNok
- そこって半年更新されてないよな。中の人生きてるのかねぇ・・・。
- 244 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 20:54:11 ID:jX6IwdkM
- 大丈夫、俺のRO日記も2年更新されて(して)ないし。
それでも中の人(俺)は生きてます!
半年くらいは誤差の範囲内ですよ!
- 245 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/03/09(木) 21:34:45 ID:lS/YZezQ
- 俺だってまともに更新してな(鯖缶
気が向いた時に更新すればいいのさ!
- 246 名前:◆mPTarot/fA 投稿日:2006/03/09(木) 21:40:19 ID:ncxOb93c
- うちなんか中身が変わったりしてr
もう描き方忘れたよ…
- 247 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/09(木) 23:24:03 ID:5XSSgsJQ
- >関連サイトの管理者方
以前、長くROMってたけど、久しくご無沙汰になり、最近ふと思い出して来たのですが
それもこれも、管理者さま方のサイトへのブックマークをふと発見したからです。
サイトを残していてくれたことにとても感謝しています、ありがとう。
237の駄文をあげたの、私なのですがあのようなものでもよろしければまたあげさせてください。
- 248 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/11(土) 11:53:37 ID:VeYfx9wI
- まぁ、あれだ。書かなきゃ進まない…がっ、ブームが一過性のものであるのも事実。
うーん。何にせよ話題が無さ過ぎるのが…っ。
さういえば、藻前様方的にバトロワスレは黒歴史でつか?
- 249 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/11(土) 12:07:48 ID:eyN3riV6
- バトROワスレ読んでないんだが、何かあるのか?
- 250 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/11(土) 14:09:53 ID:VeYfx9wI
- アラームたんとバドスケさん分大目に含有してるスレなのです。>>バトROワ第一回
こういうのが嫌な人にはお勧めしないけど、
波長が合う、と思われるなら読んで見るのもいいかと。
- 251 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/12(日) 16:44:08 ID:HXaVdBQM
- 話ぶったぎって申し訳ない。
駄文、うpしました。
ttp://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0159.txt
- 252 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/21(火) 17:30:17 ID:x1fcqG3k
- 逆にバトROワにあって、ここにないものってなんなんだろ。
- 253 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/21(火) 21:48:58 ID:0NFc7CaI
- 常に漂うある種の急迫した危険ではなかろうか?
それに伴う精神的緊張とか。
- 254 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/22(水) 00:34:10 ID:c4yQnhXM
- >253
なるほど。
それはそれでここの面白みのアイデアやSSなどのネタとして使えそうですね。
SSでよければ、私では力不足ですがそのネタ頂戴して書いてみたい・・・。
あと、ちょっとそういうのとは違いますが、
以前からあったほのぼのするSSや絵の系統を意識して駄文書いてみました。
お時間ある方は読んでいただければ幸い。
<ライドワードねえさんメインのSS>
バレンタインもホワイトデーも過ぎ去った、なんでもない日。
ジョーカーはライドワードの部屋へと呼び出されていた、それも秘密裏に。
それはイベントというにはむなしい、2人にとってこの時期の恒例行事の為だった。
「時期的に気付いてるかもしれないけどね、また今年も、よろしくッ!」
ライドワードが合掌しながらジョーカーに懇願する。
テーブルに肘をつき、頬杖をついていたジョーカーがあきれた声で答える。
「毎度毎度、渡さないくせによく作りますわね」
目線の先はテーブルの上、みかん箱大の箱と溢れたチョコレートの山。
それはバレンタインデーの敗戦の証。
渡せなかったチョコレートとその試作品の山だ。
依頼内容は例年と同じく、これの廃棄処分。つまり完食。
嗜好としてはむしろ好きなのだが、食べるにしては度を過ぎた量だった。
2人で手分けするにせよ、見ているだけで満腹になりそうで気持ち悪い。
「…まぁ、それはそうなんだけど…だってさぁ…」
ライドワードはそういうと、しょげて見せた。
反論の余地もなく、恒例行事になっているだけに言い訳も思いつかない。
ライドワードは普段の凛とした様子のかけらも無く、小さくなっていじける。
「義理だって言って、てきとぉ〜〜に配ればいいんですわ〜」
試作品らしき形の崩れたチョコレートを頬張りながら、ジョーカーが言った。
「うん、それもわかっているんだけど…」
ライドワードはジョーカーの言うそれを想像でシミュレートする。
小動物のようにチョコレートをつまむライドワードの顔が、みるみる赤くなった。
「…けっ、妄想の中で乙女ちっく全開してもしかたありませんわ〜〜」
あきれたようにジョーカーが言うと、我に返ったライドワードは恥ずかしさにさらに赤く、小さくなった。
「あ、これ、もしや本命チョコですの?」
ジョーカーは箱の奥深く、切り崩した山の隙間から小箱をみつけると、それを取り出すさま、ライドワードの目の前へ突きつけた。
「・・・ほぇふわぁっ!!」
ライドワードが口にチョコを含んだまま、動揺する。
答えになっていなかったが、赤らんだ顔とその動揺がそれを物語っていた。
小箱を奪い取ろうと手を伸ばしたが、すかさずジョーカーがその手を避けてかわした。
「いや〜ん、渡すに渡せず、捨てるに捨てられない未練がここにぃぃw」
ジョーカーは高笑いながら、その身をくねらせる。
「かわいーですわー、乙女ちっくですわ〜w」
奪い取ろうとするライドワードの手を避ける、避ける、避ける。
幾度目か、テクニカルにフェイントを織り交ぜ、ライドワードはそれを奪い取ると
息を切らせながらそれを抱きかかえた。
「あ、の、ああ、アレよね、もう食べあきたよね、ホットチョコにでもして、食べ方変えてみよっかっw あはははははッw」
あからさまに照れ隠しとわかるそれをしながら、ライドワードが調理場へと消えた。
「味のほうは、思い出の効いたビター味で〜♪」
遠くから自分の言葉に笑うジョーカーの声が響いていた。
ライドワードはちぃっっと舌打ちすると、小箱から取り出したチョコレートを溶けやすいように小さく砕いた。
なべにかけた牛乳が人数分よりやや多かったが、あまり見たくはないチョコレートを溶かして消してしまうには充分な量だった。
「……はぁ……」
思い出は解けて消えると、ホットチョコレートがそこに出来ていた。
ライドワードはそれを2つのカップに移し変え、ジョーカーの居る部屋へ戻る。
ふと見たジョーカーのよこにアラームがいつのまにか座ってた。
「もが・・・んが・・・おじゃましてまーすっ!」
ライドワードに気付いたアラームが口いっぱいにほおばったチョコレートを一飲みにして言った。
「いい加減、食べ飽きたので、強力な助っ人を呼びましたわ〜。」
少し食べ飽きてげんなりした様子のジョーカーが答えた。
その間もアラームは忙しそうにチョコレートをほおばっていた。
「ライドお姉ちゃん、チョコレート美味しいねぇw」
幸せそうな表情をしたアラームの顔ががライドワードに向けてられた。
ライドワードはアラームの口の周りについたチョコレートを優しく拭い、その横の席へとついた。
「ほらほら、急いで食べるから口の周りにチョコがついてるっ。ゆっくり食べれるの。
あと、これ、飲む?」
そういって、ライドワードはホットチョコレートをアラームとジョーカーの元へ差し出した。
「わーいw」
「うぇ、やっぱりもう胸やけしそうなのでチョコは結構ですわー」
差し出されたホットチョコレートに対象的な反応を見せた。
何も知らないアラームは無邪気にホットチョコレートを飲んでいた。
その様子に、ライドワードから微笑みがこぼれる。
「お姉ちゃん。どうかしたの???」
「ホットチョコにひそかに込められた大人の苦味に気付かない、そんなおこちゃまぶりを笑ったんですわー」
これまでの経緯を暗に隠しながら、ジョーカーが悪戯っぽく言う。
「なにそれー、アラームおこちゃまじゃないもんっ!それにこれ苦くなんかないよー?」アラームが見せるようにカップを差し出した。
「その空気の読めなさが、おこちゃまなんですわ〜w」
ジョーカーがさらに笑う。
ライドワードはそれを見ると、もう一度、小さく笑った。
カップにはすでにホットチョコも、チョコレートの片鱗もない。
チョコもチョコを渡すことも、所詮、消えて無くなってしまうようなことで、
本当に大切なことはそんなことではない、そう思うとチョコレートやその思い入れに固執していた自分に軽く自嘲した。
―トントン。
不意を付くようなノックの音が部屋に響く。
「はい、どなたです?」
ライドワードが問いながらドアを開けた。
「すまん、アラームのやつ来てるか?あいつ、MAの掃除当番をサボっ…あ、居たっ」
荒武の声がすると、他の人より頭ひとつ分程度、大きい彼の視界がアラームを捉えた。
「こら、アラーム、お前、MAの掃除当番だろっ!」
ライドワード越しに荒武が言った。
「レディのお茶会を野郎が覗くものではないですわ〜」
「あ、ごめんなさい。私達がアラームを呼んだの」
ジョーカーが顔も向けずに言い、ライドワードが言葉を付け足す。
「えへへ、ごめんなさい、忘れてたw
でも、チョコレート美味しいよっ! 隊長もどうですかぁ?」
チョコレートで幸せを充填しきったアラームがホットチョコレートの入ったカップ、
―ちょうど、ジョーカー用のカップだ―を持って隊長に駆け寄った。
「いや、俺は甘いものは…」
苦手だ、という表情をするが、アラームは無理に薦めた。
自分が好きなものはみんなも好き。少しそういった勘違いもあった。
「…あ、その、疲労回復とかにもいいから…」
ライドワードもおずおずと上目使いで、そして目線が合うと、すぐさま目線を
はずしながら付け加える。
わかった、わかったと言いながら、カップを手に取り一口だけ荒武はホットチョコレートを飲んだ。
押しの強いアラーム薦めと、珍しいライドワードの薦めに負ける形だった。
「・・・すまん、気遣いはありがたいが、やはり甘いのは苦手だ・・・」
荒武はライドワードに飲みかけのカップを渡した。
ライドワードは赤くなった顔をうつむいて隠し、カップを受け取ると、こくこくと首だけで頷いて返事をした。
「アラーム、すぐ掃除当番に戻るようにッ、いいなッ!」
アラームに向き直し、連絡だけを告げると荒武は、邪魔したとだけ告げて部屋を去った。
「じゃあ、お姉ちゃん、私、当番だから行ってくるね、チョコレートご馳走様〜w」
カップを両手でもったまま、赤面・硬直するライドワードの横を通り、アラームが荒武のあとを追うように部屋を出て行った。
「友人として、『遅くなったけど、チョコ渡せたね♪』とか、こそばゆい言葉もありましょうが、どっちかというと、この後にそのカップに口つけて、間接チス(キス)とか乙女全開シーンをやってもらって、それを激写したい…ところなのですが、まぁ、今日のところは前者でカンベンしときますわ〜、よかったね〜っと。」
と、ジョーカーは言いたいことだけ行って部屋を去った。
ライドワードは一人静かになった部屋で、後片付けを始めた。
渡せなかったチョコレートが、意外な形で渡った動揺が自分でも新鮮で、
片付けの間、度々思い出しては、うれしくも恥ずかしくなり、そして、小さく笑った。
ライドワードは以前読んだ物語の一文を思い出していた。
曰く、"チョコレートは人を幸せな気持ちにしてくれる。"
今日はそんな幸せの魔力を少しだけ感じた、そんな日だった。
「来年こそは」
―大切なことをなにかを遂げたい―そう思うのは例年と同じだったが、
少しだけチョコレートの魔力に背を押され、少し前へ踏み出せた感じがした。
<end>
- 255 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/22(水) 00:45:11 ID:e51KTEAM
- 萌えた!なんだこの少女漫画は!
乙女なライドワード姉さんが可愛くてしょうがない。
そしてジョーカーの口調がなんか好きだw
来年も渡せないんだろうなぁ(´-`*)
- 256 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/22(水) 17:46:04 ID:m/SrkgAI
- いや、FAはないとはわかってるんだがな。なんかこないだから唐突に荒武隊長…。
旧LiveROスレからの住人とすると、ひょっとして保管庫も読まずに話作ってるのかな、と思えて寂しい話だな…。
- 257 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/23(木) 01:39:37 ID:6gH63MFA
- あー、どっちかというと、
「お嬢は、整備なんかしなくていいから、お茶でも飲んできな」
「やだ。私もするもんー」
やれやれと少し肩を落として嘆息。かすかに苦笑い。
「…あー、あー、そこはそうじゃねえよ。ちょっと貸してみな?」
…
な、かんじ?
- 258 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/23(木) 14:56:11 ID:zgS0LrDU
- 寂しいよアチャスケさ〜ん!。・゚・(ノД`)・゚・。
俺も個人的には>>257風がいいかもしれない。
>>254はジョーカーさんがもう素晴らしすぎる。新たな境地ですわ〜。
- 259 名前:254 投稿日:2006/03/24(金) 23:54:07 ID:1MuIPE5I
- 感想どうもです。
スレは読んでも、読むと書くとでは、キャラづくりにズレが生じるようです。
修正していきますので、またご意見ください。
とりあえず、荒武は勉強しなおすとして、ライドワード、ジョーカーはありかな?
>255
少女漫画すかっ!そう考えたこと無かったなぁ。
かわいいのはアラームたんだけではないのだよw
>256、257、258
「こないだから」の範囲、全部私っぽいので、もっぺん考え直しますわ。
硬派な感じを保ちつつ、一人のキャラクターとして、アラームとは別で
掘り下げてみたかったんですけど、まぁ、ズレは確かに私も感じてる。
さて、次はシリアス路線で、>253の感じで書いてみます。
- 260 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/25(土) 03:03:40 ID:BDtrDG7g
- OK、簡潔に。旧い住人が違和感を感じているのはあれだ。
ライドねえさんの想い人が昔のスレではアチャスケ(バドスケ)さんだったってことだな。
- 261 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/25(土) 14:00:58 ID:Ldy2X.FM
- 小説部分ののまとめページとかあるといいんですけどね。
設定等を漁ってくるのは当然かもしれないけど、新しく見てくれた人とか
流れや全体を追いにくいと思うんですよねぇ・・・。
- 262 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/03/25(土) 15:14:31 ID:dpyRzoPk
- >>261
言い出しっぺの(ry
まあそれはさておき、wikiの場所提供くらいならするけど細かい管理まではやる暇が……
おおざっぱな管理程度でよければ設置はしますけど
- 263 名前:261 投稿日:2006/03/25(土) 19:15:01 ID:Ldy2X.FM
- 実際、需要なさそうですよね。
朝から初代から今までのを読んで、設定等を漁っていてちょい弱気になってました。
ごめんなさい。
- 264 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/27(月) 01:50:34 ID:d5QARTFs
- 荒武やライド姉さんなど、これからも設定等は勉強させてもらいますが
それでもご期待に沿えないような形でお目汚しでしたら申し訳ありません。
たまに上げさせてもらいつつ、少しずつでもディティールを調整していければ幸いです。
で、荒武隊長のお話。
凛としたMA格納庫の空気に、微かに少女の声と整備の音が響いていた。
冒険者よってまた壊されたMAをアラームが修復していた。
「・・・・いしょ・・・・いしょ、これで・・・終わりっと」
アラームは自分の体ほどもある重厚な整備用ハッチを力いっぱい閉じる。
勢い良く閉まる音すると、ハッチのダイアル型のドアノブが自動的に閉じられた。
軽い電子音が響くと、動作音とともにボディの切れ目から明かりが漏れる。
1〜2分の動作音が続いた後、明かりが消え、再び軽い電子音が鳴った。
―メンテナンスモード終了の合図だ。
それは自己診断プログラムを通し、メンテナンスが終了したことを意味した。
「やたっ、1発終了〜っ♪」
自分の機体、自分の作業とはいえ、アラームは整備作業が得意ではない。
普段は数回繰り返すメンテナンスの作業を1回で終わることなんて稀、もしかすると初めてかもしれなかった。
「・・・おー」
いつまでも終わらない作業を見かね、途中から手伝っていた荒武が拍手する。
作業用の軍手のままだったので、拍手は乾いた音が小さく響いただけが、誇らしげに胸をはるアラームに祝福の花を添えた。
「えへへ、手伝ってくれてありがとうー!」
アラームが感謝をあらわす。
彼女のうれしいそうな言葉と満面の微笑みには相応以上の対価があった。
「いや、お前もよく頑張ったな」
荒武はアラームの作業のたとだとしい手つきを覚えている
なるべく自分の手でやったという実感がもてるよう、手伝いも最小減にし、
あわあわと迷いながらも、それでも真剣に取り組む眼差しを覚えている。
年相応の素直さと、見た目以上の直向さを垣間見た。
荒武はそれを評価し、うれしそうにするアラームの頭を力いっぱいなでた。
「えへへ、痛いようw」
いやいやと軽く頭を左右に振りって嫌がりながらもアラームは素直に喜んでいた。
「さて、お前はもう寝る時間だな、部屋へもどってキチンと休息をとるように」
「はいっ!」
アラームは大きな声で返事をする。
正確には就寝時間に軽く差し掛かっており、整備の途中から、うとうとしていた。
返事の後、再び眠気に襲われて目をこすり、あくびをひとつとした。
そして、心配そうに見ていた荒武の表情を捉えるとアラームはえへへと笑う。
「じゃあ、おやすみなさいっ」
荒武に挨拶をすると、小走りで出口に向かおうとした、そのときだった。
・・・・・・・コロコロコロ・・・・。
アラームは軽くつま先になにかの感触を感じると、なにかが床を転がる音を聞いた。
「うっ!」
歩いたまま体がその感触に反応して膠着すると、目線をしたへと向けた。
ちょうど手のひらぐらいのギアが落ちていた。
荒武が近寄り、落ちているギアを拾い上げた。
「・・・これは」
荒武はアラームの作業を全て見守っていた。
ときに手助けをしながらも、全て不備のないよう、しっかりと監視をしていた。
(だから、俺が見た限りの整備に抜かりはないはず・・・)
荒武はそう思いながらギアの形状、ボディに刻まれたパーツのナンバリングを確認した。部品にもある程度の汎用性を持たせてあるとはいえ、整備し慣れた機体と、隊長としての知識がある、大体ではあるが、それが使われているだろう箇所は判る。
機構の外側から考えていっても、一番外側の場所を考えても、それはMAのかなり内部に
あった。
途中から手助けしたこともあり、アラームが一人で整備した場所―もっと深層での部品ということも考えられる。
「・・・ちっ」
自己診断プログラムはすでに終了し、正常終了が認められていた。
だが、MAが戦闘機械ゆえに万が一の手抜かりは深刻な事態へ直結する。
それもアラームの専用機体だ。
軍人特有の危機管理へ意識もあり、荒武にはそれを捨て置くことができなかった。
(確認するしかないか・・・)
「・・・・どうしよう・・・・」
荒武がふと気付いたとき、アラームがズボンのすそを引っ張りながら横へ立っていた。
潤めがちの目を向け、すまなそうな顔で荒武の顔を見ていた。
荒武は自分がいらぬ不安をいつのまにか与えてしまったことを悟ると、アラームへと声をかける。
「大丈夫、俺が見ていたんだ。お前の整備に抜かりなんてない」
「絶対?」
「ああ、絶対だ。誓ってもいい」
「絶対、絶対? 私のじゃないのかな???」
「ああ、きっとそうだ。誰かが落としたままにしたんだ。今度、ボロ出したやつがいたらとっちめてやる」
アラームはさらに言葉を待つように荒武を見続けていた。
(・・・こんなときアイツならなんと言うだろう。)
必死に考えるが、持ち前の不器用さから適切なフォローが浮かばなかった。
荒武は不安そうな顔をするアラームの表情を拭い去れない自分を恥じた。
「・・・・・・すでに交代の時間だ、お前は寝ろ・・・・」
「でもぅ・・・・」アラームは今だ不安そうな表情で隊長を見上げていた。
荒武はその訴えかけるような目からいたたまれなくなり、目線を背けた。
「これは命令だ。・・・この調査結果は追って全体へ連絡する・・・・」
荒武は表情を読み取られないよう、そう嘯いた。
「・・・・はい・・・・」
立場を強いて言う荒武の言葉に、アラームもまた作ったような声で答えると、荒武に背を向けて格納庫を後にした。
力なくしめられた格納庫の扉の音がすると、荒武が力いっぱいこぶしを握り、自分の顔に打ちつけた。
どんなに痛みつけても他人の痛みには変えられないことはわかっていたが、どこまでの自分を赦せない気がして、せめて迷いだけでも払いたかった。
「・・・今は己がすべきことをし、これからの後悔につながらないようにするのみ・・・」
自分へ言い聞かせると、荒武はアラーム用のMAと対峙した。
しばらくの時間が過ぎた翌朝、アラームは引継ぎのため、再び格納庫を訪れていた。
目の下には多少の泣いた跡がついていた。
「・・・・おはようございます・・・」
「お、どうした、お嬢?今日は元気ねぇなぁー?」
なんのけなしにからかうような陽気な声が飛ぶ。アラームは作り笑顔をすると、元気だよ、と答えた。
「集合ーッ!」
申し送りの時間となり、怒号のような大声が格納庫に響き、隊員の全員がまるで一体の動物のように統率、整列された列をつくった。
「申し送りの前に全員に連絡があるっ!昨日ッ、格納庫にてパーツがひとつ発見されたっ!」
荒武は手にひとつのギアを高々と掲げ、大声で叫ぶ。
調査の結果ッ、これは予備パーツと判明するが、これは整備、管理への意識の乱れッ!
由々しき事態である!よって、連帯責任で現時刻から次任務時間終了まで、全員、おかわり禁止ッッ!!!!」
どよどよと動揺のざわめきが聞こえ、「返事はどうしたッ!」と荒武の怒号が走る。
引継ぎはそのままつつがなく終わり、終了後、荒武はアラームを呼び出した。
「―というわけで、これは、お前のパーツじゃなかった、余計な心配かけてすまん。」
荒武は腰をかがめ、アラームの目線まで自分の目線をおろすとそう言った。
「えへへへへへ」アラームが微笑む。
「えへへへへへ」目の前の荒武にアラームは力いっぱい抱きついた。
「えへへへへへ」顔をうずめるようにしてなお笑う。
「・・・・・・ありがとう。」
顔を埋め、表情を見せないようにしながら、アラームが言った。
「・・・・礼を言われるようなことはした覚えが無い」
どうしようもなく、自分でも抑えきれない安堵の声だった。
荒武は抱きついたアラームの頭を撫でた。
短いような長いような数分が過ぎ、アラームは勢いよく荒武からと離れる。
そして、背筋をのばし、かかとをそろえ、敬礼をした。
「いってきますっ!」
その顔は微笑みながら、その声は今日一番の元気な声で、アラームは出撃を伝えた。
「・・・おう」
一言だけ荒武が答える。
アラームはMAまで走ってゆくと、大きく隊長に手を振りに乗り込んだ。
乗り込む最後までアラームは荒武に手を振っていた。
荒武は出撃を見送ると、そっと手にしていたギア
――形状こそ昨日のそれと同じだが、それとは違うギアを――
予備パーツの棚へ投げ入れた。
「・・・嘘、ですよね?」
荒武の背後から、管理者の声がした。
荒武は振り返らずに答える。
「なんのことですか?」
「あはははー、嘘ついても駄目ですよ。心拍に動揺と、かるい発汗が見られます」
「―まったく身に覚えの無いことです。」
「・・・・・・・・・」
二人はそのまま押し黙った。
「・・・私は元錬金術師、いわば真理の追求者でした。
ですから、この世界にある、嘘偽りの類は好きではありません。――ですが」
「あなたのような優しい嘘ならば、個人としてはとても好きです―」
「なにを仰っているのか、皆目検討がつきませんが。」
「いえ、失礼しました、それだけ、伝えておきたくて・・・優しき者よ」
そう言い残し、気まぐれな来訪者は姿を消した。
時折、知り過ぎた大人は子供に欺瞞めいた嘘をつく。
あきらめた希望の種を渡し、そして先々で華咲くことを夢見て眠る。
そしてまた嘯きながら、その罪の償いに彼らの進む道を開く。
「―そして、その先が楽園であるように―」
荒武もまた戦っている。
- 265 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/03/31(金) 00:59:29 ID:.vHODhEk
- すみません、264の作者です。
アップローダにあげるべきだった、ごめんなさい。
(アップローダよりもこういう形のほうが好きだったので・・・。)
連続で申し訳ないが、今度は短めなので・・・・。
<SS エイプリルフール前夜>
小さな足音が遠くから近づく。それとわかるようなアラームの足音。
目の前で歩を止めると、アラームは軽く息を整える。
それでもとまらない鼓動のまま、小さな体がかるく震えた。
一度唾を飲み、その後、意を決したような眼差しがむけられた。
控えめな上目遣いの目線。頬は朱に染まっていた。
そして、ささやくような声で小さく一言。
「あの・・・好きになっても・・・いいかな・・・?」
そしてアラームは耳まで赤くなる。―そして沈黙。
「カァアアアアアアアッットっ!ですわっ!!」
ジョーカーの声が飛ぶ。
「駄目ですわ〜、ゼンゼンですわ〜。もうちょっと、こう、朴訥としたなかにも炸裂する切なさといったですわね・・・」
ジョーカーは熱のこもった演技指導をアラームに師事していた。
時折、自分の体をくねらせ、なにかが憑依したかのように自ら演じる。
「ぶううううう。ジョーカー、きびしいよぉ〜。だいたい、他の人を騙すなんて、
よくないんだよぉ〜」
アラームが頬を膨らませて講義する。
「あらあら、女も演じ切れないおこちゃまが、いっちょまえな口をですわ〜。
だいたい、エイプリルフールなんだから、嘘ついてもいいんですわ〜w」
明日はその嘘を実行するエイプリルフールだった。
そして今日、ジョーカーは朝からアラームを呼び出してリハーサルを繰り返していた。
もちろん、脚本・演出など、演技のアラーム以外は全てジョーカーによるものだ。
「ぶううううー。」なおもアラームの抗議がつづく。
「もー、いーじゃない。充分、アラームの演技もかわいいし。」
そう言って、ライドワードが微笑みながら、アラームを抱き寄せた。
「そーだ、そーだ」アラームが同調してさらなる抗議をした。
「ええいっ! 素人はすっこんでるです。
このかわいい嘘が、アラームには魔性の魅力を!野郎共にはサプライズを! 私には楽しみを!――三者三様の喜びを生み出すんですわーッ!!」
「・・・本当に望んでるのは最後だけでしょ!」
「・・・ましょお・・・w」
ジョーカーが熱っぽく語り、ライドワードが突っ込む。
アラームは聞き慣れないが、なんだかすごいような気がする単語に酔っていた。
「演出の鬼と呼んでもらって結構ッ! 今日は出来るまで特訓ですわっ!」
「おーっ♪」アラームはうって変わり、高々と腕をあげてジョーカーに同調する。
「『おーっ♪』じゃないの〜、もぉ〜〜〜」
ジョーカーの特訓は本当に夜遅くまで続いた。
「もう、こんな時間じゃない・・・・」
なぜか特訓に付き合わされたライドワードが部屋に戻ってきたのは深夜のことだった。
「・・・・・・」
ライドワードは壁際に並ぶ姿見の鏡に近寄った。
「・・・すっ・・・・好きになってもも・・・・いいい・・・」
ライドワードはアラームのやっていた台詞と演技を真似すると、言葉も震えたまま、
台詞も途中で赤くなって押し黙った。それ以上は恥ずかしさが先立っていえなかった。
「ええええエイプリフールだからっっっ!・うう・・嘘だから・・・っ!!」
ライドワードは誰が聞くわけでもない自室で、言い訳をする。
目が回るほど、頭に血が上った気がすると、ホログラフの体を額まで本の中に沈めた。
「――楽しみが増えそうですわ〜」
どこからともなく、そんな声が聞こえた。
end
- 266 名前:◆mPTarot/fA 投稿日:2006/04/01(土) 13:24:12 ID:d6.PQ5ck
- http://chima5.tm.land.to/nt060401a.jpg
_o/|_半日出遅れたよ…
- 267 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/01(土) 13:49:11 ID:VPmHE4J.
- >>266
すげーって20006年!?
- 268 名前:261 投稿日:2006/04/01(土) 18:33:15 ID:DNwMvvDU
- >266
本当になって欲しい。
- 269 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/06(木) 13:08:36 ID:xjFvVrd2
- 二万六年だな
- 270 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/11(火) 22:57:41 ID:McrQ34Xc
- ふと、バースリー婆さんが若返るマホウを使えて、ハイウィズ(あるいは魔女っ子)になる
・・・という脳内設定が思いついたがどうだろう、これ?
- 271 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/12(水) 08:09:58 ID:p33K21FQ
- 元がババアだと思うと萌えらんねぇ
豪血寺一族しかり
- 272 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/12(水) 10:00:38 ID:1g5v7kf.
- 逆を考えるんだ。
うさぎパンツを愛用するほどだ。子供やもしれん。
魔女の血筋故に生まれたときから老婆の呪いが掛かっているんだよ!
- 273 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/12(水) 16:22:19 ID:vIoGkqEA
- >>272
それ、なんてシャイニングフォース?
- 274 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/12(水) 17:02:29 ID:GghOMdhQ
- 実は全部バスリたんが遠距離で操縦するラジコンなんだよ。
- 275 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/12(水) 20:59:38 ID:XuKllVMY
- ふと、前にあったバースリーと管理者のカップリングが面白くみえて。
でも、うさびパンツのバスリたんいいな。語尾は「でちゅ」だろうか。
- 276 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/14(金) 23:51:51 ID:EdYJGVQg
- タロットまとめサイト無くなった?
- 277 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/04/15(土) 02:15:01 ID:w4WxWtlo
- >>276
すいません、鯖が死んでます。メモリーエラーデテル…orz
明日メモリー買って交換してくるんで、我慢してくださいな。
- 278 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/04/16(日) 03:17:44 ID:pOxu9XdE
- ということで復帰しました。
復帰したところで何かが変わるわけじゃないんですけどね(ノ∀`)
- 279 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/17(月) 11:23:04 ID:pP7jW.xo
- 枠データ落とせなくなっちゃってるな
- 280 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/04/17(月) 12:07:38 ID:8ennwEYk
- >>279
復旧しておきました。
っていうか昨年秋くらいから落とせなくなってた気配が・・・(´・ω・)
- 281 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/04/19(水) 23:30:26 ID:/zaPAxS6
- >>280
復旧乙です。
サイトがあるだけでなんとなくホッとする俺ガイル。
- 282 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/02(火) 19:32:29 ID:S0k8o3t.
- |-゚)ダレモイナイ 寂しがるアラームタンを慰めるならイマノウチ…
- 283 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/07(日) 01:06:16 ID:yGtFqcfw
- させん。彼女はもらった。
- 284 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/07(日) 19:53:22 ID:Qyd0sRME
- 阻止。時計塔にアラームがいなくなったら困る。
- 285 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/22(月) 19:20:16 ID:DGdyXCNA
- Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)みんなどこいった?
- 286 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/22(月) 21:45:11 ID:FHJJJUQM
- ここにいるぜよ!
…最近アラームたんと会ってないなぁ。
- 287 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/05/22(月) 22:41:02 ID:khQcr0t.
- (´・ω・)復帰すべきか……
- 288 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/23(火) 20:55:15 ID:Yxuj3aoQ
- リハビリついでに、書き途中だったSSを完成させようとしてもいいかな?
何度も同じ事を決意してる気がするけどorzコンドコソ
- 289 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/05/24(水) 01:01:08 ID:BbTVnx.o
- >>288
ガンバレカモーン
- 290 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/24(水) 02:52:22 ID:fqM6fuqo
- >>288
どんと来い!ワクテカしながら待つぜ!
- 291 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/05/26(金) 17:00:23 ID:NNstotd.
- ちゃんと人がいたんだね…よかった
アラームタンを描く時間が取れなくて寂しいよ・・
- 292 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/02(金) 12:58:53 ID:b9NH5fMw
- もへー
- 293 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/13(火) 10:24:24 ID:Q5BmuL22
- もへへー
- 294 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/15(木) 03:40:37 ID:kVCX5Z4w
- 最近ROも御無沙汰気味だが
時計塔物語への情熱は未だ消えず。
http://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0162.jpg
取り敢えずきょぬーが描きたかった。
特に反省はしていない。
- 295 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/15(木) 20:51:33 ID:au0OaSqA
- アラァァァム!その位置を俺に譲るんだぁぁぁぁ!!!
- 296 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/16(金) 18:33:17 ID:/7FYlxtI
- アラームたん可愛いよアラームたん。
──
それはある日の出来事です。
時計の歯車はぐるぐる回って、チクタクチクタクという音が聞こえる何時もの一日でした。
アラームは、と言うと今日もお勉強なのでした。
彼女は子供で女の子ですから、勉強しなくちゃいけないのです。
とは言え、彼女は余り勉強が好きではありません。
推定年齢十二歳の女の子は、机にかじりつくだけの一日は退屈すぎるからでした。
「と、言う訳で火は燃えて、そのおかげで私達はお魚やお肉を焼いたりできる訳だけど──聞いてるの?アラーム」
ライドおねーさんはぷかぷかと浮いていて、少し呆れた風に言ったので、アラームは慌てて、「うん。うん」と答えます。
一応、アラームの名誉の為に言葉を付け足しておくと、普段はこんな事は無いのです。
聞き訳はありますし、十二歳には分不相応なくらいの分別だってありますし、素直な女の子です。
無いのですが、じめじめとした雨が何日も続いていて、今日は久しぶりに晴れた日だったのです。
ぱたん、と音がして。ライドおねーさんの広げていた教科書が閉じられます。授業はこれでオシマイだ、と言う事でしょう。
ですが、彼女はアラームをじっ、と見つめていたのでした。それで、アラームは不安になります。
ひょっとすると、怒られるんじゃないかなぁ、と思ってしまいます。
自分の間違いを認められるのはオウルデューク先生の厳しいしつけの賜物でしたが、しゅんとして肩を縮こませるのはいい気分ではありません。
「アラーム、今日は晴れね」とライドおねーさんが言い、アラームは頷きます。
「でも、それで授業を聞かないのは駄目よ」と続けて、アラームは益々小さくなってしまいます。
ふよふよと飛んで、ライドおねーさんはアラームの方に近づき、いかにも怒ったぞ、と言う風な様子でしたからなおさらでした。
「──良し。反省してる?」と聞かれて、「うん」と言い。
すると、ライドおねーさんは一転して悪戯っぽく笑ったのでした。
(その後色々あって294に続く。即興なので出来は気にしないように)
- 297 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/06/17(土) 04:15:28 ID:RoNOhoaU
- ttp://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0163.jpg
こんなのを夏コミで頒布予定
だったらいいよね
- 298 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/05(水) 08:36:32 ID:eMUyKqPg
- アラームタンに七夕ゼリーを進呈ー
- 299 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/06(木) 06:25:34 ID:E.hSk9co
- そういや、もうすぐ七夕だなぁ。
……時計塔って、空見上げれたっけ?
- 300 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/07/06(木) 19:11:41 ID:GLS.7CAU
- アラームたんの部屋の小窓からは空が見えたはずだッ!!
- 301 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/05(土) 00:30:36 ID:NYSxw95o
- お目汚す。
今日は週に一度の安息の日。
冒険者は姿を消し、時計塔の面々も思い思いの時間を過ごしています。
天窓から差し込む光が優しく、構造の偶然が優しい風を誘う秘密の場所。
そこは、あらーむ達のお気に入りの場所でした。
いつもの喧騒を離れた優しい時間がゆっくりと流れていました。
ライドワードは普段は読めない少し厚めの本を幾つか持ち込んで読書を、
ジョーカーは手持ち無沙汰にアラームの髪を梳かしては柔らかな感触を楽しみ、
アラームはお絵かきをしながら、たまに何かを思い出しては微笑んでいました。
小さなハミングの音が連なり、やさしげな旋律を奏でます。
聞き覚えのあるメロディに、ライドワードは本から目を離してその旋律を辿ります。
視線の先、歌うのはアラーム。
アラームはお絵かきをしながらいつのまにか無意識にそれを口ずさんでいたようです。
耳に残る懐かしいその曲はそう、かつてここを旅立っていった一人の男の曲でした。
―バドスケの一番のお気に入りだった曲です。
「・・・・・・。」
ライドワードはアラームから目をそらし、再び本に向いましたが集中できません。
その曲にわれ先に気付いてしまったせいか、悪戯にその曲に誘われるようです。
(・・・そういえば、あいつがいつも演奏してたっけ。・・・)
ライドワードは本を閉じると、中空に目を向け、懐かしい思い出を追います。
微笑みながら演奏する彼、そしてその傍らで楽しそうに歌うあらーむ。
彼が旅立ってからだいぶ時間が過ぎ、ほんの少しセピア色に色あせ始めた光景。
ライドワードは性格的にか静寂を好んでいました。
もちろん、楽しそうな彼らの光景もまた、大好きではありましたが。
あのときもまた、その近くで自分は読書を楽しんでいました。
本を読み疲れてはたまにその光景を見て微笑んでもいました。
もともと歌が好きなアラームでしたが、彼が旅立ってからほんの少しだけ、
本当に少しだけ・・・歌を忘れた頃がありました。
―それからだいぶ時間が経ちます。
今日は伴奏もなく、何の気なしにハミングで口ずさむ程度かもしれません。
だけど、口ずさむ曲は、それはあの頃、彼女が歌っていたように――。
今日は週に一度の安息の日。
静かな世界で、本当に静かに小さくその曲が流れていました。
それが当たり前だと思っていた、あらーむの天使のような歌声が聞こえるあの頃、
ライドワードはたまに本に集中しすぎたときだけ、
「ほんのちょっと、ちょおっとだけうるさいかなぁw」
・・・なんて、悪戯に思ったこともありましたが、
今思えば、とても心地よいBGMだったのかも。
・
・・
・・・。
(・・・ほんの少しだけ静か過ぎるのも、ね?)
ライドワードはそう思いました。
- 302 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/06(日) 00:56:04 ID:jfNbLxjQ
- さらにお目汚す。
アラームは夢中になってスケッチブックに向かっています。
なにを描こうか・・・という当初の悩みは描きはじめるとともに消え、
今では楽しげにペンが軽やかにスケッチブックを舞います。
始まりはなにげなく描いたパンク。
そして一人、また一人と時計塔の住人が次々と描かれていきます。
それぞれの思い出に乗せ、ともに微笑みあったその日々を思い出すように、
スケッチブックに描かれた住人達はみな笑顔です。
その笑顔に導かれるようにアラームからも微笑がもれます。
その小さな胸にあったかな高揚が溢れ、心が高鳴ります。
気が付けば、アラームは懐かしい曲を口ずさんでいました。
懐かしい曲、バドスケが好きだった曲です。
アラームはお絵かきに夢中になるあまりそれに気付きません。
一人描いてはまた描かれていない住人を思い出し、既に描かれた仲間に加えます。
一通り描き終えると、一人ずつたどたどしく数え、さらに一人ずつをその姿を、
その思い出を確認しては漏れた人はいないか、確認します。
スケッチブックに集結したその仲間は、そう、アラームの家族そのもの。
スケッチブックに描かれたそれは、まごうことなき、家族の肖像画でした。
その誰もが彼女の優しく、そして微笑みかけます。
中心にはかつてここを旅立っていった優しい微笑みをたたえたあの人。
ハミングだったその曲を、彼が伴奏し自分が歌った日々を思い出し、
はっきりとした歌へと変わっていきました。
曲は思い出を紡ぎながら、時計塔に優しくどこまでも響いていきます。
彼が旅立つその日、アラームを保ちきれずに涙で彼を見送ってしまいました。
すまなそうに、心配そうに、去っていく彼の姿。
目蓋の裏に残るその情景は、涙でにじんでぼやけた景色です。
あれから何日が過ぎたでしょう。
彼が去ってしばらくは思い出しては泣き、歌を歌えばその日を思い出すようでした。
彼を忘れた日々はありません。
でも、泣いてばかりではあの日のように彼を困らせてしまいます。
彼が旅の途中、この時計塔へ立ち寄ることがあったのなら・・・。
そのときは笑顔で迎えられるように、とアラームは思いました。
時計塔に響く、あの日のような楽しげなアラームの歌声。
(・・・ほんのちょっとだけど、私も成長してるんだよ、バドスケさん。)
アラームはそう思い、笑顔をその満面に湛えます。
今も昔も変わることのない晴れやかな笑顔を。
- 303 名前:◆alarmQHg/A 投稿日:2006/08/07(月) 02:11:56 ID:tqeg3Zu6
- いいねー(´・ω・)たまには俺も何か書こう
- 304 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/09(水) 22:25:00 ID:ifXJxrec
- やっぱ萌えないものはだめかなぁ、301、302の続きもあるんだけど。
- 305 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/09(水) 22:53:51 ID:1mGQiEn.
- よみたいねぇ。
ほんわかと、どこか温まる、そんな雰囲気だって、よいものさね。
- 306 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/16(水) 13:44:40 ID:Sog5TrOw
- 萌え無しでも、読みたい人がここにいますよ。
- 307 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/20(日) 02:12:18 ID:oTC3NPCc
- ならば、お目汚す。
萌え無しですまんが、その部分は各自の想像力で自給自足されたし。
アラームには大好きな歌を忘れた時期がありました。
バドスケがこの時計塔を旅立っていった頃のことです。
いつも隣で伴奏してくれた彼は旅立ちました。
アラームは歌を歌うたび、いるはずのない彼の存在を感じました。
まるで彼が帰っているような、この時計塔のどこかにいるような不思議な感覚です。
でも、時計塔のどこを探せども彼の姿は見えません。
口ずさむ歌は次第に小さくなり、アラームは彼がいないことを再確認します。
耐え切れず涙がこぼれ落ち、それを見た周りの仲間達はいつも心配顔です。
いつものようにアラームに微笑みかけてくれた笑顔。
その笑顔をかすかに曇らせる心配の影。
―――アラームはそのわずかな機微を敏感に感じ取っていました。
アラームは歌うことを止めました。
むやみに思い出しては心配をかけないように。
ふと、うつった鏡の前でアラームは微笑み、自らの表情をチェックします。
心配をかけないように。そして悟られないように。
それからしばらく、アラームは大好きな歌を忘れました。
アラームはいつもかわらない笑顔で誰にでも接したつもりでした。
ですが、いくらアラームが鏡の前で練習しようとも、
接する相手のに心にうつった自分の姿は見ることは出来ません。
―ときおり見せるさびしげな表情を。
――耐えて強がるけなげさと優しさを。
時計塔の仲間、―――いえ、「家族」が見落とすことはありません。
あるときクロック爺様が言いました。
「悲しくなってしまうなら今は歌わんでもええ。
アラームの好きしたらええ。
だけどもな、歌はやめんほうがええ。
その歌はあやつが残していった、いつか帰る約束じゃろ?
歌にはな、みぃ〜んな、『忘れない約束』が込められておる。
忘れてはならない悲しみを、胸躍った喜びを、信じる思いのたけを、な?
素直に歌うことは、その約束正しく表現し、正しく伝え守る、ということじゃ。
だから、悲しかったら悲しく、嬉しかったら嬉しく歌えばいいんじゃ。
約束を忘れられていたら、また一緒に歌おう!・・・というあやつの約束が、
悲しく伝え守られては、・・・あやつ、帰りづらいじゃろ?」
アラームの心の雲の隙間に小さな光が差し込みました。
光は少しずつ染み渡るように広がり、心の雲を追い払います。
その光の暖かさに溶かされた感情があふれ出し、じわじわと心に染み渡ります。
心に広がる暖かなものを小さな両手で受け止めアラームは小さく答えました。
「・・・うん」
流れ落ちそうな涙をぎゅっと目を閉じて堪えましたが、大粒の涙で溢れかえります。
「―それでええんじゃ」
コツリ、と額に硬質な感触が一度ありました。
アラームが目をあけるとクロック爺さんの優しい顔が目の前にありました。
泣き出したアラームに額をあわせて、クロックなりに慰めてくれたようです。
「これは、わしとの約束の証じゃ」
それだけ言うと、クロックは泣き止むまでアラームの傍にいました。
―荒武が手荒にアラームの頭を撫でました。
―ライドワードがアラームを優しく抱きしめました。
―ジョーカーとアラームが互いに微笑みあいました。
事情を知った時計塔の皆に会った後、アラームは以前と同じように歌い始めました。
その歌声が時計塔を満たし、誰もが舞い戻った天使の歌声に聞惚れました。
それから幾日がたったことでしょう―。
今日――。
安息の日に、アラームは再び約束の歌を歌っていました。
何故かその日、ちょっとだけ冒険者の出足が遅かったようです。
もしかすると、その歌声に惹かれたため―――なのかも、しれません。
- 308 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/20(日) 21:25:52 ID:KqdeaqUA
- アラームたんの同人誌を部屋の中から発掘して懐かしくなってやってきた俺が来ましたよ
- 309 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/08/26(土) 23:35:02 ID:plU9IGLs
- >>308
つられた俺もきましたよ
- 310 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/08(金) 03:25:42 ID:EQWTQkwQ
- http://f26.aaa.livedoor.jp/~alarmmoe/cgi-bin/source/up0164.jpg
偶に帰ってくるバドスケさんに
楽器の手解きを受けることもあるんかなー。
- 311 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/09(土) 11:36:05 ID:qelcmFaQ
- (*´Д`)b
- 312 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/12(火) 13:34:15 ID:DkcJlJ0U
- (*´Д`)
- 313 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/12(火) 21:29:41 ID:nYkwys1o
- なんかバドスケさんからくりサーカスに出てそうだな
- 314 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/09/13(水) 22:21:14 ID:gMrCAhyA
- 仮面の奥の表情が気になるね・・・嬉しいのかな。
- 315 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/15(日) 23:08:11 ID:pNjGWxF6
- なんか気になったので転載してみる。
366 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 15:34 ID:FQZAsDjn0
来週の火曜に悪魔化来るぞ
確定情報だ
367 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 15:36 ID:pBKiPk19O
ほう^^
371 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 16:16 ID:CRzQs5lD0
来週の火曜にクリが必中じゃなくなるぞ
確定情報だ
ソースはちょっと言えねぇ
こうですか、分かりませんっ
372 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:00 ID:EY+ethW9O
>>371
それは韓サクにもない与太話
373 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:13 ID:2G1MVN4t0
来週の火曜からドロップがアラームをクリップするらしいぞ
374 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:36 ID:WvHwVw0D0
>>373
マジでーーーーーーーーーーっ!?
そいつはやべぇぜ
375 :(^ー^*)ノ〜さん :06/10/15 17:55 ID:mIWUfPaV0
>>373
クリップに足はさまれて汗エモだしてるアラームを想像した
- 316 名前:名無しさん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/10/30(月) 19:37:01 ID:UKSAwQis
- ゴメンよ、荒武隊の皆… 俺には時計の針が必要なんだ… 荒武隊じゃないのも混じってたかも知れんが気にしない。
さて、あと2500個か…
- 317 名前:名無したん(*´Д`)ハァハァ 投稿日:2006/11/06(月) 09:16:56 ID:K7tzdQ7k
- 冬コミ受かったから本の中にこっそりアラームタン仕込むよ
- 318 名前:None 投稿日:2006/11/17(金) 22:16:59 ID:L5TeIfXY
- Grove site. And great guest book.
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