◆みんなで創る小説Ragnarok ♂萌え2冊目◆
[33:名無しさん(*´Д`)ハァハァ(2005/08/24(水) 19:35:46 ID:Axt2EEwM)]
まだ少女の面影を残している女剣士は、その可愛らしい眼を吊り上げると、苛立った声を発した。
「大体、あそこの書庫の本は貸し出し可能だったでしょ?」
「うー……」
剣士の目の前には一つの寝台があり、
その上にうつ伏せに横たわった男プリーストが、情けない呻き声をあげていた。
「それなのに、面倒だからって本棚の前に座り込んでずっと読んでたの?」
「ううー……」
「しかも立った途端、腰痛と立ちくらみ起こすような姿勢で!」
「うううー……」
うつ伏せになっていたプリーストは、だってさあ、と情けない表情の顔だけを動かして剣士を見た。
「貸し出し手続きするときに色々書くの面倒だったからさあ……」
「だからって倒れる程酷くなるまで読んでる事無いでしょ!」
全くもう、と剣士は呟いて、自分の腰に手を当てた。
「お兄ちゃんが面倒臭がりなの知ってたけど、まさかここまで酷かったなんて」
呆れたように妹である剣士が呟けば、兄であるプリーストはあははーと困ったような顔で笑う。
「笑い事じゃないでしょ! この間だって……」
「まーまー、いい加減懲りただろうし、このぐらいにしといてあげようよ」
更に文句をぶつけようとした剣士を止めたのは、窓際の壁に寄りかかっていたハンターの青年だった。
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